社会貢献のトレンド

亀田です。

私が勤務していますＳＰＡ企業では、ある商品の売上５％を生産者の方に還元しています。還元の方法は、100万円の売上があるとしたら５万円をただ渡すのではなく、５万円の有効な使い方を考えて、還元します。具体的には、最新のミシンを購入したり、公衆トイレを建設したりしました。

最近では、コーズマーケティングも含め、前述のような、新しいスタイルの社会貢献やＣＳＲが主流となってきました。

最新の社会貢献の基本と考えを象徴する、有名な例え話がありますので、ご紹介したいと思います。

Q,無人島で遭難している人にA,Bどちらの支援をしてあげるか？

答えA:魚をあげる
答えB:魚のつり方を教えてあげる

Aの場合は、短期的にすぐにたねその場で消費して終わってしまいます。その場は、空腹が満たされ、お腹は満足はするけれども、その効果は短時間であり、その場限りです。

一方Bは、すぐに食欲が満たされず、即効性はありませんが、つりのやり方は一度わかればその後は継続的に自分で魚を釣ることができるようになります。

無人島にいる方にとっては、一瞬、Ａの方がありがたい気がしますが、長期的に考えるとＢの方が、貢献度が高く、役に立つ支援になっているわけです。

また、これまでの社会貢献は「お金」や「物資」そのものを提供することが中心となっていましたが、最近では、「ノウハウ」や継続的な生産活動に役立つ「道具」「材料」などが主流となってきます。

しばらくは、この考えが主流となることが予想されます。

仮説思考について

皆様こんにちは
稼げる！プロコン育成塾事務局長、中小企業診断士の金子敦彦です。

このブログをご覧になっている皆様方には、今更説明するまでもないのかもしれませんが、中小企業診断士の資格は経営コンサルタントの国家資格のようなものです。
この資格を取得するためには、国家試験に合格する必要がありますが、試験に合格しただけでは登録はできません。試験合格後にコンサルティングの実務経験を積む必要があります。
この、試験合格者が実務経験を積むためのコンサルティング実習の副指導員を先日初めて担当させていただきました。今回はその実習の中で気づいたことの一つについてお話をさせていただきます。

この実習を担当させていただき一番初めに感じたこと、それは、「ヒアリングでの情報収集が不十分」ということです。
私たちがコンサルティング実務を進める際に、まずは支援先に対するヒアリングを行うのが一般的ですが、そこで情報が得られないと、後の提案に説得力をもたせることが難しくなります。
後の提案につながるような情報収集を行う必要がありますが、ヒアリングを行うことができる時間は限られていますので、無意識に質問をするだけでは有効な情報を得ることは難しいす。

そこで、私達経営コンサルタント（中小企業診断士）が使う手法が、「仮説を立てて質問を行う」ということです。
①まず、基礎情報や業界動向など、事前に得られる情報から、支援先が抱えている問題点や課題についての仮説を立てます。
②そして、仮説を検証するためのヒアリング項目を検討し質問を行います。
③ヒアリングによって仮説検証が行われますので、仮説が間違っていれば別の仮説を立てますし、正しかったとすれば、さらに深掘を行って行きます。
要は目的を持ってヒアリングをすることで、情報収集を効率化していくということですが、そのためには事前準備が欠かせません。
情報がまるでないところから立てる仮説はヤマ勘と同じです。仮説の精度を上げるためには、ヒアリング前にできるだけ支援先の基礎的な情報や業界動向などの情報を収集しておくことが必要です。
先ほどの実習班は、残念ながら、この事前準備が不十分だったのだと思います。その結果、ヒアリングで必要な情報が得られなかったため、後日たくさんの追加質問をすることになりました。

これから、稼げる！プロコン育成塾も実務診断の講義に入っていきます。コンサルタントとして良い提案をするために、塾生の皆さんには事前の情報収集に是非力を入れていただきたいと思います。
守秘義務があるので、企業に関する情報は掲載できませんが、良い提案を行い、実務診断が終わった時には、このブログから塾生の皆さんの喜びの感想が発信されることを願います。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　中小企業診断士　金子敦彦