15期生の美宅です。
先日、アサーション・トレーニングというものを受けてきました。
アサーションとは、
- 自分の気持ち、考え、意見、相手への希望などを、「伝えたい場合」、「なるべく分かりやすく、素直に正直に」「その場にあった」適切な方法で伝えようとする自己表現。
- 自分も相手も大切にする、相互尊重の精神でコミュニケーションを行う
ことです。
今回の受講者は、24名。うち、女性20名、男性4名でした。
職業も看護士、ソーシャルワーカー、大学講師、会社員(正社員、派遣)など多彩でした。また、神戸、北海道など泊りがけで来られている方も多かったです。
参加動機で多かったのは、職場での人間関係を改善したいというものですが、中でも「高圧的な上司」に悩まされている方が多い印象を受けました(そういう上司にこそ受けさせたい研修です…)。
ちなみに私の参加動機は、非主張的な傾向を改善したい、というものです。
研修は6~7割の時間がロールプレイなどのコミュニケーション訓練に充てられておりとても有意義でした。ロールプレイには、「断り続ける」「頼み続ける」などもあってなかなかハードでした。
多くの学び、気づきがありましたが、その中で仕事上のコミュニケーションに役立つ方法を1つ紹介したいと思います。問題解決の場面で役にたつ「DESC(デスク)法」というものです(「アサーションの神髄」との事)。
DESC法
- D(describe=描写する)
相手とコミュニケーションの共通基盤を作るため、状況を客観的、具体的に描写する。
- E(express,explain,empathize=表現する、説明する、共感する)
状況に対する自分の感情、気持ちを、冷静に建設的に明確に表現する。
相手の気持ちに共感する。
- S(specify=具体的に提案する)
具体的で現実的な提案を、明確に簡潔に行う。
- C(choose=選択する)
相手がYesの場合、どうするか。また、Noの場合どうするか、の両方を考える。
D→E→S→C(Yes/No)の順番で頭を整理してセリフを考える、というものです。
ポイントは以下の通りです。
- DとEを明確に分離する
- Sは明確に簡潔に言い切って誤解を避ける
- Cで相手が提案を受け入れる可能性は半々だと覚悟しておくこと
尚、仕事の場面ではありませんが、使用例をご参考までに。
(状況設定)
- 街で中学時代の友人にばったり出会った
- 3ヶ月先に同窓会があるとのこと
- ただ、自分は中学時代あまり友人がいなかったので行きたくない(断りたい)。
(DESCの例)
- D:「そうなんだ、3ヶ月先に同窓会があるんだね」
- E:「誘ってくれたのはとても嬉しいんだけど、実はあまり気が進まないんだ」
- S:「欠席させてもらえないかな?」
- C(相手がYesの時):「せっかく誘ってくれたのに悪かった。皆によろしく伝えて」
(相手がNo の時):「ごめん。でも、やっぱり今回は遠慮させてもらうよ」
今回受講した研修は、すぐには消化しきれないほど濃い内容でした。また、仕事だけでなく、人生を生きていく上で「軸とするに値する考え方」だと私は思いました。できるところから継続的に実践していきたいと思います。