今回は私の心のバイブルである、私立探偵スペンサーの小説をご紹介します。
16期生や事務局の方々の中で、この本のことをご存知の方がいらっしゃったら、ぜひ27日に語りましょう。
本書はロバート・B・パーカーというアメリカ人の作家が書いた、いわゆる私立探偵のハードボイルド系小説です(ロバート・B・パーカーさんは残念ながら2010年に亡くなっています)。主人公スペンサーによる様々な事件解決を中心とした小説で、アメリカでは映画やTVドラマ化もされています。
なぜ心のバイブルかというと、スペンサーのライフスタイルにあります。私立探偵には、「酔っ払い」「自堕落な生活」「暴力」といったいわゆる「悪」のイメージがあります。これはレイモンド・チャンドラーの私立探偵「フィリップ・マーロー」や、映画などの影響があるようです。
しかし、スペンサーは運動を好んで常に体調管理を行い(仕事がら暴力沙汰もあるからですが)、料理が得意で(スペンサーの料理本も出版されている!)、本を非常に多く読んでおり知性的である、といったエリートビジネスマンのような私立探偵です。大学時代にこの本に出会い、一人暮らしをしていたこともあり、だいぶスペンサーに感化されました。スペンサーの本を読んだ後は、ランニングをしてシャワーを浴びてさっぱりした後に、ビールを飲みながら料理をしたものです(野菜炒めとかですが)。
全部で39冊発刊されています(未訳も含めて)。ですが、全部読んでしまうのがもったいないため、新しい方の話は未だ読まないようにしています(今、確認したら読んでない話は未訳本を含めて3つしかありませんでしたが・・・)。私が好きな話は、「初秋」(親に大切にされなかった男の子に生き方を教える話、ラストが泣ける)と、「レイチェルウォレスを探せ」(レズビアンのレイチェルと、マッチョのスペンサーの主義主張の衝突と友情)です。他にもありますが、止まらなくなるのでこのくらいにします・・・
私は自立して自律しているスペンサーに憧れて、「スペンサーのようになりたい」と思っています。スペンサーの体重は195ポンド(88.5㎏)で、身長6フィート1インチ(185.4㎝)、ベンチプレスは250ポンド(約113㎏)を10回上げられるとのことですから、身長はまあまあですので、今後体重とベンチプレスを頑張りたいと思います・・・
稼プロのブログで何故この本を紹介するかというと、ある意味スペンサーは独立したコンサルタントとも言えるからです。話の中でスペンサーは冗談めかして「警備コンサルタント」と自分を紹介する場面もあります。診断士に合格してから初めてスペンサーの本(灰色の嵐)を先日読み、診断士に合格する前とは違った視点で読むことができました。
スペンサーは仕事を基本的に「口コミ」で受注します。もともと警察官だったこともあり、警察の友人などが立場上捜査しにくい案件などをスペンサーに依頼します。また、仕事の中で知り合った弁護士などから紹介される場合もあります。事務所に依頼人が来る場合もありますが、依頼人は「誰々の紹介で」スペンサーを知り訪問してきます。スペンサーの仕事のカテゴリーは大きく分けると「調査」と「護衛」の2つです。時に両方を依頼される場合があり(例えば「誰から護衛しなければならないのか?」を知るために「調査」して原因を取り除くとか)、その時は友人のホークに協力を依頼する場合もあります。
スペンサーの仕事ぶりは非常にタフで仕事を諦めないということで評判であり、その筋では高い信頼性があるようです。そのため料金は高めのようで、お金持ちの依頼人が文句を言う場合もありますが、仕事に対する能力の高さを自認するスペンサーは「もっと低い金額で請け負うような奴なら失敗する」と、「いやならどうぞ他所へ行って」という姿勢です。
仕事のやり方ですが、「護衛」に関しては警察官時代の経験と自分で培ってきた技術で対応しているようです。「敵が実施する可能性(やるかやらないか)ではなく敵の能力(どれくらいのことができるのか)に対して備える」というリアリズムを基に、時には無駄に思えるようなことも行って万全を機すのがスペンサーのやり方です。(誠意?)
「調査」に関しては、証拠も無く関係者が誰も証言してくれない場合は、誰かにプレッシャーを与えたりして「動き」を自ら作り状況を変化させて、うまく情報を引き出し解決に結びつけています。(創意?)
また「騎士道精神」にも似たある「男のルール」に基づき行動します。雇い主に逆らったりして解約されても調査をつづけ人を救う場合もあります。「初秋」における少年や、「海馬をならす」における少女など、無償で生活環境を変えてあげて成長を手助けする場合もあります。(熱意?)
これは「三意」に則している、と言ったらうまくまとめすぎでしょうか(^^;
私立探偵スペンサー、興味を持っていただけましたでしょうか?
今回は、非常に楽しくブログ文を書かせていただきました。
何かの機会に、プレゼン用ネタとしても、まとめておこうかと思います。