相原コージ・竹熊健太郎 1997年 小学館・スピリッツ青春プレイバックコミックス(上・下巻)
ちょっと前に『マンガ原稿料はなぜ安いのか?』なんて本を読んだばっかりに、どうしてもこれ読みたくなってしまい、古本を買い求めた。
「スピリッツ」で連載やってたのは1990年ころかな、毎週購読はしてなかったから、ときどき飛び飛びで読んでた記憶があるんだけど、妙におもしろかったのをおぼえてる。
しかし、あらためて単行本でまとめて読んでみると、なんつーか細かい細かい、いやーすごく字が多くて疲れるわ、これ。
周知のとおり、マンガでヒット飛ばす夢をみてる二人が、あれこれマンガの描き方議論して、そこにパロディとかふんだんというつくりなんだけど。
上巻は、「ウケる○○まんがの描き方」みたいなのが、ずらっと並んでるのがおもしろくて、毎回ヒットのための傾向と対策を研究しては、最後は二人が「野望に近づいた」って手ごたえ感じるみたいなパターン。
下巻は、ついに少年誌に連載もって、それが有名な劇中マンガ「とんち番長」なんだが、ヒットしたのはいいけど、やめたくてもやめられず、最後は二人がこわれてくって展開、マンガ家残酷物語か。
ちなみにこの単行本が「青春プレイバックコミックス」なんてラベルになってるのは、いまは落ちぶれてしまった二人が若かったころの栄光を回顧する位置になってるからってことになる。
おおまかなコンテンツは以下のとおり。本筋とはべつに、ときどき「まんがなんでもQ&A」とか小ネタのページが挟まれてたりするんで、やっぱ芸が細かいわー。
上巻
第一章 基礎テクニック
第二章 ジャンル別傾向と対策
第三章 まんが――その果てしなき未来
第四章 デビューの秘訣
第五章 新連載の秘訣
第六章 付録
下巻
第一章 新連載の道
第二章 大ヒットへの道
第三章 クライマックスと大団円
第四章 継続と打ち切り
第五章 最後のサルの惑星
第六章 サルでもやれる編集者教室