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好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

徐福伝説

2011-10-21 20:48:40 | 諸星大二郎
諸星大二郎 1979年 創美社発行 ジャンプスーパーコミックス
発行は1979年3月なんだけど、私の持っているのは同年6月の第3刷。(人気あったのか?)
当ブログでは、岡崎京子作品のリストアップが終わったんで、次は諸星大二郎を並べたいなと思ってる。
私が諸星大二郎を初めて読んだのは、小学生のとき「ジャンプ」でだけど、ものすごい衝撃をうけて、以来ファンをやってます。
雑誌連載は不定期なことが多い(笑)んで、なかなか最新のものを追っかけ続けられませんが、単行本はけっこう持ってます。
この単行本のコンテンツは、以下のとおり。
「徐福伝説」
「マッドメン」
「鳥が森へ帰る時」
「マンハッタンの黒船」
70年代の作品なんだろうが、いつ読んでも面白い。
「徐福伝説」は、秦始皇帝に命ぜられて、海の彼方の蓬莱山に不老不死の薬を求めに行ったという徐福の話。
蓬莱ってのは、日本のことだっていう。んで、徐福は皇帝のためにおとなしく薬を採りに行ったんぢゃなくて、宇宙の真理を知るために混沌の神に会いに行った。このへん「孔子暗黒伝」とテイストが似てて好きである。
船に乗って、いけにえにするともウワサされた、百人の童男童女をつれてったって伝承があるんだが、そこんとこを人間の染色体の数と同じ、四十六人の男と四十六人の女、って描くあたりが、どこまでが作りごとか分かんなくてアタマぐるぐるさせられる、諸星ワールドっぽくていい。
「マッドメン」と「鳥が森へ帰る時」は、ニューギニアの少年コドワの活躍するマッドメンシリーズなんだが、このシリーズについては、いろいろ版を変えて出てたりするんで、また今度。
「マンハッタンの黒船」は、諸星らしさのある笑えるSF。一九八×年から鎖国政策をとったアメリカ合衆国の百年後の物語。
日本の黒船(船長は、縁井(ヘリイ)提督)が開国を迫りにいく。時代遅れの武器しか持ってないカリフォルニア州が、攘夷を唱えて中央政府の意向を無視して、日本の黒船と戦争して負けて、その後は開国に傾いていくとか、まあ幕末のパロディーなんだが。
登場人物も、リオ・サカモンドとか、サイモン・タクモーリーとか、新撰組のサミー・コンドックとか、どっかで聞いた名前。
んで、アメリカの象徴である「不自由の女神」が、とあるエネルギーを得て動き出すなんてのは、ゴーストバスターズを先取りしてやってることなんだが。
なんといってもウケるのは、民衆の騒動である「ええじゃないか」を、「ドンマイ・ダンス」って名称にして踊り狂う姿を描いてるとこ。卓越したセンスです。
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ROCK MY LOVE ~‘91 OGINOME COLLECTION

2011-10-19 21:07:52 | 荻野目ちゃん
「'91 OGINOME COLLECTION」は、荻野目洋子 1990年 ビクター
うーん、本読む感じぢゃないし、本について書く気分ぢゃない。
買ってある本も2,3あるし、読み返してる本もあるし、ここに整理しなきゃいけないマンガの蔵書もあるんだけど。
なんか、くさくさして、ダメだ。

さあ、読書はあきらめて、大音量で荻野目ちゃんでも聴こう。
突如「ROCK MY LOVE」が聴きたくなったんで、ベストアルバムである「'91 OGINOME COLLECTION」を手にとる。
「ROCK MY LOVE」は、吉元由美作詞・馬飼野康二作曲編曲。
 淋しさを指の先でころがして夜に捨てた
 一度だけのキスが残した
 せつなさをどうしたらいいの?
 困らせたい 怖いでしょ?
 誰を傷つけたって
 欲しいものは Only Lonely
 口にしないだけ
 愛しても愛しきれない
 天使よ 今夜は
 Rock My Love
 Get! Get! Get!
 眠りの渦の中であなたを捜して
 Rock My Love

