付け焼き刃の覚え書き

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「フライングハイ2」 監督:ケン・フィンケルマン

2007-10-13 | 宇宙漂流・遭難
 80年代あたりまで、東海地方の映画興行はロードショー公開でも2本立て、3本立てがあたり前でした。座席指定のない時代。好きな時間にふらりと入って、途中からなら2回目の頭まで見て帰るとか、そういう見方をみんなしていた時代です。人気作なら、立ち見とか通路に座り込むのもあたりまえ。同じ映画を朝から晩まで何度も観ていても追い出されなかったのです。
 そんな時代に見たのは、『メガフォース』と『コブラ』(アニメ)、『クロコダイル・ダンディ』と『オーバー・ザ・トップ』、『王立宇宙軍』と『イウォーク・アドベンチャー2』、『スタートレック2』と『フライングハイ2』……、みんな2本立だったのです。
 そう、『スタートレック2』と『フライングハイ2』の組み合わせはかなり強烈。『フライングハイ2』はウィリアム・シャトナーまで登場するSF映画のパロディなので、連続して観るとインパクト強烈。

 人類初の観光スペース・シャトル「メイフラワー号」のテストパイロットであったテッド・ストライカーは、システムの不備を指摘したばかりに、予定通り運行開始したい会社によって濡れ衣を着せられ、精神病院に入れられてしまう。しかし、メイフラワー号が月旅行を強行することを知ったテッドは病院を脱走。一般の乗客に紛れ込んで乗船する。
 危惧されたとおり、メイフラワー号のコンピューターが反乱を起こし、乗組員が全員操縦不能に陥ってしまうのだが……。

 もともと航空パニック映画のパロディ作品である『フライングハイ』という映画があって、これがロバート・ヘイズとジュリー・ハガティを主演に、ジム・エイブラハムズとザッカー兄弟が監督し、バカ映画としては前代未聞のヒットを飛ばしたのだけれど、そのメインキャストそのままで監督だけすげ替えたのが『フライングハイ2』。だから見ている方は普通のパート2のつもりでも、『フライングハイ』のオーディオ・コメンタリーを聞いていると、ザッカー兄弟らが2の悪口を言いまくってます。

 制作側の思い入れはともかく、見ている分には愉しい航空パニック映画とSF映画のパロディ。今度は人類初の旅客シャトルがコンピュータの反乱で太陽目ざして突っ込んでいく話ですが、地上側の救出ミッションを担当するのが、『復活の日』のマクラウド艦長も演じた強面のチャック・コナーズ。宇宙側のミッションを担当する月基地アルファベータの指揮官には『宇宙大作戦』のウィリアム・シャトナー。そして暴走するシャトルの客Dくらいに『ミステリーアイランド』でリカルド・モンタルバン演じる旦那様ことミスター・ロークに仕える小人の執事タトゥを演じたエルヴェ・ヴィルシェーズ。
 一方、『スタートレック2~カーンの逆襲』は、主演が『フライングハイ2』でムーンベース・コマンダーを演じたウィリアム・シャトナー。彼に復讐しようとする優性人の帝王カーンは『ミステリーアイランド』で不思議な島のホストであるミスター・ロークを演じたリカルド・モンタルバン。
 ちょうどそのちょっと前あたりかな、名古屋地区でも深夜に「ミステリーアイランド」を放送していたのだけれど、当時の名古屋の映画館はロードショーでも2本立てで入れ替えもなかったから、時間の許す限りエンドレスでこの2本をかわるがわる見ているわけですよ。そしたら、だんだんわけがわかんなくなってくる。どっちがどっちの映画か。なんで、ミスター・ロークとタトゥが同じ画面にいないの?って。

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