Three Of A Perfect Pair / King Crimson (1984)
1984年に発売されたキング・クリムゾン(King Crimson)10枚目のオリジナル・アルバム。前2作の「Discipline」と「Beat」と同じラインナップでの録音。メンバーの移り変わりが激しいクリムゾン史上、同じラインナップが3枚続いたのは初めてだそう。という訳でここでもエイドリアン・ブリュー(Adrian Belew)のヴォーカルを大フィーチャー。特に前半(レコードで言うA面)はエイドリアンのポップな歌心が爆発していて、らしい複雑なコード進行や展開はあれど、これを”プログレ”と呼ぶのはさすがにちょっと憚られるくらいポップ。従来のクリムゾン・ファンもここまでポップだとついていけなかったかも。自分は元々ニュー・ウェーヴ→エイドリアン経由でクリムゾンに行き着いたので割と好き。
対して後半(B面)はインスト中心でクリムゾンの真骨頂。でもやはり音的には往年のプログレというよりはニュー・ウェーヴ的な音作り。やっぱり時代がそうさせたんだろうナ。そして何と言っても最後にクリムゾンの代表曲シリーズと言える「Larks' Tongues In Aspic」の続編「~ Part Ⅲ」が収録されているのが目玉。フリップ(Robert Fripp)自身もこの曲名を引き継ぐのはある程度しっかりとした思いがあるからに違いない。確かにあの名曲を彷彿とさせる雰囲気と展開があるが、印象に強く残る曲というところまでは…。実際後々のライヴで演奏され続ける存在とまではいかなかった様子だ。このアルバム発表の後は日本と北米をツアーで周り、その後バンドは解散している(何度目?)。
ネット・ショップにて購入(¥650)
- レーベル : Virgin /emi
- ASIN : B000025JST
- ディスク枚数 : 1