ちょっと荻野目ちゃんの歌のなかでも異質な感じがしてカッコいいんだ。
…で、これにつづく
Don't you want a love game?
Don't fall in love again?
Phoney corny silly love
Slipping spinnin' midnight dance
Do you wanna dance
Do you wanna be my man?
Lucky groovy blindly love
Clapping rappin' midnight dance
Rock my breath wow
Rock my breast ooh
Lock my key wow
Lock my kiss hey
ってラップ調(?)にやるとこが、またイイんだな、これが。

アルバムのコンテンツは以下のとおり。
1.ダンシング・ヒーロー(Eat You Up)
2.フラミンゴ in パラダイス
3.Dance Beatは夜明けまで
4.六本木純情派
5.湾岸太陽族
6.さよならの果実たち
7.北風のキャロル
8.ストレンジャー tonight
9.スターダスト・ドリーム
10.DEAR コバルトの彼方へ
11.湘南ハートブレイク
12.ユア・マイ・ライフ(YOU’RE MY LIFE)
13.ギャラリー
14.ROCK MY LOVE
15.THIS GIRL
16.MORE MORE しあわせ
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引越準備が始まったけど乗馬

2011-10-18 19:27:19 | 馬が好き
休みの日でも、自然と早くに目が覚めてしまう。十二分に準備する時間があって、9時からの乗馬に行く。
暑いんだか寒いんだか、よくわかんない。おとといの日曜なんか10月だというのに半袖再登場させちゃった。今日のところは長袖シャツ1枚の腕まくりで行く。(乗ったら多分アツくなる。)
ところで、タイトルは、私が引っ越すわけぢゃなくて、乗馬苑が引っ越すんである。って言っても来年の話だけど。
とは、とは、言っても、ホントの引越は半年以上も先なのに、引っ越し計画は着々と進んでいく。

なんと、昨日今日で、練習馬場の柵を撤去しちゃうという。(捨てるんぢゃなくて、新しい場所へまた持っていくんだが。)
先週のうちに、芝馬場のラチはすでに撤去済。(ロープ張ってあるけど、いままでみたいに馬を放牧するわけにもいかず、ただの境界線にすぎない。)

さあ、どうしよう。
「ラチなんか無くたって、ハミまっすぐにして乗りゃあいいんだ!」とは私のよく言うフレーズである。
そもそもは、アバウトな性格なんで、置き柵みたいなもん置かせると、適当に曲ったまんま配置したりすんだけど、「曲ってるよ」とか指摘されると、ラチに頼んな・ハミ真っ直ぐにすりゃいーんだ、って口答えするとこから始まってるんだな、これが。
ま、いいや。
だいたい、馬だって場外乱闘は好きぢゃないはずだし、そんな簡単にリングアウトするとは思えないから、ほんとにラチ無い馬場で乗ってはみたいんだけど、今日のところは撤去作業真っ盛りなんで、乱入すんのはやめとく。

さて、そんな無謀な私を背負うことになっちゃった今日の馬は、ニアフュージョン。
チャッチャと馬装。と言いたいとこだが、なんせ最近サボってばっかりだから、「あ、チャップス忘れた」とか「あ、ヘルメット忘れた」とかウロウロ、道具の置き場に戻ってばかり。
挙句の果てには、鞍は出したんだけど、頭絡いっしょに持ってこなかったりして。(でも、もっと大ボケのときは、乗ってからチャップスや保護ベストを忘れてたことに気づいたりするんで、この程度はまだまだ。)

