諸星大二郎 1979年 創美社発行 ジャンプスーパーコミックス
発行は1979年3月なんだけど、私の持っているのは同年6月の第3刷。(人気あったのか?)
当ブログでは、岡崎京子作品のリストアップが終わったんで、次は諸星大二郎を並べたいなと思ってる。
私が諸星大二郎を初めて読んだのは、小学生のとき「ジャンプ」でだけど、ものすごい衝撃をうけて、以来ファンをやってます。
雑誌連載は不定期なことが多い(笑)んで、なかなか最新のものを追っかけ続けられませんが、単行本はけっこう持ってます。
この単行本のコンテンツは、以下のとおり。
「徐福伝説」
「マッドメン」
「鳥が森へ帰る時」
「マンハッタンの黒船」
70年代の作品なんだろうが、いつ読んでも面白い。
「徐福伝説」は、秦始皇帝に命ぜられて、海の彼方の蓬莱山に不老不死の薬を求めに行ったという徐福の話。
蓬莱ってのは、日本のことだっていう。んで、徐福は皇帝のためにおとなしく薬を採りに行ったんぢゃなくて、宇宙の真理を知るために混沌の神に会いに行った。このへん「孔子暗黒伝」とテイストが似てて好きである。
船に乗って、いけにえにするともウワサされた、百人の童男童女をつれてったって伝承があるんだが、そこんとこを人間の染色体の数と同じ、四十六人の男と四十六人の女、って描くあたりが、どこまでが作りごとか分かんなくてアタマぐるぐるさせられる、諸星ワールドっぽくていい。
「マッドメン」と「鳥が森へ帰る時」は、ニューギニアの少年コドワの活躍するマッドメンシリーズなんだが、このシリーズについては、いろいろ版を変えて出てたりするんで、また今度。
「マンハッタンの黒船」は、諸星らしさのある笑えるSF。一九八×年から鎖国政策をとったアメリカ合衆国の百年後の物語。
日本の黒船(船長は、縁井(ヘリイ)提督)が開国を迫りにいく。時代遅れの武器しか持ってないカリフォルニア州が、攘夷を唱えて中央政府の意向を無視して、日本の黒船と戦争して負けて、その後は開国に傾いていくとか、まあ幕末のパロディーなんだが。
登場人物も、リオ・サカモンドとか、サイモン・タクモーリーとか、新撰組のサミー・コンドックとか、どっかで聞いた名前。
んで、アメリカの象徴である「不自由の女神」が、とあるエネルギーを得て動き出すなんてのは、ゴーストバスターズを先取りしてやってることなんだが。
なんといってもウケるのは、民衆の騒動である「ええじゃないか」を、「ドンマイ・ダンス」って名称にして踊り狂う姿を描いてるとこ。卓越したセンスです。
発行は1979年3月なんだけど、私の持っているのは同年6月の第3刷。(人気あったのか?)
当ブログでは、岡崎京子作品のリストアップが終わったんで、次は諸星大二郎を並べたいなと思ってる。
私が諸星大二郎を初めて読んだのは、小学生のとき「ジャンプ」でだけど、ものすごい衝撃をうけて、以来ファンをやってます。
雑誌連載は不定期なことが多い(笑)んで、なかなか最新のものを追っかけ続けられませんが、単行本はけっこう持ってます。
この単行本のコンテンツは、以下のとおり。
「徐福伝説」
「マッドメン」
「鳥が森へ帰る時」
「マンハッタンの黒船」
70年代の作品なんだろうが、いつ読んでも面白い。
「徐福伝説」は、秦始皇帝に命ぜられて、海の彼方の蓬莱山に不老不死の薬を求めに行ったという徐福の話。
蓬莱ってのは、日本のことだっていう。んで、徐福は皇帝のためにおとなしく薬を採りに行ったんぢゃなくて、宇宙の真理を知るために混沌の神に会いに行った。このへん「孔子暗黒伝」とテイストが似てて好きである。
船に乗って、いけにえにするともウワサされた、百人の童男童女をつれてったって伝承があるんだが、そこんとこを人間の染色体の数と同じ、四十六人の男と四十六人の女、って描くあたりが、どこまでが作りごとか分かんなくてアタマぐるぐるさせられる、諸星ワールドっぽくていい。
「マッドメン」と「鳥が森へ帰る時」は、ニューギニアの少年コドワの活躍するマッドメンシリーズなんだが、このシリーズについては、いろいろ版を変えて出てたりするんで、また今度。
「マンハッタンの黒船」は、諸星らしさのある笑えるSF。一九八×年から鎖国政策をとったアメリカ合衆国の百年後の物語。
日本の黒船(船長は、縁井(ヘリイ)提督)が開国を迫りにいく。時代遅れの武器しか持ってないカリフォルニア州が、攘夷を唱えて中央政府の意向を無視して、日本の黒船と戦争して負けて、その後は開国に傾いていくとか、まあ幕末のパロディーなんだが。
登場人物も、リオ・サカモンドとか、サイモン・タクモーリーとか、新撰組のサミー・コンドックとか、どっかで聞いた名前。
んで、アメリカの象徴である「不自由の女神」が、とあるエネルギーを得て動き出すなんてのは、ゴーストバスターズを先取りしてやってることなんだが。
なんといってもウケるのは、民衆の騒動である「ええじゃないか」を、「ドンマイ・ダンス」って名称にして踊り狂う姿を描いてるとこ。卓越したセンスです。