親がよく口癖の様に「寝るは極楽、起きるは地獄。」と言っていました。
子どもの頃は何を言っているのか理解出来なかったけれども、齢五十の坂を登り始めると、「そうだよな・・・」と理解できます。
それに加えて、早起きになってしまいました。
友人が話していた、「寝るにも体力がいるんですよ。」そうか、体力が無いから早起きしてしまうのか・・・。
高校に入学した頃から、本を読みたいけれど一日の時間が惜しくて、何を削ればいいのかと考えて、結局テレビを見ている時間が無ければ一日かなり時間が割けることが判り、それから40年以上もテレビを見る習慣が無くなりました。
最も、ニュースや天気予報はみますが、流行り物の歌謡曲やその他のことは無知になってしまいましたが。
最も、風邪をこじらせて自宅で休んでいる時に、何気なくテレビのスイッチを入れると、平日の日中はこんな番組を流しているんだと思うと、いろいろな商品にこのコストが転嫁されているかと思うと、しばし唖然としたことがあります。
話がわき道にそれてしまいましたが、今では寝る前の時間が至福の時になりました。
寝相が悪いので、ここのところ羽毛のシュラフに寝ているのですが、シュラフに潜って、寝ながら、溜まった月刊誌を読んでいると最近は5分持ちません。
椎名誠氏のエッセイの中に、「厳冬期の冬山でテントの中で停滞しているときに、シュラフに潜り、文庫本を読みふけるのが至福の時間なのだ。」の様な文章を読んだことがありますが、それに近いものがあります。
「寝るは極楽、起きるは地獄」、たぶん昔の過酷な労働をしていた頃の庶民の伝承だと思いますが、寝るは極楽ですね。