日々好日

さて今日のニュースは

鳩山政権の虚と実

2009-10-27 08:17:29 | Weblog
長い政治的空白を置いてやっと正式に鳩山政権が動き出しました。
それでは今までの政治的動きはなんだったのだろうか?
戦いが始まる前の姑息な政治活動では何て言う人もいます。

それにしてもその政治活動は、目を見張るものがあるのも事実です。
八場ダム工事・道路建設工事や公共事業凍結、高速道路無料化宣言。生活保護の
母子加算復活と年内給付。2009年補正予算見直しで基金凍結と約3兆円捻出。
政治主導で官僚を政治からシヤットアウト宣言。インド洋の給油活動停止。沖縄
基地移転の問題や米国との安全保障問題と随分大きな問題が一人歩きして、次々と
決められて行った感じで国民はアレヨアレヨと言った感じが多かったのではない
でしょうか?

是は実なのか虚なのか議論はさておき、民主党が政権交代し随分日本の様相が
変わって来ました。

かってあれほど日米は親密化して、まるで米国の「ぱしり」みたいな存在だった
日本が対等な立場を要求し、米国の中から「今や要注意国は中国でなく日本だ」と言う
声さえ挙がる状況です。
これは日本にとって良い事なのかそれとも危険な兆候と解すべきか?
米国が日本の虚と実を微妙に感じとった結果かも知れません。

次ぎに鳩山政権の最大スローガンは政治主導の政治です。

鳩山政権になってまず初閣僚の所信表明の記者会見では確かにこれまで官僚が
作り上げた原稿を読み上げ、官僚の思いのまま踊らされる事はなかった。

また政務官や副大臣が大活躍して、官僚を上手く使いこなして居る様に思えます。
民主党は国会で官僚の答弁を禁止し、また官僚による記者会見を禁止しました。
謂わば完全に官僚を政治から遠ざけた様に思えます。
また天下りの高級官僚の再就職先を公益法人から外しました。

お役人天国を壊滅させるにはもっとも有効な手段かも知れません。

処が矢張り政治の世界です。
官僚の国会答弁禁止も何となく危なくなってきたし、官僚記者会見も条件付きで
やむを得ないとか何とかになった様です。

またキヤリア制度を続行しての天下り禁止は、人権問題に発展しかねない火種を
持って居て、また人件費増の問題や行政組織そのものが問われる大きな問題です

今回は首相官邸が鳩山首相や平野官房長官・各閣僚の臨時国会の質疑について
各省庁に「答弁メモ」を作成する様に指示した事が暴露されました。

あれだけ大言壮語してと見る向きもあるが、実際問題として政治家の答弁メモの
作成能力にも限界があって、また官僚管理の政務官や副大臣の人員不足や仕事量が
余りにも集中し限界に達していると言う現実に直面しての緊急回避的ものと推測
されます。

是はあくまで好意的解釈に過ぎないが、言動不一致、虚と実との見本の様なもの。

また日本郵政社長の後継者に最も適任としたのが元大蔵相OBと言うから笑わせます。

たしか脱官僚依存のはずではなかったか?

「ほれそら見た事」かと高笑いする、官僚達の顔が見える様です。

今後鳩山政権の政治主導の理念があやふやにならない事を祈ります。