かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

出雲・吉備・伊予

2023年01月16日 | Books
今日も天気いまいち。
株価もいまいち。
金利が今後上昇しても、この程度では、投資環境に及ぼす影響軽微だと思うのだが。
やはり、日本経済の今後に対する漠然とした不安が背景か。



本シリーズも読み進んで来て、残り2冊。
ラス前は、出雲・吉備・伊予。
古代に関する本を読み始める前は、ほとんど縁のない地域だったが、最近は、ちょくちょく行くようになって、近畿圏のように残された書物は少ないが、相当の権力が存在していたことを証する遺跡を目の当たりにしてきた。

本書は、いつものように、テーマ毎に、専門家が研究論文のような論考を並べる形式だが、興味深い最新研究の話が並んでいる。
そもそもこの山陰、山陽、四国の組み合わせも珍しいが、瀬戸内海沿いの東西のつながりよりも、南北のつながりの方が強いと思われる地域もあり、必ずしも、関門から、難波に抜ける瀬戸内海海路が中心という訳でもない。
また、最近特に言われるうようになってきた出雲の存在。
出雲大社の巨大さもさることながら、そこから出土した勾玉などは、全国的に見ても、最上級のもので、単なる一地方として片づけられるものではない。

この地域には、巨大古墳も多数存在するが、最新の測量法によって、他地域、特に近畿地方との古墳を比較すると、必ずしも、時の流れと、古墳の形状変化が、一方向に流れるものではないことがわかってきたという。
しかも、山陽の古墳の形状は、山陰の古墳の形状と似ている部分もあるという。
この複雑な関係を紐解くには、さらなる調査・検討が必要だ。

古代山城の話も興味深い。
古代山城には、文献に残る朝鮮式山城と呼ばれるものと、神籠石(こうごいし)系山城と呼ばれるものがあるが、基本的には同じものだという説が強くなっているのだという。
白村江の戦いに敗れた後、日本に攻めてくることを想定して作られたと考えており、発掘物もそれを裏付けるが、完成したものは少なく、所在すらわからなくなっているものも多いという。
構造的には、それまでの日本にはなかった朝鮮の城に近く、朝鮮系の人が中心になり作られたと考えられるが、結局攻め込まれることもなく、完成を見なかったり、宗教的施設に転用されていったのではと考えられている。
前回の岡山旅行の時に行けなかった鬼ノ城には、来月行きたいと考えているのだが、大宰府近くの大野城や、讃岐の屋島と共に、完成度が高い古代山城なのだという。
しかし記録になく、神籠石系に属する。
一方、大野城や、屋島は、その後も、歴史の舞台にたびたび登場する。

古代史の面白さを感じさせる良シリーズだ。
角川が結構混乱しているが、ちゃんと第6巻まで完結させて欲しい。
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REVOLUTION-9

2023年01月15日 | The Beatles


今日は、幸か不幸かゴルフがキャンセルになり、久しぶりに、アビーロードの、Revoluvion-9(通称レボ9)のライブへ。



もう18年目というこのユニット。
チューリップの上田さんと、伊豆田さんが核だが、4人とも最高レベルで、心から楽しめるステージ。



アビーロードのデコレーションは、今月末から始まるMR. MOONLIGHT の宣伝。



上田さんは、リーダー(財津さん)が、予告編に映っていたので行かないと冗談を言っていたが、和製ビートルズで売り出したチューリップ、行かない訳にはいくまい。



ステージは、5時スタートの3部構成。
遠方の我々にはありがたい。
それでも新幹線組は、アンコールで、慌ただしく退席していた。

とにかく上手い。
4人で、後期の曲まで、手分けして、トリビュート。
杉原さんのギターは、ずっとダブルネックで、伊豆田さんがキーボードの時は、太田さんが、ベースに持ち替える。
太田さんは、キーボードも、ハーモニカも、アコギもエレキも、七変化。
最後は、総立ちで、ロックンロールパーティ。
何度も行っても楽しめる素晴らしいライブ。
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MOTHER OF THE SUN

2023年01月14日 | Music


今日は、久しぶりの雨。
午前は、ビートルズ音楽概論。
中期の曲中心だが、初期の曲にも使われていたテクニックに加え、さらに大胆な、コード変換が加わり、ますます深み、円熟味を増していった様子が、わかる。
残り、1回。
続編はあるのか?



本CDは、先日の、Jefferson Starshipのライブの際ゲット。
2020年に出た最新作。
旧作を注文していたのだが、まだ届かず、最新作から聞くことになった。

本CDは、サイン入りで、左から
Jude Gold→ギター、2012年加入
Donny Baldwin→ドラム、1981年~1989年のオリジナルメンバー、2008年再加入
Cathy Richardson→ボーカル、ギター、2008年加入 Grace Slick役? Janis Joplinのミュージカルでも活躍
Chris Smith→キーボード、1998年加入
David Freiberg→ボーカル、ギター、Jefferson Airplane時代からのメンバー



やや古い?と感じさせるロックではあるが、かつてのロックを、現代までつないでいるロックということかなという感じ。
メッセージがはっきりしていて、演奏も、ボーカルもわかりやすい。
60’sのライブ音源も交えている。
ライブで披露した曲も。
メンバーは、老若男女混合だが、それぞれの存在感を表現しているのもすばらしい。
伝統を軸に、新しさを加えているという印象。
過去のメンバーも参加したりして、総力戦という感じ。

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筑紫と南島

2023年01月13日 | Books
今日は、この時期にしては、過ごしやすい1日。
ゴルフだったが、スコアはふつう。



本書は、角川選書の地域の古代日本シリーズの、筑紫・南島編。
と言っても、九州全体に話が及んでおり、なぜ筑紫という名を題名に使ったかは、よくわからない。
当初九州全体を筑紫島と呼んでいたが、その概念に、隼人、日向など、南部を含む概念だったのか。

