かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

唐物の文化史

2015年02月01日 | Books
今日も、寒かったけど、いい天気だった。
雑用に専念したつもりだったんだけど、終わることもなく、もう夕方。



本書は、本屋で見つけた。きれいな、写真に惹かれたのだが、中身もなかなか面白い。
洋物に弱いと言われる日本人だが、これは、日本が、国家として歩みを始めたころからの性癖だったようだ。

そもそも唐物は、元々”からもの”と発音するが、当初は、韓国にあった加羅の国を指していたという。それが、遣唐使の時代、唐を指すようになった。そして、西洋のものが入るようになって、”とうもの”とも発音されるようになったという。

純粋に輸入したものもあるが、海外から来た人が日本で作ったり、輸入したものを、国内で、模倣したものもあり、明確な定義はない。ただ、それらは、大和政権時代から、珍重され、時代を経るに従って、権力を象徴するものになっていった。

いろんな歴史上の有名人が、いかに唐物を集め、利用したかが、描かれていて、単純に読んでいて楽しい。
吉宗の時代、象が初めて来日し、九州から、江戸まで行進?し、日本国中、多いに盛り上がった話なども微笑ましい。昭和のパンダみたいなものか。その後は、見世物になって、可哀想だったみたいだが。

驚いたのは、曜変天目茶碗。曜変天目というと、全てが国宝というお宝中のお宝だが、中国では、不吉ということで、壊されていたのだという。だから、中国には、残らなかった。
絵画や書でも、日本での評価が、中国での評価と、全くことなるケースがあるという。
これも、日本人独自の美意識がなせる技だろう。

外車を乗り回している諸兄にお勧め?
コメント
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