東京都中小企業診断士協会中央支部認定!「稼げる ! プロコン育成塾」ブログ

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私と働き方改革

2019-02-23 12:00:00 | 18期生のブログリレー
こんにちは!稼プロ18期生の杉山です。

突然ですが、みなさん、“働き方改革”、取り組んでいらっしゃいますか。
安倍総理が「日本人は働きすぎだから、働き方改革に取り組もう」と言い出したのは2016年9月のこと(正確にどのようにおっしゃったのかは知りません)。

長いモノに巻かれる傾向のある、私の勤務先も、次の年の春から(2017年4月ごろ)、早速、働き方改革の波に乗りました。つまり、仕事のやり方を見直して成果は落とさず、一方残業は極力控えて、早く帰りなさい、と。私が入社した20年以上前と比べ、長時間の残業はだいぶ減っていましたが、いよいよ9時~17時勤務で定時退社をする機会が増えました。

定時退社をするようになり、最初のうちは「体が楽だなあ」とか、「家族と過ごす時間が増えるなあ」とか、何となく過ごしていたのですが、しばらくすると(誤解を恐れずにいいますと)、「ヒマだなあ!」と強く思うようになりました。

ところで、会社側の動き。ただ社員を早く帰すのがもったいないと思ったらしく、「何かしらの自己啓発をせよ」と、自己啓発の結果をポイント化し、年間〇ポイント取得を義務化してきました(敵もさるものです。あくまで私の感じ方なのであしからず)。会社に命じられての“自己啓発”とは、言葉の意味からして矛盾しており、まっぴらゴメンと思いつつ、そうは言っても「何をやろうか」と考え始めた私…。

「そうだ、診断士を受けよう!」

10年以上前、資格学校に1年間通い、合格が叶わなかった中小企業診断士。当時、仕入れた知識をブラッシュアップしたいし、世間から認められる資格を取りたいし、会社からも文句は言われないだろうし、(何よりヒマだし、失礼)…。というわけで急遽、問題集を買ってきて試験勉強を開始しました。

すると…、驚いたことに、勉強が思いのほか、はかどるのです。何もなければ、毎日19時頃には帰宅しますので、勉強時間が2~3時間確保できます。土日の勉強時間を入れると、ひと通り、受験7科目の勉強が完了しました。まさに「働き方改革、バンザイ」といった状況です。ところで、勉強に熱が入るほど家族との時間が激減し、一部から不平の声が上がったことを、念のためお伝えしておきます。

7科目受験のメリットを活かし(合格点に届いていないと思われる科目はありましたが)、1次試験を突破。2次試験対策で買った問題集の解法メソッドと私の相性が非常に良く(同友館様の書籍)、2次試験も合格という、望外の結果を手にしました。

さらに、ありがたいことに、職場の方たちのご理解を得て、有給休暇を6日間取得。実務補習15日間コース(2018年2月~3月)を修了し、最短で中小企業診断士登録をすることができました。

その後、診断士業界最大のイベントの1つ東京都中小企業診断士協会の“スプリングフォーラム”に参加。いくつかのマスターコースや研究会の話を聞いた後、実務補習の指導員でいらっしゃった鴨志田塾長が主宰される稼プロに参加しました。稼プロ講義では、多くの方から刺激を受け、いくつもの課題に取り組み、忙しく過ごさせていただいております。

本当は“働き方改革”は、人口減少という大問題に直面する中、“一億総活躍社会”を実現するために働き手を確保すべく、政府が取り組んでいる施策であり、ヒマを感じているヒマはない取組みのようです。①社会としての取組み、②企業など組織としての取組み、③個人としての取組みを一体的に進める必要のある大変社会的意義の強いモノです。しかし、私はやっぱり、社会や会社の応援をそこそこ受けつつ、自分の生活の充実を目指し、“自分のための働き方改革”にこれからも取り組んでいこうと考えています。個人の生活の積み重ねが社会を形作るのですから…。

(2月17日の佐々木(晋)さんのブログと同じような話になってしまい恐縮です)。

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チームで成果を出す目標設定

2019-02-22 12:35:21 | 事務局からのメッセージ
皆さん こんにちは。
稼プロ!事務局(17期)の金岩由美子 です。

先日、日経ビジネス主催の研修に参加しました。
テーマは「チームビルディング」です。

ゲームやワークを中心に体得するカリキュラムは、診断士として研修を企画運営する際にも参考になりました。
今回は、チームで成果を出す上での目標設定の仕方を学ぶ、印象に残ったワークをご紹介します。

