こんにちは。塾長の鴨志田栄子です。
11日から14日まで、4日間にわたり、野菜ソムリエコースの講座を受講していました。
初日の最後に、明日は、5分間のプレゼンテーションをしてもらいます……という宿題がでました。「青果物と健康」という授業です。
プレゼンテーションのテーマは、ある論文に掲載されているグラフです。このグラフを一般生活者に提示するところからプレゼンテーションは始まります。そしてこのプレゼンテーションを聞いた一般生活者が、もっと野菜や果物を食べようという気になれるというのがゴールでした。
この稼プロ!でも、今年から、毎回、数人ずつ5分間プレゼンテーションをしています。
今回は、受講生側として、プレゼンテーションのポイントを整理してみました。以下に記しますが、これらは、私たちのプレゼンテーションでも共通することではないでしょうか?
(1)プレゼンテーションのゴールを明確にすることで、流れを組み立てやすくなる
最後は、聞き手の行動を喚起すること、したがって、どうして、野菜を食べないのかという点にフォーカスをしてみました。例えば、以下の通りです。
➀ 男性は、カボチャの煮つけはあまりたべたがらない
② レタスは、野菜サラダで生でいただくと、量を摂取できない
こうすることで、入り口が明確になると思いました。
(2)図表の信頼性を聞き手に伝える
出展元、どのような研究なのか、どこで発表された論文に掲載されている図表なのか等、簡潔に聞き手に伝えることが大事です。
これを、図表に使われている専門用語ではなく、優しく、何を表す図表なのかを簡潔に伝えることがポイントとなります。
(3)正しい表現を用いる
たとえば、食料自給率を語るときは、生産額ベースなのか、重量ベースなのか、カロリーベースなのか、どの指標を用いているのか、なぜ、それを用いたのか等、正確に説明することが重要です。
(4)聞き手が、野菜や果物をイメージしやすいように伝える
たとえば「カボチャ100gあたりにβ-カロテンが3900μグラム含まれています。」といっても、カボチャ100グラムってどのぐらいなのか、イメージしにくいですね。ちなみにカボチャ1個はおおよそ1.5kgですと伝えるだけでイメージしやすくなるのです。
(5)聞き手の野菜摂取という行動を喚起するには、具体的な方法を伝える
ただ「栄養価が高いので、野菜をもっと食べましょう」では、説得力にかける。どうすれば、今以上に野菜を摂取できるのかを提言できなければ、聞き手を引き付けることはできない。
以上、プレゼンテーションについて、触れました。
ここからは、野菜ソムリエに関する補足です。
実は、この4日間の勉強は、産業別就業人口比率の推移比較からはじまり、戦後の農業政策、生産の話、様々な品目の特徴、流通の仕組み、農業や野菜の歴史、そして最後は、WTO(World Trade Organization:世界貿易機関)での農業交渉、FTA(Free Trade Agreement:自由貿易協定)やEPA(Economic Partnership Agreement:経済連携協定)など海外との連携策、そして、昨今、話題となっているTPP(Trans-Pacific Partnership:環太平洋連携協定)など時事の話で終わりました。
6次産業化支援や食料の輸出入などは、私たち診断士の活動範囲と重複しています。野菜の各品目の特徴を知ることは、店頭での陳列助言の際のバックボーンとなります。そのときに、今回の講座で学んだ知識を生かすことができそうです。とても奥の深い分野です。