馬装したら、さっさと常歩で、前進してハミ受けの確認。馬場に出る前が勝負。
最初、ラチの撤去とかしてない、小さい角馬場へ。
ここなら安全、と思ってたら、とんでもないワナが。
見慣れない竹柵障害が置いてある。(竹ぼうき逆さに何本も並べたようなやつね、低いけど。)
常歩で蹄跡を行進してって、その一画に来ると、もう、面白いくらい、ニアフュージョンがモノを見る。
ビクッとして、フー!フー!って鼻息荒くして、心臓バクバクいってんの伝わってくるよ。
逃げようとするんだけど、その近く行くたんびにブッ飛んでかれたんぢゃあ、練習になりゃしないので、最初、その克服に練習時間を充てる。
近づこうとするんだけど、かなり遠くで止まるよ。固まっちゃって、隙あらば逃げ出そうとしてる馬を、まっすぐ障害に向けて、グイと圧してみる。
一歩前進、ホメる。ついぞこんな誉め方しないぞってくらい、ホメる。
ほら、もう一歩。立ち止まったとこから、また一歩出る、ホメる。とにかくホメる。
どうやら近づいても怖くなさそうになったので、また常歩で馬場をグルッと一周してくる。

元の場所に戻ったら、また最初と同じくらい、ビクゥ!と馬がして、止まる。「まだ有りやがったのかよぉ!」って感じ?
視界に入んなきゃ存在しない、と思ってるとこが面白いよね、馬って。
もう一度やりなおし。止まったとこから一歩前進、ホメる。その繰り返し。
こんどは徹底的にやる。フーフー言ってんのを、着実に近づけていく。とうとう最後、ハナがくっつくとこまで持ってく。
うりゃ、匂いでも嗅いでみろ、って顔を近づけさせてやると、モゾモゾしてるうちに、竹を一本くわえてひっこ抜いちゃった。
障害ちょっと壊しちゃったけど、とにかく、勝った。ニアフュージョンの勇気が、大勝利である。

念のため、その障害に接するような円を描いて、左右の輪乗りをしてみる。最初やっぱ近くにくると逃げそうになったが、やがて気にしないように回転できるようになった。
飛んでみりゃいいのかもしれないけど、そこまではしない…。
もう、今日の練習、これで大方終了、満足、って感じ。
なんか、カンペキな馬に乗ってオンブにダッコに肩車って感じで乗るよりも、こうやって一緒に困難をクリアしてったりするほうが、すごい楽しいと思う、今日このごろなもんで。
ちなみに、ニアフュージョンの鼓動を感じつつ、逃げないように前にグイって圧したりしてるときに、そうか、ふくらはぎのこの辺で馬の腹を感じたらいいのかも!?って、ちょっと地味な、でも私にしては、ブレークスルーがあったような気がした。
さてさて、ちょいと時間かかっちゃったけど、もう怖い物もなくなったので、適当に速歩でぐるぐるして、そのあと駈歩する。
歩度を詰めた駈歩したいんだけど、どうにもヘタクソに引っ張るものだから、ニアフュージョンがハネる。
一回なんか、ラチをカコーンと思いっきり蹴っ飛ばしちゃった。はい、減点。

そしたら、広い「障害馬場」へ移動。今日は全休日なので、ほかの馬(競走馬)は来ないし、ひさしぶりに行ってみるのもいーんでないかい。
かつて国体が行われたときに作られた乗馬苑の馬場。芝も含めて3面あるんだけど、この障害馬場が多分いちばん広い。
誰が飛ぶんだか知らないけど、水壕もあるし、どういうわけか、京都の大障害コースにある「飛び上がり飛び降り台」もあるよ。

ふだん、見ない障害もあるんで、常歩でグルっと一周する。
でも、モノ見しないなぁ、ニアフュージョン。ぢゃあ、いったい、あの竹柵の何が気に入らなかったんだろう?
障害を見て回ると、どれも高くて難しいのばかり。私に飛べそうなのは、50センチ級の垂直ふたつしかない。よって、障害飛ぶのは、やーめた。

