こんばんは、児玉総司です。
些細なことですが、こないだとても嬉しいことがありまして、娘が補助輪なしの自転車に乗れるようになりました。もちろん本人は喜んでいましたが、一生懸命教えた私も自分でもびっくりするくらい嬉しい気持ちでした。
この経験を会社の経営のことと結び付けるのは飛躍がありすぎるかもしれませんが、なんだか似てるな、と思ったことがありました。
娘も私も試行錯誤の連続でした。自分は昔どうやって練習したか覚えてないし”自転車の乗り方の教え方”なんていう本は見たことないですし、とにかくやってみて考える、を繰り返しました。偶然も多く重なって、先週の日曜日に開花したんだと思います。
振り返ってみると、少し整理ができました。
1.未経験者が自転車に乗れるようになるまでには3つの関門がある
①少しスピードが出れば支えがなくても倒れない、ということがわからない
②最初のこぎだしから、スピードが出て安定するまでが怖い
③曲がるときに、曲がりたい方向に体重移動すればいいことがわからない
2.上記を易しい順に並べると①→②→③の順
3.易しい順に練習し効果が出ると楽しくなって、上達が加速する
後で整理するとこんなふうにやっていました。ただ、これは終わったから言えることで、やる前、やってる最中は手探りでした。
この”あとから語る理論”について、企業の戦略に関しての話を本で読んだのを思い出しました。古い話ですがホンダがアメリカのバイク市場で成功した話(確か1960年代?)。当時はなぜホンダが成功したのかが欧米企業はわからなかったそうです(ビジネススクールでもホンダはアメリカ市場に参入すべきか?という試験が出て、すべきと答えた生徒は落第点だったとか)。成功理由の分析を依頼された大手コンサルティング会社が出した結論は「経験曲線に基づくコストリーダーシップによる小型車の成功。またその中型車市場への応用」だったそうです。それを聞いた欧米企業は”そうか、日本企業はそんな深い戦略を持って我々の市場を席巻したのか”と思ったかもしれません。
ところがその後、ほかの研究者が当時のホンダの社員にインタビューをしたところ、「戦略?なかった。バイクの本場のアメリカで挑戦したかった」「スーパーカブがたまたま売れた」「目標は直感で決めた」等だったそうです。
過去を振り返ってみると、単純化・整理できるんですが、それはあとからだから言えることで、目の前の課題にはとにかく取り組んでみる、行動することのほうが大事なんだろうなと思いました。
かくいう私は、すぐに躊躇してしまう、行動を起こすまえに考えすぎてしまう、というところがあり、もちょっと行動力をつけたいです。
この経験を妻に話したら、妻の友達から「うちの子にもコーチして」と言われたそうなので”理論”の検証のために、やってみようかな。