昨日仕事が終わろうかとしていた頃に、窓口を担当している部下が、「Tさんという方が窓口にお見えです。」と知らせてくれました。
「Tさん?」、Tさんは私がまだ駆け出しだったころに、他機関で同じ仕事をしていた女性で、困った時に相談に乗っていただいた、大変お世話になった方でした。
仕事をてきぱきとこなして、女性の上司の見本のような方でした。
今は県南の広い地域を対象とした、ある機関の長をしています。
お会いするのは10年ぶりくらいでしたが、はつらつとした印象は相変わらずで、お互いに話が過去に戻りつ現在の話になり、気がつくと1時間以上も話していました。
お話を伺っていましたが、はつらつとした印象のTさんも、ご両親の入院介護と仕事の両方で、疲労困憊の状況だということがわかりました。
私も、一昨年からの両親の介護のいきさつを話していたら、Tさんから「こんな話をするとは思わなかった!」と、本音同士の話ができました。
機関の長という重責を果たし、入院介護もしている話をお聞きしていると、男性女性に関わらず、子育てが終わって一段落すると、親の介護が静かに忍び寄ってきます。
仕事も介護もこなさなくてはならない時代、施設や制度は以前より格段に進歩しましたが、需要と供給のアンバランスが現実の問題として立ちはだかっており、その入り口で右往左往しているのが我々なのかもしれないという、現実を知らされました。