岐阜城を仰ぎ見る金華山の麓には、昔ながらの歴史ある町がまだたくさん残っていて、町の名前も「大工町」「材木町」「木挽町」「茶屋町」など風情のある名前が残っていて往時を偲ばせる。車を停め、そんな町並みを歩いてゆっくりと散策。特に今町(いままち)近辺は、最近よくある古い街並みを売り物にしたあざとらしさが全く無く、自然で、生活の匂いのする古い町屋の建物が当たり前に軒を連ねる素晴らしいところだった。特に歴史の古い建物には維持、保存していく意思ともとれる共通の木札(文言失念)がかかっており、古い建物をしっかり意識している事が見て取れて頼もしい。
そんな散策の帰りに、自宅で呑む珈琲の豆を挽いてもらうため、長良橋を渡る。最近この近辺にはこだわった豆を挽いてくれる珈琲専門店がいくつも出来たので、前ほどの頻度ではなくなったが、相変わらず時々訪れている「シェルパコーヒー」へ。停めづらい店前の駐車場にちょうど空きがあったのですんなりと店へ。店に入る前から漂う焙煎のいい香りに包まれる。店に入ると主人がちょうど焙煎作業の最中。ショーケースに並んだ様々な豆を眺めていると、いつものように主人がカウンター上にあるおすすめを2種試飲させてくれる。この日味見したのはペルーの農園のもの。前回はブラジルの深煎りのタイプだったのだが、それと比較すると明らかにすっきりとしている。でも主人曰く、ペルーでこんなにすっきりしているものは珍しいんだとか。そんな地域による味の傾向までは全然分からないが、素直に旨かったのでそれをいただいた。農園の名前や生産者の名前もしっかり表記されている。以前はフレンチプレスを使うことが多かったので、それ用に粗く挽いてもらうことが多かったが、最近はまたペーパードリップに戻っているので細かく挽いてもらった。専用茶袋に入れてもらい勘定をする。何が好きって、帰りの車の中が挽きたてでフレッシュな強いコーヒーの香りに包まれるのが幸せ。(勘定は¥1,300程)
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↓ 昔ながらの町屋が当たり前のように並ぶ、素晴らしい今町(いままち)の「平野邸」(詳細不明)。蔵が塀で一体となっていて、高さを抑えた2階「厨子(つし)」が特徴。素晴らしい住宅だ。
↓ 同じく今町の、火事延焼を食い止める「うだつ」(もう隣に建物は無いが…)が上がる「林邸」(建築詳細不明)と、一面の連子格子が美しい「丸市木材商店」(建築詳細不明)。
↓ 下見板貼りの面白い建物(建築詳細不明)。よく見ると玄関庇の支えの装飾や玄関灯など、味のある意匠が随所に。他にも名の無い風情ある建物がたっぷり。いいなァ、この町。
SHERPA COFFEE (シェルパコーヒー)
岐阜県岐阜市早田1901-6
( 岐阜市 ぎふし 岐阜 ぎふ SHERPA シェルパコーヒー シェルパ珈琲 ペルー フェスパ農園 ブラジル )