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モラトリアムおじさんから学んだこと その② 「教科書の大切さ」

2017-04-26 18:16:53 | 16期生のブログリレー

こんにちは。16期の鯉沼です。

みなさま、ゴールデンウィークのご予定は決まりましたか?
私は遠出の予定はありませんが、2月頃から今までの間にやり残したことがたくさんあるので、ひとつずつ済ませていこうと思っています。

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さて、先週末4/22(土)に稼プロ16期生の第9回目の講義がありました。
そこで16期生全員による10分間スピーチが行われ、私は亀田講師の著書「新シニア市場攻略のカギはモラトリアムおじさんだ!」をヒントに、興味のある介護業界のシニア人材活用の可能性について述べさせていただきました。

ここでは私のスピーチについては触れませんが、上述の亀田講師の著書(以下本書)について少しだけ振り返りたいと思います。

本書では、

  • 今後シニア市場が拡大していくことは間違いない
  • 従来、その市場のセグメンテーションは「アクティブ・シニア」と「その他」に分けることが主流であった
  • しかし、いわゆるシニア層は55~75歳という幅広い年齢層にわたっている
  • そこには団塊の世代も含まれ、その価値観は多様であり、2つのセグメンテーションではマーケティング上、不十分である

と述べた上で、アンケート調査結果の分析を根拠としてシニア層を6グループに分けることを提案しています。

また、「女性は男性に比べ社会とのつながりが強く活動の方向性、楽しみ方を考えている」と性別要素を加えた分析の結果として、

  • 「セカンドライフ・モラトリアル」という、何かをやりたい気持ちはあるけれどもその術がわからないシニアのグループに含まれる「モラトリアルおじさん」こそが、未開拓のシニア市場として着目すべき人々

と述べています。

6つのグループの行動特性やモラトリアルおじさん攻略法などの解説は実に興味深く、50歳を間近にする私自身に照らし合わせつつ、笑いながら、しみじみしながらあっという間に読み進めることができました。

ぜひぜひ、お読みになられることをお勧めします。
 ↑ 亀田さんの印象+50ポイント(ここ読んでないか)

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さて、私がこの本から得られた気づきは、「セグメンテーションって大切だな」です。

今年の2月に行われた中央支部 国際部主催セミナー「明日からできる!インバウンド観光客獲得へのヒント」の中で、中国市場のオーソリティ前川晃廣先生は以下のようにおっしゃっていました。

「中国人マーケットをひとくくりで見ると読み違える。
 一国でヨーロッパと変わらない国土面積を持つ中国は、
 ヨーロッパと同様に多彩な文化から構成されていることを認識すべきである」

また、つい先日、大阪の通天閣近くに都市型ホテルの建設を発表した星野リゾートの星野佳路社長は、その発表記者会見において「ビジネス客は忘れて観光客のことだけを考える」と述べました。

どのセグメンテーションのケースも一見、当たり前のことであり、鯉沼は何を今さらしみじみしてるんだという声が聞こえてきそうです。
でも私は、シニア市場という括り、中国人市場という括り、大阪ど真ん中の都市型ホテルの利用客イメージ、凝り固まっていたかも。

星野社長はこうも言っています。
「教科書に書かれていることは正しい。
 教科書どおりでうまくいかないとしたら、
 それは理解が不十分で、
 取り組みが徹底されていないからに違いない」 『星野リゾートの教科書』(日経BP社) 

私は中小企業診断士として独立を目指すにあたって、自分がコンサルタントとして何を差別化できるだろうとずいぶん考えています。
でも、自分の強い領域であろうとなかろうと、どんな活動であっても、奇をてらう必要などなく、
 「基本(稼プロや教科書で学んだこと)を軽んずることなく、丁寧にかつ効率的に取り組む姿勢を大切にしよう」
と感じることができた先週末なのでした。

鯉沼

コメント (5)
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