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オリンピック・考

2014-02-18 12:00:00 | 13期生のブログリレー

13期生の佐野です。

今月6日からロシアのソチで冬季オリンピックが行われています。日本代表選手は羽生選手の金メダル獲得のほか、10代の若手選手が大活躍するなど、日を追うごとに盛り上がりを見せています。『オリンピックには、参加することに意義がある』などと言われたことがありましたが、やはり母国の選手がメダルを獲得すると、盛り上がりが違います。本人はともかく、所属する企業や着ていたウェアや使用する道具のメーカー、そして出身地の地域にまでその影響が及び、大きな経済的効果を示したという事例があります。極端な例かもしれませんが、韓国のキム・ヨナ選手がバンクーバー五輪で金メダルを取った際には、なんと日本円に換算して約4,100億円の経済効果を韓国内にもたらしたのだそうです。さすがにここまで行かなくとも、メダルの獲得により、関係者には何らかのプラスの効果がもたらされているでしょう。ですから、是非どんどんメダルを取ってほしい、というのが誰もが抱く切なる願いだと思います。

さて、この冬季オリンピックにおいて日本選手はいくつのメダルを獲得してきたのかを調べてみました。

第1回 1924年 シャモニー(フランス)   → 出場無し
第2回 1928年 サンモリッツ(スイス)   → 金:0 銀:0 銅:0
第3回 1932年 レークプラシッド(アメリカ合衆国)  → 金:0 銀:0 銅:0
第4回 1936年 ガルミッシュパルテンキルヒェン(ドイツ) → 金:0 銀:0 銅:0
第5回 1948年 サンモリッツ(スイス)   → 敗戦国につき出場権利与えられず
第6回 1952年 オスロ(ノルウェー)   → 金:0 銀:0 銅:0
第7回 1956年 コルティナダンペッツォ(イタリア)  → 金:0 銀:1 銅:0
第8回 1960年 スコーバレー(アメリカ合衆国)  → 金:0 銀:0 銅:0
第9回 1964年 インスブルック(オーストリア)  → 金:0 銀:0 銅:0
第10回 1968年 グルノーブル(フランス)   → 金:0 銀:0 銅:0
第11回 1972年 札幌(日本)    → 金:1 銀:1 銅:1
第12回 1976年 インスブルック(オーストリア)  → 金:0 銀:0 銅:0
第13回 1980年 レークプラシッド(アメリカ合衆国) → 金:0 銀:1 銅:0
第14回 1984年 サラエボ(ユーゴスラビア)  → 金:0 銀:1 銅:0
第15回 1988年 カルガリー(カナダ)   → 金:0 銀:0 銅:1
第16回 1992年 アルベールビル(フランス)  → 金:1 銀:2 銅:4
第17回 1994年 リレハンメル(ノルウェー)  → 金:1 銀:2 銅:2
第18回 1998年 長野(日本)    → 金:5 銀:1 銅:4
第19回 2002年 ソルトレイクシティ(アメリカ合衆国) → 金:0 銀:1 銅:1
第20回 2006年 トリノ(イタリア)   → 金:1 銀:0 銅:0
第21回 2010年 バンクーバー(カナダ)   → 金:0 銀:3 銅:2

合計 金:9 銀:13 銅:15

え?と思うくらい、少ないですよね。前回のバンクーバーオリンピックでアメリカは金:9 銀:15 銅:13と、たった1回の大会で日本の22回分を一気に稼いでいることを考えると、どうしてそんな差が付くの?と思ってしまいます。
理由はいくつか掲げられていますが、やはり「日本ではウィンタースポーツでは食べていけない」という現状に、子供たちが(または親が)モチベートされず、レベルアップのために必要な競技人口が増えないという理由が、個人的には一番納得感があります。
札幌オリンピックで表彰台を独占し一世を風靡したスキージャンプ(特に男子)は、その後引退後のサクセスストーリーが描けず、有名選手がいつの間にか消えていき、競技自体も年々衰退していっているイメージがあります(今日の男子団体銅メダル獲得が復活の契機になればいいですね)。アイスホッケーも子供頃はテレビで中継しているのをちょくちょく見かけたのですが、今や見る影もありません。その他3回以上同じ選手が連続して出場するような競技も後進が育っていないことが明白で、この先の発展が危ぶまれます。
そんな中、最近のフィギュアスケートは、有力選手が引退後プロスケーターとなってショーに出演したり、テレビ解説やバラエティで活躍し続け、そのことが契機となって競技人口を増やし、選手層が厚くなってレベルが上がりました。また、今回銀メダルを獲得したスノーボードの平野選手のように、もうプロスポーツ選手として世界中を転戦している選手がいて、しかも若手がどんどん台頭し活躍している競技は有望だと思います。いずれにしても、子供たちが将来にわたって夢を抱ける競技にすることが、競技人口底上げにむけた第一歩なのではないかと思います。

夏のオリンピックに比べ規模は小さく目立たないとはいえ、オリンピックはオリンピックです。世界的な注目度は無視できませんし、いい成績がどのようなプラスの効果をもたらすかを考えると、軽視できないイベントですし、結果にこだわることも必要です。そのためには、競技人口を増やすことで優秀な選手を発掘しやすくさせ、見出した有望な選手には良い指導者を与え世界での経験を積ませ、一気に世界レベルまで上げる、という成功シナリオを描き、加えて国や自治体は選手育成予算は競技均等ではなく、集中と選択の上で、有望競技に手厚く支援するような取り組みが必要ではないかと思います。

ソチオリンピックも閉幕までまだ数日あります。残りの競技で1個でも多くのメダルが獲得できるように、最後まで精一杯応援したいと思います。がんばれ!ニッポン!!

コメント (2)
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