かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

ZAPPA

2023年01月21日 | Music


今日は、今年初の墓参り。
蝋梅がきれい。
天気は、いいけどかなりの寒さ。



2020年封切りの、”ZAPPA”が、BR化されたので、早速ゲット。
面白かった。
ライブ映像をもう少し見たかったような気もするが、尺の関係で難しかったのだろう。

ZAPPAの活動をずっと追っていたわけでもなく、ヒット曲を連発したミュージシャンでもなかったので、何者?感が強かったのだが、本映画では、その生い立ちから、早逝まで、バランスよく、ライブ映像や、関係者の証言を交えながら、編集されていて、何となくわかった気がする。
要するに、人気を得たり、音楽が売れてリッチになったりということにはまったく興味がなく、自分の創作した楽曲(時には映画や、アニメも)を高いレベルで演奏して、音にして、それを聴くことが最大の幸せだった人ということらしい。
そのため、金銭的に囚われることを避け続けた。
だから、ヒット曲が出ることも恐れていたというから、もはや。
修行僧のよう。

きわめて多作で、自宅の音源ライブラリーが公開されているが、全部聞くだけで、数年かかりそうな量。
関係者のコメントも、まとめると、自己中だが、純粋で憎めない芸術家という評価か。
家族から見てもそうだったようだ。

晩年は、言論の自由を守る活動に入れこんだり、チェコでのビロード革命において、西側の自由の象徴と評されたり。
この辺は、ジョンレノンや、デビッドボウイと似ているかもしれない。
ロック・ミュージシャンとの交流も盛んだったが、音楽的な面というよりは、精神的な面や、音楽以外の活動とのつながりの方が強かったように思う。

ロックの歴史を語る上ではずせないパートを忠実に記録したドキュメンタリーとして貴重な映画。
エンタメ性は期待できないが。
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Steve Gadd Band

2023年01月20日 | Music


今日は、Steve Gadd Band のライブ。
単独ライブも結構見ているが、クラプトンのバックでのライブも含めると、10回は、軽く超えている。
何歳になったのかわからないが、いつもパワフルかつ、パンチの効いたドラミングで、観客を魅了する。
今回は、かなりの公演が、予定されているが、全部ソールドアウト。
大物感漂っている。



5人編成だが、それぞれのオリジナルを中心に演奏。
ジャジーな曲から、明るいポップス調の曲まで、さまざまなタイプの曲を演奏してくれた。
席は、最前列だったのだが、斜めの席で、ちょうどSteveの顔がシンバルで隠れる角度。
ただ、興が乗って来ると、体全体でドラムを叩くので、鬼の形相が見え隠れして迫力が増す。
最初から、最後まで、盛り上がりっ放しだった。

キーボードとトロンボーンのJeff Babkoと、トランペットとブリューゲルホーンのWalt Fowlerがすぐ目の前。
私のために演奏してくれているみたい?
ベースのTravis Carltonは、5弦ベースで、時折、メロディアスな演奏も。
ギターのMichael Landauは、今日演奏した曲のかなりを作曲。
自ら、巧みなテクニックで、演奏してくれた。
本メンバーで、10年目ということで、息もぴったり。

Africa、The Long Way Home、Way Back Home、I Can't Turn You Looseなど、おなじみの曲が続いた。



1人だったので、軽くサンド。
コロナ以降、開演時間がやや早まり、中途半端な時間になるのが悩み?
これからも、大物の来日が続くので、忙しくなりそうだ。
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こけしの世界

2023年01月19日 | Culture・Arts


今日も寒い1日。
久し振りに、横浜人形の家に行った。
この寒さの中、流石に、訪れる人もまばら。



目当ては、”こけしの世界”。
昭和40年代、仙台に住んでいた時、親がこけしを集めていて、工人宅に連れてもらっていったりしていた。
それなりの知識はある。
もう一方の、少女ノスタルジック展は、残念ながら守備範囲ではないので、割愛。
我々世代の女性が見たら面白い展覧会だと思う。



こけし展の方は、前にも紹介したイラストレーターの佐々木一澄氏の企画によるものだった。
若い方が、こけしに興味を持ってくれて、積極的に紹介してくれることは素直にうれしい。
これは、横浜人形の家の収蔵品から、佐々木氏が、選んだ各こけし産地の代表作を並べたコーナー。
選ばれたこけしはすばらしいが、並べ方が雑。



会場は、こんな感じでこじんまりとしているが、コンパクトにうまくまとめられていて、こけしへの理解が深まること間違いなし。
人形の家所蔵の古い作品と、佐々木氏所蔵の、現在の工人の作品が並んでいる。
佐々木氏の版画も展示している他、こけしの歴史、各産地の特徴の説明、制作方法など、バランスよく展示されている。



これは、こけしが生まれる前からあった各地の郷土人形。
佐々木氏は、これらの延長線上にこけしがあるとしているが、やや違和感はある。
形状も、材質も、かなり異なる。
ただ、貧しい地方の土産物として発展したというところでは共通する。



こちらは、現在の工人たちの作品。
伝統こけしをすばらしい形で、継承してくれている。
伝統こけしと、モダンこけしは、できれば、分けて考えて欲しいのだが、それだと、新たなファンを増やせないという考え方もあろう。



袖珍(しゅうちん)こけしという言葉は初めて知った。
所蔵スペースの関係から、我が家にも多数あるので、興味大。
戦前からそのような分野があるそうで、その豆本も展示されていた。
AMAZONで調べたら、出品されていたので、早速ゲット。
実家をひっくり返したら出てくるかもしれないと思いつつ。



産地別のこけしの顔。
この辺は、こけしコレクターにとっては、常識。



企画展から常設展へ。
前にも紹介したかもしれないが、横浜人形。
我が家に一通り揃っている。
ショップでも売っていたが、ずいぶん高くなっていた。
もう作られていないのかもしれない。



常設展で見られる期間限定の展示。
人間国宝の平田郷陽氏の作品が、多数展示されている。
一点一点、すばらしい作品で、その題材、ポーズ、表現方法等、独特な美を感じさせる。
流石人間国宝。
こちらの展示は、4月16日までとのこと。
こけし展は、3月12日までなので、両方見れるタイミングで行けばお得。
ちなみに少女ノスタルジック展の方は、1月29日までなので、もうすぐ終わってしまうので、ご興味のある方は、お早目に。
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debut

2023年01月18日 | Music
今日は、在宅。
午後少し陽ものぞいたが、寒い1日だった。



Bjorkの来年の来日公演に行くことになったので、遅ればせながら、CDを数枚ゲット。
まずは、Bjorkの人気を決定づけたソロでのデビューアルバムdebut。

1曲目から、Bjorkワールド全開。
不可思議な雰囲気を醸し出しながら、主張も感じられる独特の曲調。
リズムはポップなのだが、コードが素直ではなく、不協和音を混ぜ込みながら、時にはごく単調に、不自然な綱渡りを続けるといった感じ。
ジャズっぽかったり、レゲエっぽかったりもする。
と思ったら、オーケストラまで出てきたり。

アイスランド出身ながら、東洋風の顔立ちで、そこからして、不思議なのだが、発音も、声調も不思議。
歌詞の、曲への乗せ方もたどたどしい?
伴奏も、様々な楽器(道具?)を繰り出し。
この辺は、アレンジの妙かもしれないが。

この時代を代表する1枚。
コンサートというより、ダンスフロアで、ゆっくり踊りながら聞くのがいいかもしれない。
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不変/普遍の造形

2023年01月17日 | Culture・Arts
阪神・淡路大震災から、28年という。
当日は、私は、出勤後、午後から、神戸に出張予定。
出張準備をして出勤したものの断念。
3月に延期して行ったが、その時点でも、まだ鉄道寸断、倒壊家屋多数という状況だった。
とにかく、当日の情報伝達の遅かったこと。
危機管理に弱い政権だったことも災いした。
3.11の時も。



今日は、泉屋博古館の、不変/普遍の造形展へ。
青銅器の住友コレクション。
リニューアル記念第3弾という。
第1弾には行ったが、洋画中心の展示で、それも良かった。



青銅器展には、何度か行ったが、似たような青銅器がただただ並んでいるという印象が強かった。
本展では、少数精鋭で、その時代や用途毎に特徴のある青銅器を、わかりやすく展示してくれていて、ひじょうによかった。
本展に合わせて、とんぼの本も出ていて、本書片手に見ると、理解が進む。
もちろん、中国本土には、もっとすごいものがあるが、日本にあるものの中では、一級品が並んでいる。
順不同だが、写真撮影可だったので、ちょっと紹介したい。
漢字が、PCで出ないものが多いので、ひらがなで紹介することをお許し願いたい。



