東京都中小企業診断士協会中央支部認定!「稼げる ! プロコン育成塾」ブログ

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マラソンPDCA ~準備編~

2022-09-15 12:00:00 | 22期生のブログリレー

22期の常木です。今回から2回に渡って、私の趣味の一つであるフルマラソンを題材にして、いかにPDCAが当てはまる競技かを語っていこうと思います。

 

仕事上のプロジェクトがそうであるように、フルマラソンの準備は計画立案とそれを粛々と遂行することにあります。PDCAのPであるプランニングから説明していきましょう。私は通常、大会から遡って3ヶ月前からの計画を策定します。例えば、東京マラソンのように3月第一週にあるレースは、前年の12月初旬からの計画を立案します。エクセルシートを縦に使って12月1日からの日付を入力、その横に練習メニュー、実際に達成したかどうか記入できる欄を作ります。そして、一週間ごとの距離の小計をつくり、週間走行距離が見られるようにもします。もちろん、残業や会食などが入っても狂わないように、休息日をしっかりと入れ込みます。

 

フルマラソンに向けた練習メニューですが、よく参考にするのがミズノのHPです。目標タイムに沿った練習メニューが何パターンも掲載されています。それを基にして自分なりに変更を加えます。仕事において前例や他社事例を極力参考にして、自分でゼロから作り上げる非効率を避けているのと一緒です。代表的なメニューは、下記の通りです。

 

①普通のジョグ

②ウインドスプリント(短ダッシュの繰り返し)

③ペース走(息が荒くなるくらいに追い込む。きつい。)

④ビルドアップ走(徐々にタイムを上げていく練習。とてもきつい。)

⑤インターバル走(ランニングと休憩の繰り返し。休憩短かすぎるだろ。)

⑥LSD(Long Slow Distance。ひたすらゆっくり走り続ける。ドラッグの名前ではない。)

⑦坂道ダッシュ(夜道でこれをやってると、結構怖がられる。)

 

時間のかかるものは週末、30分~1時間で終えられるものは平日に組みます。ただし、日程の半分くらいはアクティブレストという休息日に充てることは必須です。

 

一度計画立案したら、PDCAのDへ移行します。立てた計画を真面目にこなします。もちろん、体調がすぐれなかったり、仕事で疲れていたりと色々とあります。そういう日は無理をしないことが続けるコツです。とはいえ、走行距離や達成度をモチベーションにしながら、ひたすらDを続けます。長い距離を走った週末は、フェイスブックにアップして仲間からコメントや「いいね」で鼓舞してもらったりと、地味に工夫します。一つ言えることは。タイムが悪かったレースの次に向けた練習は「リベンジ」の炎が燃え盛っているので、自分の感情とうまく付き合って、その復讐心を利用することが非常に効果的です。

 

PDCAのCとAですが、練習の進捗や体の疲れ具合などの要因を分析して計画を更新します。これも仕事でよくあることだと思います。最初の計画に固執するあまり、非現実的なPDを繰り返すことは避けねばなりません。そういう意味で練習中のCは非常に大切なプロセスになります。例えば、足の指が赤く腫れたり、爪が内出血で黒くなって痛くなります。そういう時は練習メニューを変えて上半身の筋肉や体幹トレーニングに重点を置きます。患部を労わりながらも、計画を変更して意味のある時間を過ごすことに集中します。

 

このようにして、自分と向き合いながら練習の日々を積み重ねていきます。大会の4週前の週末には20キロ、3週前の週末には25~30キロを走って、それが練習のピークとなります。練習もピークですが、疲労もピークで、3週間後に42キロを走ることが信じられない気分になります。ただ、そこからは調整期に入るので本番に向けて体力を温存していきます。

 

残り1週間を切ると、妙にストイックな気分になり、コロナ前でさえ飲み会の誘いは一切入れませんでしたし、早寝早起きして規則正しい生活を送ります。水曜日にはカーボローディングを始めます。これは、炭水化物を多めに摂取して身体に蓄える作業です。緊張感が高まるなかで、過去のレースで使った持ち物リストに基づいて、日曜日の大会当日を思い描きながら、ゼリーやサプリメント、エアサロンパス、テーピングテープ等の準備をします。プレゼン前に自分のパワポを隅々までチェックしたり、当日想定される質問やその答え方を考えたりする時間と似ている瞬間です。そのようにして「静かに集中」する直前の数日間が過ぎていきます。

 