ワークの内容は、参加者が輪になり、自分と左右両隣の方の名前を発言しながら、ボールを回していくという単純なもの。
「金岩、Aさん、Bさん」→「B、金岩さん、Cさん」→「C、Bさん、Dさん」という具合です。
(Aさん、金岩、Bさん、Cさん、Dさん・・と、並んでいる場合)
まずは、ルールの理解を兼ねてやって見ました。時間は62秒。
初対面の隣の方の名前も覚えたばかりだし、焦ってボールを落とす人もいました。

講師が「次は何秒で回せるか目標を設定しましょう」と言います。
58秒、50秒・・と意見が出ます。私は30秒と発言しました。
名前の言い間違いによる言い直しや、ボールを落とすミスに要した時間が半分程度あるからです。
ここで、講師がこういう意見を待ってたとばかりに「30秒でできると思いますか?」と聞きます。
ほぼ全員がNO!(私は言葉を無くす・・・)

みんなが賛同するレベル(何秒だったかは忘れましたが)に目標を設定して、2回目を実施し、見事クリア!
さらにカイゼンするためには何をすればいいか?と講師が問います。
輪を小さくする、ボールを受け取りやすくするために手を広げて待つなどのカイゼン意見が出て、再チャレンジ。
結果は見事クリア。やってみる→カイゼン箇所を話し合う→チャレンジする 
これを何度か繰り返した結果、最終的には30秒をクリアできました!

ほ〜らね!と私は思いましたが、チームで成果を出さなければいけない場合、最初からメンバにストレスとなるような
高い(?)目標を設定したら、「NO!無理!」となり、目標達成に向かう意欲をそぐことを体得しました。

みなさんは、リーダとしてチームを率いる際、自分の基準で目標を設定していないでしょうか?
大企業基準で中小企業に接することも同じかもしれないなと感じた研修でした。
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4K動画

2019-02-21 12:00:00 | 18期生のブログリレー
最近は、4Kだの8Kだのフルハイビジョンは、もう時代遅れだのいいますね。
そんな4Kについてです。

4Kとは「3840×2160」の画素数のことで、1画面には約808万のドット(ピクセル)で構成されます。2Kのフルハイビジョンは、約200万画素数なので4倍の解像度です。8Kは、約3300万なので、4Kのさらに4倍になります。

これがどの程度のことか、動画のサイズをもとに確認したいと思います。

画質は4K(3840×2160)
FPSは60(1秒間のコマ数のこと、FPS60なら1秒間に60枚の画像)
色は24bitカラー(1677万色)
撮影時間は、1分間(音声はなし)

この条件で撮影した場合、ファイルサイズはどれぐらいになるでしょうか?

まず1コマ当たりの容量
3840×2160×3(24bitは3byte)/1024(単位をキロバイトにする)= 24,300 Kbyte

次に、1秒あたりの容量
24300×60(FSP60)/1024(単位をメガバイトにする) = 1,424 Mbyte

最後に、1分間の容量
1424×60 = 85,440 Mbyte

だいたい約83ギガバイトの容量になります。これは、700MのCDに収めるなら123枚、片面4.7GのDVDなら18枚、片面25GのBDなら4枚必要ということです。

たった1分の動画で、こんなに容量を使っていたらHDDがいくらあっても足りませんし、ネットで映画1本みたらとんでもなく通信容量を使ってしまいます。また、この紹介では動画のサイズしか計算してませんが、実際は音声もあるのでさらに容量が増えます。(音声の容量は比較的小さいですが)

そこで登場するのがコーデックといわれる圧縮・伸長技術です。
非可逆方式(もとに戻せない)と可逆方式(もとに戻せる)があり、非可逆方式は画質が劣化しますが、ファイルサイズを小さくできます。可逆方式は、画質の劣化はありませんがファイルサイズが大きいといった特徴があります。主流は当然、非可逆方式

データの容量は、ビットレート(画質の良さ)とどのコーデック(圧縮技術)を使うかで決まります。これは、同じビットレートでもコーデックにより、容量は大きく変わることになります。

