日々好日

さて今日のニュースは

八ツ場(やんば)ダムの再検証

2009-10-28 09:23:21 | Weblog
民主党の選挙公約に挙げられムダな公共事業の代表として凍結された、八ツ場ダム
をめぐり前原国交相と流域6都県知事の会談が前橋で行われました。

始めから中止ありきで建設中止を堅持する前原国交相と既に巨額の負担金を支払い
利水・治水で大きな影響を蒙るといきり立つ流域6都府県知事、如何なる話し合い
がなされるか注目されて居たが、案外話しは穏やかに済んだ様です。

前原国交相は相変わらず建設中止方針は崩さず、今後も住民や関係自治体との
話し合いを行い、ダム中止に変わる代替案の提示を約束した。

そもそもこの八ツ場ダム建設は昭和24年利根川改修計画により動き出した利根川
上流ダム群計画と言う古い因縁があります。

利根川上流に10ケのダムを造り関東地方を水害から守ろうと言う発想です。

その後色々変遷があり利根川源流の吾妻川に関東地方の利水を含めたダム建設が決まった。

一時吾妻川に注ぐ万座川に強酸性の河水が含まれ居る事が判明したが是をクリアし
いよいよ着工となります。

この間強固な住民の反対運動が繰り返されたが、国は平成6年に取り付け道路の
工事に着手しました。

2000年に八ツ場ダム建設基本計画が出来本格的に動き出しました。

総事業費4600億円は当時国内最大の公共事業です。
平成27年度完成を目指し工事が始まりました。

総貯水量は1億750万立方メートルで6500万立方メートルの洪水調整が可能
です。

これは100年に1度起こる可能性のある洪水対策と言われて居ます。

既に工事費の3217億円は使われ、関係流域6都県も工事負担金や利水負担金
をそれぞれ支払って居ます。

国道やJR線や集落を分断する形で工事が行われるので付け替え道路や橋。
付け替え鉄道路線の鉄橋や道路。住民の移住住宅や代替え施設の建設等が
進められいよいよダム本体の建設になる時にストップがかけられました。

反対から嫌々ながら移住に応じた住民が、国の都合で振り回される不条理に怒る 
気持ちは判る気がします。

今八ッ場ダムは治水・利水に新たに発電までつけられ工事を強行しようとして参りました。

治水は100年に1度の洪水を想定して建設されます。
利水は現在流域6都県とも、水道量には余裕があって緊急解決事項ではないとの事です。
ましてや発電は計画さえされてない段階です。

確かにこのダムに必要性はあるが、優先順位は可成り後でも良いのではないか?

しかし問題はこの様なズサンなダム計画を策定した国はどう責任を取るつもりなのか?

住民に対する弁償は?関係自治体に対する弁償や保障は?
何と言っても国民に対する謝罪はどうするのだろうか?

是は皆、今は国の執行者である民主党政権が負うべき事です。

国が考えて居る代替案は恐らく河川の改修案であろうと思いますが、これで関東
地方の洪水は大丈夫なのか?

もし大水害が起きた場合民主政権が責任を取る積もりなのか?
この問題は九州の川辺川ダムにも波及し全国のダム工事に関係する事でも有ります。