如何でしょうか。マラソン準備は、もはや仕事です。左脳フル活用でPDCAを回します。ただ、その根底には己に克つ「克己」があります。要は弱い自分、サボりたい自分をいかにコントロールしていくセルフ・マネジメント能力が試されるのです。その中には、自分はどういう時に弱くなってしまうのか、はたまたモチベーションが高まるのかなどの、セルフ・アウェアネス(自分自身への気づき)が大切な要素として存在します。

 

ここまでを「準備編」とさせていただき、次回の「レース当日編」に続きます。42.195キロの旅の途中で、多くのドラマが起こります。ひたすら左脳のスポーツであるマラソンにも、「もはや右脳しか勝たん」という瞬間が訪れます。乞うご期待。

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人の一生は重荷を負うて遠き道を行くが如し

2022-09-14 12:00:18 | 22期生のブログリレー

稼げる!プロコン育成塾コースマスターの太田一宏です。

エリザベス女王が逝去され、追悼の言葉とともに、良い治世であったという評価も広くされているようです。その評価について語れる材料は持ち合わせていないのですが、90年代、チャールズ皇太子夫妻の不倫や離婚、アンドルー王子の別居や離婚、アン王女の離婚や再婚といった王室スキャンダルが続出したことが苦境の時期として思い出されます。とくに、97年にダイアナ元皇太子妃がパリで交通事故死した際は、対応が冷淡などという批判も受けていました。これに対して、王室改革のための委員会設立、王室予算の透明性向上を図った王室歳費法成立、王位継承順位を男女平等にする制度改正など、さまざまなかたちで国民の意識の変化に応じる施策をとられ、今の評価があるものと思います。

「人の一生は重荷を負うて遠き道を行くが如し」は、徳川家康の遺訓。これは、エリザベス女王の生涯にもまさに当てはまるものではないでしょうか。国王には首相のような辞職という選択肢がほとんどなく、難題を背負い続けねばなりません。背負い続けるという点で中小企業経営者にも通ずるものに思います。

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中小企業支援の施策

2022-09-13 12:00:00 | 22期生のブログリレー

22期の瀬川亜希子です。

今月末で、ゼロゼロ融資が終了しますね。
1年ほど前だったかと思いますが、ゼロゼロ融資を利用した飲食店オーナー様から、
「今回借りたお金は返さなくてもいいって聞いたけど本当かな??」と聞かれたことがありました。
助成金は貰えるお金だけど、借りたお金は返さなくて良くならないでしょ、、、パンデミックとか災害とかの度に、融資を棒引きにするなんて考えられないですよね?きっとその内、復興税とかみたいに、コロナ税とか出てきそうですよね。
という様な遣り取りをしました。

また先日は、事業承継時の税金を気にされて、株価を心配する経営者様とのお話の中で、経営承継円滑化法は検討されたのですか?と聞いてみたところ、そのような制度は聞いたことが無いとのこと。
事業承継の際の贈与税・相続税が猶予されて、最終的には免除になる制度で、適用の要件も緩和されているので、ぜひ、顧問税理士さんに聞いてみてください。もしかしたら、使い勝手が悪い、等仰るかもしれないですが~。とお伝えしたところ、税理士からのコメントが、想定を上回って酷かった。
「面倒だし、1番は、2-3年おきに税務調査がはいるようなものなので、ボロが出たら全部チェックされる。」???
それは嘘と言ってもいいのではなかろうか。それとも毎期粉飾でもしているのか??ということがありました。

様々打ち出される中小企業支援の施策ですが、当の中小事業者が、内容を正しく知らなかったり、存在を知らなかったり。
制度設計や国の発信の仕方に問題がある部分もあろうかと思いますが、診断士がフォローすべき領域のひとつだと考えるこのごろです。

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実務補習夏の陣

2022-09-12 12:00:00 | 塾長からのメッセージ

こんにちは、塾長の山﨑です

令和4年実務補習夏の陣、第3回9月コースが始まりました。夏の実務補習は、7,8,9月の3回行われますが、中小企業診断士は人気資格で年々合格者が増えて、東京地区は9月コースでは33班、約190人の受講生となっています。私は今回この9月コースの指導員を担当しています。

私の班では受講生は6人20代から50代まで女性も交えバランスよく、とても優秀なメンバーが揃いました。副指導員の先生が先日古希を迎えられたので、指導員も含むと、20代から70代の各年代が揃うという豪華?メンバーです。

中小企業診断士は年齢、性別に関係なく、共に仲間として学べる点が本当に素晴らしいと思います。もちらん、指導員という立場ではありますが、私も副指導員の先生と共に学ばせていただいています。

ちょうど昨日2日目が終わったところで、初日のヒアリングを踏まえて、環境分析、SWOT分析、課題の体系化、提案骨子の検討、報告書概要・執筆体制の確認、といったステップで進んでいます。

受講生も3社目ということで、経験値が上がり、非常にスムーズに進められてとても助かっています。今回の企業は飲食店ですが、受講生は全員初めての業種ということで、とても興味深く取り組んでいます。初日は事業者の近くに会議室が取れたので、ヒアリング前の昼休みにこっそりお昼を食べに行き、受講生同士事前に意見交換して、ヒアリング項目を見直す余裕がありました。担当、副担当も一発ですんなり決まり、いいチームワークが組めています。

一方、診断先は飲食業なので、ご多分に漏れず、コロナで大きく売上が落ちて回復できずに苦労されています。コロナ前の業績にいかにしてV字回復できるか、そのための具体的な提案がいくつ出せるか、この1週間にかかっています。

私が実務補習を受けたのはかれこれ20年近く前になりますが、経験のない受講生たちが懸命に考え、知恵を絞りだし、提案したことが懐かしいです。その中でも、診断先の社長が「この提案をやってみます」と受けていただいた時には本当に嬉しかったことを思い出します。

受講生の皆さんが、この手ごたえ、喜びを味わっていただけるように、残り10日弱ですが、最後まで三意をもって、支援したいと思います。

勧誘はできませんが、できれば、この受講生のメンバーが塾の新たなメンバーになってくれることを祈りつつ。

 

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カタログギフトはブランド力がものを言う?

2022-09-11 12:00:00 | 22期生のブログリレー

こんにちは!
22期生の柴山宗馬(しばやま そうま)です。

今回は、普段の何気ない会話から、やはりブランド力がものを言うと実感したエピソードを紹介します。

先日、母から結婚祝いの相談を受けました。
理由はいくつかあれど、予算は決まっているが贈るものが決めきれないとのことで
某有名百貨店のカタログギフトを紹介しました。
母も興味を持ったようで、その百貨店へ説明を聞きに行くそうです。

この会話の中で、ふと、高付加価値、高価格の商品・サービスを持つ多業種の中小企業が集まってカタログギフトを作るというのもありではないか?
中小企業診断士 二次試験のマーケティング事例の答えにありそうだなと思いましたが
実際にうまくいくイメージが湧きません。

・実際にカタログギフトのラインナップをつぶさに見て選ぶ人がそこまでいるのか?
・そもそも、どこのカタログギフトを選ぶのか?
 ⇒ ある程度信頼できるところじゃないと候補にすら入らないのではないか?

といったところが気になります。

もやもやしたため、カタログギフトのビジネスを調べつつ図で整理してみると
利用者(贈る人)は、ギフト選びの不安解消のために、カタログ作成企業のセンスと、 貰う側へほしいものを選ぶタスクを移転する手段を利用しているため
「ここなら大丈夫だろう」という信頼が積み重なったブランド力がものを言う気がしました。

※図解は「ビジネスモデル図解ツールキット」を利用し筆者作成

実際、私が無意識に優先して紹介し、母の反応が良かった某有名百貨店のカタログは
まずネームバリューで選んでいました。

中小企業が集まっていそうなカタログギフトを調べてみると
青梅市(東京都)、浜松市(静岡県)、神戸市(兵庫県)の商工会議所が出しているものや
「地元のギフト」((株)地元カンパニー)が目に留まりましたが
少し検索にコツが必要だったことを踏まえると、マーケティング施策、ブランディングにまだまだ改善の余地が残っていそうです。

カタログギフトで販路拡大すること自体は悪い選択肢ではないと思うのですが
競合や多種多様なプラットフォームの特徴を踏まえ、どうブランドを作る、もしくは利用するか?に尽きる気がしました。

<参考Webサイト>
・近藤哲朗(チャーリー名義)(2018), ”ビジネスモデル図解ツールキットを無料で配布してみた”, note,
< https://note.com/bizgram/n/n3dbed12f95ea >(2022/9/4 参照)
・株式会社地元カンパニー, “地元のギフト”, <https://gift.jimo.co.jp/>(2022/9/4 参照)

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