代表的な動画コーデックとして、MPEG-2(DVDやデジタル放送で使用されている)・MPEG-4(MPEG-2を高圧縮にしたもの)・H.264などがあります。また、コーデックの技術はどんどん進歩しています。H.264コーデックは、携帯などで撮影される際に使用されたりYoutubeやニコニコ動画なども推奨していたため、主流とになってました。現在は、さらに優秀なコーデックがでてきているため、H.264も使われなくなってきています。

では、実際に4Kで動画を撮影してどれぐらいの容量になるか確認してみます。



1分間の動画サイズは、437MBほどでした。無圧縮から、200倍近くデータが圧縮されていることになります。

ということで、2Kから4Kそして8Kへと、世間では画質の技術だけでしか謳ってませんが、画質の向上には、圧縮技術の進化という別の観点の技術も必要になっているというお話でした。

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企業会計と株式投資

2019-02-20 12:00:00 | 18期生のブログリレー
皆さま こんにちは。
稼プロ18期の舌歯 昌洋です。

稼プロブログの11回目になります。

今回は企業会計と株式投資に興味がある一人の診断士の立場で、複雑化する企業会計と、株式投資家としてどのように対処していくかということについての雑感をお伝えしたいと思います。


サンプルはソフトバンクグループ(証券コード9984)
選定理由は、目立つ企業であるという単純なものです。私個人は有価証券投資や携帯電話サービス利用など一切の利害関係を持っていません。あくまでもわかりやすい事例ということでご理解ください。
さて、IR情報のグループ・ストラクチャーのページを見ると、このように記載があります。
「当社は、純粋持ち株会社であるソフトバンクグループ株式会社と、子会社1,141社(2018年3月末現在)
から成る企業グループです。」
すごい数です・・・

今回の記事で重要なのはグループ社数よりも、使用している会計基準になります。ソフトバンクグループでは、国際会計基準(IFRS)で決算を行っています。
またグループの事業は、日米の携帯電話事業などのほか、未公開株に対する投資事業のウェイトが大きいことが特徴です。さらに中国のアリババ社株式を29%保有していますので、同社に対して持分法を適用しています。


国際会計基準が日本基準と異なっている点
今回ソフトバンクグループの財務諸表を読むときの最も重要な点は未公開株式の評価についてです。日本会計基準では原則簿価のままです。投資先の業績悪化時には損失処理しますが、投資先の業績が良い場合には何もしません。
一方、国際会計基準では未公開株式について「時価評価」を行います。投資先の業績を踏まえて投資先の株式の評価を変更します。投資先の業績が良ければ、評価益を出します。
ポイントは国際会計基準の場合だけ、投資先の業績が良いときに評価益が出ることです(当然ですが、どれほど評価益を獲得してもキャッシュは入ってきません)。


貸借対照表の特徴
2019年3月期第3四半期決算短信を参照します。
総資産36.5兆円に対し、有利子負債が17兆円あります。
資本は9.3兆円ありますがソフトバンクグループに帰属する部分は7.9兆円です。
計算上の自己資本比率は7.9/36.5から21.6%程度となります。


損益計算書の特徴
2019年3月期第3四半期決算短信を参照します。
売上高7.2兆円に対して営業利益1.9兆円と大変儲かっているように見えます。
ただし注意すべき事項があります。未公開株式の評価益が0.8兆円含まれています。これは国際会計基準の注意点のところで述べた通り、投資先の業績が良いために認識した評価益です。そのほか、アリババに対する持分法適用による利益(*)が0.3兆円あります。
未公開株式の評価益も持分法適用による利益もキャッシュを伴わないところがポイントです。
(*投資先の利益に対して自社の持分比率を乗じて取り込んだ利益を指します。ざっくり表現すると、アリババが稼いだ1兆円の利益にソフトバンクグループ持分29%を乗じたものです。)
さらに主に支払利息から構成される費用である、財務費用が0.5兆円あります。資金調達コストは4%近辺かと思われます(結構高い!)。


キャッシュ・フロー計算書の特徴
営業CF+0.9兆円
投資CF-2.1兆円
財務CF+3.1兆円(うち、2018年12月のソフトバンクIPOによる手取額+2.3兆円)
となっています。PLの特徴でも述べましたが、未公開株式の評価益も持分法による投資利益のいずれも会計上の評価益でキャッシュの流入を伴いません。そのため営業CFだけでは投資に必要な資金や借入金の返済に必要な資金を賄いきれない姿が見えます。