軽速歩で輪乗り、何度も何度も、推進しては、受ける練習。
前に出して、受ける、左右どっちかに回転してんだけど、両腕のなかに馬のクビ・アタマが入って食み出したりしないように意識する。
あんま内に引っ張んないで、外の手綱使えたら、内は緩めてみたりする。
受けて、或る程度均衡保てたような気がしたら、手綱スルスルと伸ばす。
ちゃんと出来てるときは、馬のクビが伸びつつ、ダイナミックな歩様でスタスタ歩いてくれる。
出来てないときは、ただ馬がビヨーンって伸びるだけ。
そのあと駈歩で、おんなじこと、やる。常歩は、まあまあできるつもりなんだけど、速歩、駈歩になってくにつれ、難しくなってくる。
ニアフュージョンは、こういうとき、わかりやすい。
真っ直ぐ前に出して、真っ直ぐ受けとめてると、なんの問題もない、乗ってて気持ちいいくらい。
うまく前に出てないとか、なんだか人間の姿勢が歪んでんのか捻じれてたりすると(左右の手綱がガチャガチャとかね)、横に逃げてったり、イラッとしたかのようにピョンと跳ねる。
駈歩では、何度も、止まって跳ねるようなカッコになっちゃった。
(ちゃんと輪乗りできてないときは、人間が捻じれてんだよね、たぶん。ラチの無い馬場で乗れるようになるまでは、ほど遠いのかも。)
そんなことしてるうちに、練習、おわり。

なんかギュッギュ押し込めちゃうような窮屈な乗り方を強いちゃったかもしんない。
だからリラックスさせるかってわけでもないけど、終わったあとは、森林を散策に行く。
(でも、ここでも手綱ブランと伸ばすわけでもないんだけどね、私ゃ。)




帰ってきたら、いつもより一時間くらい遅い11時半になってた。
洗って、リンゴやったら、ひと口しか食べないの、ニアフュージョン。
隣の隣の隣で外に繋がれてるシアトルユーが欲しそうな目で見てたから、分けてやる。
そしたら、そのまた隣の馬房から、キリーンが前脚出して催促する(かわいい)んで、しょーがないから、やる。
そーすると、そのまたまた隣から、ホセカレーラス、フラヴォン、オリアンダーといった面々が、一斉に顔を出す。このへん、みんなチャッカリしてるんである。

※おまけ

ニューフェイスの、ウインストラテジー。(撮影は14日)
2008年生まれの3歳、青鹿毛、父キングカメハメハ、母マンデームスメ(母の父サンデーサイレンス)。
なんか、どっかで聞いた馬名だと思ったら、渡辺明竜王が一口持ってたクラブ法人の馬だった。
競走成績は振るわなかったみたいだけど、聞くところによると、お利口さんらしいんで、乗馬としては成功してくれんぢゃないかと期待している。
私が(そんな長く美浦に居続けられるとは思ってないんで)乗れるようになるかどうかは、わからないけどね。


※おまけのおまけ

いま建設中の、新乗馬苑。
誰でも気軽に立ち寄ってもらえる存在になるべく、鋭意制作中。
私がここで乗れるかどうかは、わからないけどね。
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御守り

2011-10-16 22:28:16 | Weblog
ひさしぶりに、御守りを、カバンのなかから、見つけた。
カバンというのは、私の旅行用のカバン(キャスター付き)なんだが、ちょっと大きめなんで、ふだんあまり使わない。
そんなにバカでっかいわけぢゃないんだが、飛行機の機内持ち込みサイズを超えてるので、北海道に出張行くときとかも、使わない。(だってメンドクサイんだもん、荷物が出てくるのを待つのって。)
そもそも国内の出張って、たいがいが2泊で事足りるので、そんな大きな荷物は要らない。
で、こないだ海外行くのに、ひさしぶりに引っ張り出した。
海外ったって、暑いとこ行くと、着るものTシャツとかでいいから、大きなカバンは要らなかったんだけどね。(でも、ほら、ハードカバー2冊持ってくような人だし、俺。)
札幌から引っ越したとき以来だから、茨城住んで2年半、まったく使ってなかったわけだ。
んで、やたらポケットの多い、そのカバンを改めて点検してると、御守袋が出てきた。