いきなりこの太鼓型青銅器。
初めて見たが、世界に2例しかないという。
重さ71kg!
これが、今から3,000年以上前に作られたというから、あきれるしかない。
”きじんこ”と名付けられている。
青銅器の名前は、文字が刻まれている場合は、わかるが、その他は、後代の推測という。
北宋時代に、研究が進んだ。



青銅器の魅力というと、まずその造形、そして、デザインの繊細さと、不思議さ、そして、その中の文字と言えるだろうか。
これは、”ちょうがいここ”。
すばらしい造形。
酒器という。
傾けると、鳥の頭の姿をした蓋が開くという。
さぞ、酒宴も盛り上がったろう。
後代の正倉院に収められた酒器にも、似ている。



これは、高校の漢文でも習った”鼎”。
肉入りスープを煮込んだ。
権威の象徴だった。
どっしり感大。



これは、”ほ”。
穀物を盛るための器というが、上半分が蓋なのだという。
初めて見た。
上側にも、下側にも、足がついている。



このスタイルも初めて。
”豆(とう)”という。
高坏だが、様々な食物が盛られたという。
”豆” の文字の形も、この姿から来ているというか驚きだ。



これまた違った趣向で”神獣”。
何かの台座に取り付けられていたと思われるが、詳細は不明。
表情は、ユーモラスだ。



これは、文字がはっきり分かる例。
金文と言われるが、これも鋳型から作ったというから驚き。
凄い執念であったことがわかる。



これは、まさに名品。
青銅器でよく見られるデザイン。
勘違いしていたのだが、二つの目に見えるのは、左右2匹の神獣の目なのだという。
”とうてつもんほうい”と呼ばれるが、”とうてつ”は、伝説上の怪獣の名という。
見事だ。



これまた不思議な形をしているが、”こきょうじこう”と言われ、題材は、虎とミミズクの融合体という。



これは、”こはく”といって、釣鐘の一種という。
紀元禅1世紀のもので、最も古い作例という。
横の飾りが、虎であることから、この名になった。



これまた見事。
”とうてつもんゆうがいほう”という。
龍の当時の姿が、遺されている。
その後の龍の姿とはかなり違う。



これも目玉。虎がメインで、人間、蛇、龍、獏、鹿などが、配されている。
”こゆう”と呼ばれる。



これは、ミミズク。
”しきょうそん”。
ミミズクは、不吉な鳥として忌み嫌われていたという。
それにしても、堂々とした造形だ。



これは、ユーモラスなミミズクかフクロウ。
”かゆう”と呼ばれるが、何ともユニーク。
2匹が、背中合わせにくっついている。



これは、楽器。
”ひょうきょうしょう”と呼ばれるが、14規セットという。
銘文もあり、紀元前5世紀の物と確認される。
銅鐸の原型であることは、明らか。



これも目玉の一つ。”ちもんほうろ”。
建物のように見えるが、下に火種を入れて、上部で、煮炊きをする。
下のドアは開くようになっている。
左右に門番がいるが、罪人で、逃げられないように、足を切り落とされていたという。



古鏡は、青銅器の範疇に入るかわからないが、この辺からは、日本の古代と被ってくる。
LTVのデザインは、ユニーク。
後代のものより、幾何学的なデザイン。



画文帯同向式神獣鏡。
重文指定。
神仙、神獣が同じ方向を向く同行式と呼ばれる。
中段に、東王公、西王母。
上代に、伯牙(はくが)。
伯牙は、伝説上の琴の名手。



三角縁四神四獣鏡。
中国で出土されたとされるが、どこで作られたか判然とはしていない。
日本で多く見つかり、中国産なのか、日本産なのか、議論になっている。
日本で、見つかるものより、厚い気がするが。
最下段には、東王公、西王母らしい姿も。
3世紀頃のものとされる。
これも、重文に指定されている。



最後は、住友コレクションの歴史。
本書は、清時代のものだが、ここに評されている逸品が、今目の前にある。



これが、最初に入手したもの。
きもんつつがたゆう。
茶会の鑑賞品として収集が始まったというが、今や、世界に冠たるコレクションとなっている。
清の崩壊により、中国のコレクターが取集品を手放したことも奏功したようだ。
訪れてよかった。
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