東京都中小企業診断士協会中央支部認定!「稼げる ! プロコン育成塾」ブログ

東京都中小企業診断士協会中央支部認定マスターコース「稼げる!プロコン育成塾」のブログ。経営・ビジネスに役立つ情報を発信

事実に基づいた主張

2021-01-29 12:00:00 | 19期生のブログリレー

みなさん、こんにちは。稼プロ!20期生の加納久稔です。

 

今日は「主張と事実」に関して最近思うことを少し述べさせていただきます。

 

アメリカに新大統領が就任してから10日近く経過しました。前大統領はいろいろな点で個性の強い方だったようですが、自分に都合の悪いニュースが流れると「フェイクニュースだ」と一蹴する一方、根拠が不明なのに断定的に主張することについては、全てではないにしても「?」と思いました。「選挙は盗まれた」旨の発言はその最たるものですが、それを信じて行動に移す支持者がいたことは、個人的にはもっと不思議でした(「選挙は盗まれていない」と100%主張することができるわけではないこと、念のため)。

 

事実に基づかない、事実を確かめない、あるいは事実を正確に把握しないで行う発言は日本でもあるようです。総務相がauの新料金ブランド「povo」について「紛らわしい」と発言した後に釈明した件は、その一例になるのでしょうか。また、ワクチン担当相がNHKのワクチン接種スケジュールに関する報道に対して「デタラメだ」とツイートしたものの、内容は厚生労働省が作成した資料に基づいたものだったらしいことについては、その後の発言がないようですので何とも言えません。

 

これらは政治家の発言ですが、ビジネスにおいても相手の主張はどのような事実に基づいてなされているのか、常に意識しなければならないでしょう。

 

ただ、「何が事実か」というのが非常に難しいときもあります。

 

たとえば、「新型コロナは指定感染症2類相当以上から5類相当に変更すべきだ」という主張です。2類相当以上だと保健所の負荷が高く、民間病院は患者を受け入れがたい。死者数などから考えると普通のインフルエンザと同じ5類相当でよい。5類相当にすれば保健所や医療現場のひっ迫は解決する、というのが理由のようです。

 

専門家でもいろいろな意見があるようですが、素人的には「普通のインフルエンザはワクチンがあるが、新型コロナにはまだない。免疫がない状態で通院したり診療したりして大丈夫だろうか」と単純な疑問が浮かびます。絶対に正しいことはないかもしれませんが、一日でも早く収束に向かってほしいのは確かです。

 

そしてもう一つ。「ヤフコメ」などには対立する主張を一切認めない、または一方的に攻撃するものもあるようです。十人十色、同じ「事実」からでも人それぞれの意見を持つことでしょう。議論を戦わせることは必要でしょうが、自分と異なる主張を一切認めないことは排他的であり、いかがなことではないでしょうか。

 

18世紀のフランスの哲学者ヴォルテールの名言の一つに、「私は君の意見に反対だ。しかし、君がそれを言う権利は生命をかけて守ってみせる」というのがあるそうです。コロナ禍で自分自身、精神的に余裕がないと感じるときもありますが、短絡的にならず、相手の意見も尊重するように心がけたいと思います。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする