The Unplugged Collection Volume One / Various Artists (1994)
MTVの名物プログラムだった「アンプラグド」。普段エレクトリック楽器を使用しているアーティストにアコースティック主体で演奏させるという趣向は大当たりし、数々のアーティストがこの企画に添って番組に出演した。単体で販売されたアルバムも多く、エリック・クラプトン(Eric Clapton)やニルヴァーナ(Nirvana)のアルバムは大ヒットした。そもそもの発端はローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)に演らせるつもりの企画だったと、カズ宇都宮氏(元・SONY/BMG副社長)のインタヴューで読んだ事があるが本当だろうか。
このアルバムはそんなプログラムの中から選曲されたオムニバス盤で、16アーティストのアンプラグド演奏を1曲づつ収録している。ただし、これは初期に出たもので、「Volume One」とはなっているものの、後が続かず、別の形でパート3まで発売された「Very Best of 」と題されたシリーズがあるのでやや中途半端な感じもある。
中には大ヒットしたクラプトンのアルバムからも収録されており、どうせなら単体で発売されていないセッションだけから選んで欲しかったというのが正直なところ。曲の出来は様々だが、どれも曲終りの歓声で編集されて繋がっているので、まるで有名アーティストが同じステージに居るような感じで聴けるのは面白い。個人的にはアンプラグドのスタジオの、客に無理にやらせたような、いかにもアメリカ的なノリノリの雰囲気や歓声があまり好きではないが、自分の好きなアーティストのアンプラグド・セッションに招待されたら…ああなるのも仕方がないか(笑)。
中古店で購入(¥105)