(↑白い御守袋は叔母の手製。私が子どもンとき貰った。)
おお、これ、探してたんだよ、こないだっから。
どこ行っちゃったのか、机の引き出しとか小物入れとか、心当たりを引っ繰り返しても全然見つからなかった。
モノが御守だけに、捨てるわけないと思ってたんだけど、そうか、このカバンに入れっ放しになってたのか。
ちなみに、この御守、なかみ何かっていうと、隠すほどのもんぢゃないから、公開しちゃうけど。

↑ この御守袋は、鎌倉の鶴岡八幡宮のものだね。平成5年を最後にお参りとかしてないから、それ以前のものだ。
んで、これが八幡様の御守かっていうと、そうぢゃないってとこが本題。
中身を抜いて、違うものを入れてあるんだな、これが。
(八幡様の中身は、きっと返しに行ったと思うんだけど、記憶ない。)
この御守袋を、バチあたりにも、開けてみると、さて御立ち会い。
ペーパータオルに折り畳まれた何かが入っているよ。

こいつを開いてみると、これが、なんと。

なーんだ?
毛、だよ。
何の毛だ?

これ、実は、ナリタブライアンの、毛。
(タテガミがシッポか、今となっては忘れた。)
ダービー勝った後だったか、三冠勝った後だったか、とにかく、ある日、栗東の事務所に、南井さんが来て、「誰かこれ要らない?ブライアンの。いまもらってきたんだけど。」って(また、指でつまむようにして無造作に持ってきたんだ、これが。)言ったんで、本物かどうか訝る周囲はヨソにして、ハイハイハイハーイ!もらいます!って私がもらったんだ。
もらったはいいけど、どうやって保存しよーかってハタと悩んぢゃったんだけど、そーだ御守袋に入れちゃえ、ってわけで、そうしてとっといた。
何の御利益があるか知らないけど、でも、ねえ、貴重でしょ!?
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伝奇集

2011-10-15 19:08:05 | 読んだ本
J.L.ボルヘス作 鼓直訳 1993年 岩波文庫版
きのうのつづき。
っていうのは、「薔薇の名前」と一緒に買って、旅先まで持ってった本ってことだけど。
(こちらは、行きの成田空港までの電車んなかと、帰ってきてから読んだ。文庫は軽いからいいね。)
書物のたくさんある迷宮、みたいなことで、なんかっつーと並び称される、引き合いに出されるからね、「薔薇の名前」とボルヘス。
この機会に読んでおこうと思ったわけだ。特に「バベルの図書館」。
前々から読もう読もうと思ってたんだけど、ようやく手にとったってのが実際だけど。
んー、なんか、いまひとつよく分からん。
「バベルの図書館」も、私の頭が悪いのか、どうもすんなりイメージできない。
(他の者たちは図書館と呼んでいるが)宇宙は、真ん中に大きな換気孔があり、きわめて低い手すりで囲まれた、不定数の、おそらく無限数の六角形の回廊で成り立っている。どの六角形からも、それこそ際限なく、上の階と下の階が眺められる。回廊の配置は変化がない。一辺につき長い本棚が五段で、計二十段。それらが二辺をのぞいたすべてを埋めている。その高さは各階のそれであり、図書館員の通常の背丈をわずかに超えている。棚のない辺のひとつが狭いホールに通じ、このホールは、最初の回廊にそっくりなべつの回廊や、すべての回廊に通じている。
…。
やっぱ、もうちょっと若いとき(初めて「バベルの図書館」というのを聞いたのは高校生のときだった)、カミュとか読んで背伸びしたがってたときに読んどきゃあ、もうちょっと面白がったのかもしれないけど、私。

八岐の園
「プロローグ」
「トレーン、ウクバール、オルビス・テルティウス」
「アル・ムターシムを求めて」
「『ドン・キホーテ』の著者、ピエール・メナール」
「円環の廃墟」
「バビロニアのくじ」
「ハーバート・クエインの作品の検討」
「バベルの図書館」
「八岐の園」
工匠集
「プロローグ」
「記憶の人、フネス」
「刀の形」
「裏切り者と英雄のテーマ」
「死とコンパス」
「隠れた奇跡」
「ユダについての三つの解釈」
「結末」
「フェニックス宗」
「南部」
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