付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「キャッチワールド」 クリス・ボイス

2007-10-26 | バイオシップ・人工知能
「もっとも有意義な精神活動は、つねにもっとも抽象的なものだ」
 宇宙戦艦<憂国>艦長、田村邦夫の言葉。

 木星軌道上に出現した謎の結晶生命体によって攻撃を受け、壊滅の危機に陥った地球は決死隊を送り込んでこれをかろうじて撃退。
 それから40年後、結晶生命体の母星と思しきアルタイルめざし、報復艦隊を発進させるのだった!……

 というようなあらすじで購入したクリス・ボイスの作品。これだけ読めば、血湧き肉躍る戦記SF、スペースオペラか何かと誤解しても仕方がないでしょう。
 そのつもりで読み始めると実際は肉体改造とか精神改造とかがあたりまえに出てくるサイバーパンクなんで、わけがわからないというか、思考と文章がかみ合わなくて苦労とするというか……それにほら、日本がヘンだし。
 この世界の日本は何があったか、法華経団が政治的にもかなりの勢力を持っているらしく、その上に寺院を要塞化したり、僧兵を擁していたりする不思議な国だったりします。艦長はサムライだしな……って、ここらへんの印象しか記憶に残ってなかったりします。せっかくの<憂国>だって、コンピュータの独断専行で砲撃戦とかなんとか華やかなシーンはなかったし。
 デイジー、デイジーってか?

【キャッチワールド】【クリス・ボイス】【ハヤカワ文庫SF】【扱いにくいコンピューター】【奇妙な日本観】【頭脳船】

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