「絶対、人に憎まれんようにしいよ。一度、睨まれたら助かる命も助からんきに」
甲板長の助言。1回の航海が600日とか800日続き、食べることしか楽しみのない世界で、食べ物で人間関係がこじれたらタイヘンだ。
刊行されたのは2000年、文庫版は2003年。ところがこの2009年の春に名駅前大型書店で特設コーナーができてたのでびっくり。特にドラマ化とかいう話はなかったと思うし……で、あらためて読み直してみる。
出版関係の仕事で行き詰まり、なんとなくマグロ船の仕事なら今までと違った生活ができるんじゃないかと思いつきで飛び込んだものの、力仕事の経験もない都会の男がいきなり行って採用されるような世界じゃない。板子一枚下は地獄の航海で、一度船出したら1年は戻れない。そんな航海に生半可な気持ちの役立たずは連れていけないのだ。
料理を覚えながら港町で待機して1年半。なんとか船員として採用され、シケの日も海に縄を入れて縄を上げる作業を繰り返して1日15時間労働の世界へと飛び込み、1年後に体調を崩したコック長と交代して以後はひたすら美味いと言われるもの作ろうと奮闘する。自分がこの世界で生き残るためにはそれしかなかったのだ……。
マグロをマヨネーズで食べるのに慣れなくて苦労したり、余った刺身の処分方法にミリン干しを思いついたりと孤軍奮闘しつつの3度の航海1770日の記録です。
【まぐろ土佐船】【斎藤健次】【カシキ】【マヨネーズ】【フォークランド紛争】【転落】【排他的経済水域】【漁業権】【いごっそう】【目玉焼き】
甲板長の助言。1回の航海が600日とか800日続き、食べることしか楽しみのない世界で、食べ物で人間関係がこじれたらタイヘンだ。
刊行されたのは2000年、文庫版は2003年。ところがこの2009年の春に名駅前大型書店で特設コーナーができてたのでびっくり。特にドラマ化とかいう話はなかったと思うし……で、あらためて読み直してみる。
出版関係の仕事で行き詰まり、なんとなくマグロ船の仕事なら今までと違った生活ができるんじゃないかと思いつきで飛び込んだものの、力仕事の経験もない都会の男がいきなり行って採用されるような世界じゃない。板子一枚下は地獄の航海で、一度船出したら1年は戻れない。そんな航海に生半可な気持ちの役立たずは連れていけないのだ。
料理を覚えながら港町で待機して1年半。なんとか船員として採用され、シケの日も海に縄を入れて縄を上げる作業を繰り返して1日15時間労働の世界へと飛び込み、1年後に体調を崩したコック長と交代して以後はひたすら美味いと言われるもの作ろうと奮闘する。自分がこの世界で生き残るためにはそれしかなかったのだ……。
マグロをマヨネーズで食べるのに慣れなくて苦労したり、余った刺身の処分方法にミリン干しを思いついたりと孤軍奮闘しつつの3度の航海1770日の記録です。
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