地域の古代と言っても、九州は、古代、中心だった訳で、あまり地域性は感じられない。
特に前半は、稲作やら、青銅器やら、鏡の話で、まさに日本古代史を語る上では、必ず触れられる分野。
古代史が大きく塗り替えられいる中、弥生早期においても、韓国からの文化流入の痕跡が認められるという。
そのころの船のレベルがどれほどのものだったかわからないが、事実は覆せない。

当然宗像氏の話も出ているが、磐井の乱前後の動きを見ると、宗像氏は、朝廷側についており、九州vs朝廷ではなく、九州南部vs朝廷の戦いであったことがわかるという。
これが、朝鮮の百済、新羅に対する距離感との違いと考えれば、整理できる。
そこまで、クリヤーな対立軸が描けていたかはわからないが。
政治的というよりは、より経済的なものだったかもしれない。

終章でやっと南島、つまり屋久島以南の諸島の話が出てくるが、これは、かなりの異文化世界。
かつ、北の方と、中央部と、南部とでもかなり様子が異なる。
研究は、まだ始まったばかりで、これからなのだが、海に囲まれていることから、土器文化は深化せず、貝文化が栄え、その貝を中心にした交易が栄えたと考えられるという。
唐の古銭なども見つかっているというから、中国との直接の交易もあったと考えられる。
一方、島間の移動手段が、どの程度のものだったかわからず、交流の痕跡はあるものの、その深さについての研究は、これからだ。
クラウドファンディングで、当時の技術で制作可能であった葦舟で島間を移動しようと試みたプロジェクトがあったが、見事に失敗した。
海流が早く、予想より、時間がかかったため、沈んでしまった。

ということは、木製だったのか。
しかし、良質な木が取れる地区ではなく、木を彫る技術も未発達の中、可能だったのか。
わからないことだらけだ。

最後に阿蘇という名についてのエッセイが載っている。
確かに、南方系の言葉を想起させる名だ。
シンガポール時代、ティーレディがアソウさんと呼ばれていたのを思い出した。
固有名詞だったのか、職業としての呼び名だったのか。

各章において、深堀りした解説が読めるので、ひじょうに面白いシリーズだ。
続編が楽しみ。
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智積院の名宝 & Jefferson Starship

2023年01月12日 | Music
今日は、朝から大ショック。
ジェフベックが亡くなったという。
3大ギタリストの中では、一番元気と思っていた。
先日も、ジョニーデップとのコラボ作品を出したばかり。
ジョニーは、お見舞いをしたという。
11月の最後の公演の共演者となってしまった。
近時の来日コンサート(4~5回?)には全て行けていたのがせめてもの救い。
ご冥福をお祈りする。



今日は、昼は、智積院の名宝展に行ってきた。
京都には相当行っているが、智積院には行ったことがなかった。
真言宗智山派の総本山で、成田山新勝寺、川崎大師、高尾山薬王院などが、末寺というが、今は、末寺の方がよく知られている。
今度、宝物館ができるそうなので、駅からも近いし、訪れたいと思う。

この名宝展、日時指定券ではないというので、空いているかと思ったら、そうでもなく、出た頃には、行列になっていた。

目玉は、何といっても、長谷川等伯達の障壁画。
なかなかこういう形では見られない。
ほとんどが国宝に指定されている。
焼失したりして、残されたものは少ないが、それでも、その迫力、豪華さは、桃山文化を代表するものだ。
等伯と言えば、トーハクの、松林図が有名だが、水墨画も、金碧画も、最高峰だった。
水墨画は、雪舟の弟子と称し、金碧画は、狩野派の脅威となった。
元は、早逝した秀吉の愛児鶴丸を弔うため創建された祥雲寺にあったものだが、夏の陣後に、家康の計らいにより、智積院が管理することになったという。
焼失前の写真や、目録から、元は、もっと壮大な障壁画であったことがわかるが、本展示でも、その壮大さがひしひしと伝わってくる。

その他にも、本寺に伝わったお宝が多数出展されているが、珍しいところでは、堂本印象による不思議な障壁画や(古寺の障壁画とは思えない)、綱吉の観音図なども目を引いた。
後期のみ展示される見事な孔雀明王像も見れた。
会期は、もうすぐ終わるので、貴重な機会として訪れてみてはいかがだろうか。



夜は、Jefferson Starship。
CDを注文していたのだが、届いていなくて、予習無しになった。
Jefferson Airplane の後継バンドで、最初ヒットを飛ばしたものの、メンバーチェンジもあり、伝統を引き継ぎつつ、活動を続けているという感じ。
入りも、5割ぐらいだったが、久しぶりの日本公演ということで、盛り上がった。



5人編成だが、ギター3人、キーボード1人、ドラム1人という変則編成。
ベースは、キーボードがやっていたようだ。
まさに古いロック?
70’s、80’sを彷彿とさせる。

何と途中で、Jeff Beckのトリビュートで、ギタリストのJude Gold さんが、ソロで、恐れ多くも、Jeff Beck の曲を。
今朝の今夜で、たぶん即席だったろうが、見事にコピーした。
実際の公演では、なかなかテクニックはわからなかったのだが、近くで見れて、斬新な技術を駆使していることがわかった。
手を弦代わりに演奏していたのか。
R.I.P.
アンコールは、Jefferson Airplane。
メリハリのある公演で楽しかった。



今日、たまたま経済についてのネット講演があって、今の購買力平価は、88円だそうだ。
我々のせいではないが、申しけわないぐらい円が安くなっている。
円建て価格は変わって欲しくないが、為替レートはもうちょっと普通になって欲しい。
でないと、外国ミュージシャンの公演に行けなくなってしまう。
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