「林檎転生１」 ガトー

　トラック事故に巻き込まれて死んだサラリーマン古津大輔は、女神の采配で異世界転生することになった。いろいろごちゃごちゃ言われたけれど、今さら済んだことを考えても仕方がないとポジティブにサクサク転生。その際にランダムにカードで与えられたスキルはどれも強力で便利なものばかりだったが、最後に１つ「呪縛」カードが祟った。前世で死を与えたモノに呪縛され、同じモノに生まれ変わるというのだ。
　人に殺されたら人間に、トラックに轢かれて死んだらトラックに。
　ところが、彼の直接の死因となったのは運転手でもトラックでもなく、積み荷のリンゴだった……。

　リンゴの実に転生し、フルツと名乗ることになった主人公は、もらったアイテムボックスに入っていた喋る魔法の杖“グリダ”と共になんとか異世界で生き延びようとするのだが、人間なら英雄間違いなしのスキルの数々も、樹になった果実の実ではなんともならないという植物転生の王道。樹にぷらんと垂れ下がっているリンゴが、持ち前の前向きさでなんとかしようと奮闘する物語。
　動けない身体からなんとか動けるようにする、戦えない状態からなんとか戦えるようにする、喋れない状態からなんとか他人と意思疎通できるようにするというプロセスが最初の山場です。

【林檎転生１～禁断の果実は今日もコロコロと無双する～】【ガトー】【三登いつき】【ＨＪ NOVELS】【ノベルアップ＋】【植物界最強主人公による冒険譚】