分析まとめ
財務諸表からは、ソフトバンクグループはかなりの有利子負債を抱えており、キャッシュを稼ぐ力が要投資額および負債の水準に対して足りないように見えます。そのため、既存の保有資産を売却して資金を捻出しているようです(アリババ株売却やソフトバンクIPOなど)。

そのため財務面でのリスクが結構高めのようです(金利も高い)。
また、事業が非常に多岐にわたっており、理解することが困難です。そのため、個人投資家が財務諸表を分析して投資判断するのはかなりハードルが高いのではないかと感じました。

ただし、社長の孫さんに夢を感じる!とか、有名だから大丈夫!とか、チャートの形が素晴らしい!などの多様な投資判断はあり得ます。


あくまでもケーススタディとして、株式投資対象としてソフトバンクグループを検討してみてはいかがでしょうか?企業会計や株式投資に興味を持っていただくきっかけになれば幸いです。


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パワーハラスメントを考える

2019-02-19 12:00:00 | 18期生のブログリレー
最近、様々な紙面や社内外で「ハラスメント」の話題を良く耳にする。セクハラ、パワハラ、モラハラと
いった従来より有った言葉から、ジェンダー・ハラスメントなど様々なハラスメントが存在する。種類は
様々だが、他者に対する発言・行動などが、本人の意図とは関係なく相手を不快にする、気分を害
する、尊厳を傷つける、不利益を与えることなどを指すのが「ハラスメント」である。相手がnegative
な印象を受ける表現や態度・行動を取らなければ何も問題が生じないのだが、現実はそうではなく、
様々なトラブルが引き起こされている。基本的には全て「アウト(有罪)」だが、唯一、線引きが必要
なのがパワハラだと認識している。

パワー・ハラスメント(パワハラ)は日本独自の造語である(当然ながら海外では通用しない)。
「職場のパワーハラスメント防止対策に関する検討会報告書(2018年3月)」によれば、職場の
パワーハラスメントとは、同じ職場で働く者に対して 職務上の地位や人間関係などの職場内の
優位性を背景に 業務の適正な範囲を超えて精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化
させる行為、と定義している。ポイントは業務の適正な範囲であり、その範囲内か範囲外かは、客
観的な判断に基づく必要がある。この議論をする際に、よくグレーゾーン(パワハラか否かの境目)
の話が出るが、そもそもパワハラの可能性・懸念自体を排除することが重要である。

パワハラが発生する組織では、様々な影響が生じる。職場の雰囲気が悪くなり、業績が悪化する。
組織の結束力も綻び、必要な人材が流出する。社員の心身の健康が悪化すれば、その家族にも
悪影響が出るし、訴訟などに発展すれば企業ののイメージダウンにも繋がる、等々。あるいは隠蔽
する組織体質を醸成して、事件が発生することも最近のニュースで明らかである。

一方でパワハラを意識するあまり、「叱る」ことを躊躇するマネジメントもいるのではないか。組織の
規律を健全に保つためにも、違反行為は適切な表現できちんと「叱る」必要はある。また効果的な
指導をする為にも、自分のやり方を押し付けるのではなく、相手の立場に立った“対等な存在”とし
て会話する必要がある。また組織内に問題ある可能性がある場合は先送りせずに迅速に処理する
ことも重要だ。内々で聞いた話は相手に配慮しつつ適切な関係者にエスカレーションする“勇気”
を持たねばならない。見て見ぬ振りも論外であり、加害者と同罪だと認識すべきである。

人間なので、マネジメント側といえで怒ることもあるだろう。アンガー・マネジメントで「6秒間考える」
等の指導があるが、自分なりの怒りをリセットする方法を見つけておくことも大切である。自分の場合、
6秒間考えても解消できないので、怒りの感情が自分の中で生じたら、すぐ自分の子供たちの笑顔
を思い浮かべるようにしている。これが不思議とリセット効果が高いのである。

普段から組織内でコミュニケーションをしていれば、かかる問題は生じないと考えている。マネジメン
ト側にはアカウンタビリティ(説明責任:自身が権限を持つ案件の状況やより詳細な内容を利害関係
者に説明する義務のこと)が常に付きまとう。一番身近な利害関係者は同じ組織で働く同僚である。
自分の“言葉”で、組織に合った表現で常に会話することを心がけていきたい。



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