かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

『ウルトラQ』『ウルトラマン』全67作撮影秘話

2025年02月16日 | TV Program
今日は、春の陽気でのゴルフ。
前半粘ったが、後半大崩れでさっぱり。
基礎体力が落ちている?



本書は、昨年6月に出ていて、しばらく気づかず遅れを取ったが、読了。
すばらしかった。
装丁の割には、ちょっと高いが。

ウルトラQとウルトラマンに、唯一主役級で、続けて出演した桜井さんが、ウルトラQ、ウルトラマンの撮影時の記憶を、放送順に1作1作語る。
記憶が薄い作品、出演していない作品については、撮影全体を通したエピソードなどを。
当時のセット、小道具、ロケでのエピソード、配役の妙、演出の妙、関係者の印象など、最若手女優だった、桜井さんの目を通した様子が、忖度なく語られる。
資料から撮影の経緯を再構築した本や、関係者の主観的な記憶を綴った本は今までもあったが、1作毎に、出演者自身が語った本は、今までなかった。

伊豆でもロケの話は、よく聞いていたが、裏磐梯、東京のど真ん中、東京からすぐの小島での撮影など、知らなかった話も満載。
あの最新設備満載だったはずの科特隊本部のセットの張りぼてぶりなど笑える。

ただ、一番は、やはり今までなかった番組作りにかけるスタッフ、出演者たちの熱量の高さだ。
まさに高度成長期にさしかかる頃の日本の姿そのものではないか。
私も、昭和41年2月13日放送の、SOS富士山から、毎週必ず見ていたが、その後再放送、DVDなどでも見て、各回のストーリー、映像が頭にしみこんでいる。
だからこそ、桜井さんの言葉一つ一つが深い。

共同制作者(当初インタビューの聞き手だったが、桜井さんが、結局、リライトしたとのこと)である青山さんは、私より、1歳下だが、ほぼウルトラ経験は、だぶる。
その青山さんが、5本コラムを書かれていて、ダダが怖かった話(私は、そうでもなかった)、東京の当時の風景が、うまく取り込まれている点(DVDで見た時に私も感じた)、(番組の中での)音楽の使われ方についての考察(私は、ぼっと見ていて気付かなかった)など、興味深い話をしてくれている。
その青山さんの桜井さんへの提案からこの企画がトントン拍子に進んだということだから、本書ができたのは、青山さんの最初のアクションがきっかけだったことにある。
そういった意味では、企画の勝利か。
いや、桜井さんの経験と記憶の勝利だろう。
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