ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

山田屋 @名古屋市東区・市役所

2014年09月20日 | 名古屋(東区・北区 老舗)

 

名古屋市役所の裏あたりにある「名古屋市市政資料館」(旧・名古屋控訴院)の歴史ある重厚な建築(重要文化財)と展示を見学したあと、道を挟んだ所にある老舗麺類食堂「山田屋」へ。自転車で行ったのだが、この日は晴れているのに小雨がぱらつく変な天気。店の前に自転車を停めると、主人が出ていらっしゃって、店の前に並んでいる「ざるそば」と書かれた木製看板のひとつをサドルの上に乗せてくれ、雨に濡れるのを防いでくれた。この心遣いでもうこの店が大好きに。なんともいい雰囲気の店先。「うどん」と書かれた店の表看板は古くなさそうだし、入口はサッシだが、それでも貫禄充分で、風情ある佇まいを残している。創業は昭和5(1930)年との事。

暖簾をくぐると蛍光灯が照らす土間にテーブル席。奥が座敷(と言ってもまるで普通の居間のよう)、左側が厨房になっており、歴史ある麺類食堂でよく見る配置。厨房の奥には現役の羽釜とタイルで囲った竈(くど)が見える。土間に置いてある水屋箪笥や岡持ちも年月を重ねた風格が滲み出ている。素晴しいなァ、この空間。テーブルの上にあったプリントされた品書きを見ると、「志の田」や「木ノ葉」という東海地区でも少なくなってきた品にはしっかり説明書きがあった。もうそれらが何か知らない人も多くなっているんだろう。さっそく壁に貼られた品書きの中からうどんの小盛を注文した。

あっという間に調理が終わり、小さめの丼が主人によって運ばれる。まず、つゆを一口…旨い。ほっとする味。麺は喉越しで味わうタイプ。おやつとして食べたので控えめに小盛にしてしまったが、これなら1人前でもするっと食べられただろう。しみじみと旨かった。次は何を食べようか。いろいろ食べてみたいものがいっぱい。でも次はやはりあの羽釜で炊いたご飯を使ったものを食べてみたいな。(勘定は¥330)

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 ↓ 写真は名古屋市市政資料館(左)と、向かいにある弁護士長屋(現在は司法書士がほとんどのよう)

  

山田屋

愛知県名古屋市東区東外堀町10

 

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ブーランジェ ペイザン (2) @岐阜県関市

2014年09月19日 | 岐阜県(中濃)

思いついては気ままに店に向かうことの多い岐阜県関市の人気ベーカリー「ブーランジェ ペイザン」。この中濃地域にも昔と比べると人気ベーカリーがたくさん出来たが、前からあって、相変わらず安定して旨いので、普段使いのバゲットなどはここで買う事が多い。この日はそのバゲットと、何か適当にあるものをと思って訪問。ここは遅い時間に行っても棚がすっからかんなんて事があまり無いのがありがたい。

店に入ると入口横の棚をチェック。ここには前日売れ残ったものが半額で並ぶ。いつもはしっかり選んで買うが、普段あまり手を出さないものも、半額なら迷うことなく試してみることが出来る。あれもこれもなんて買ってると結構な額になっちゃうしね。この日棚にあったのはザルツプレッツェル、チーズスティックなど。もちろん購入。それに大きくカットされた野菜がのった季節野菜のフォカッチャとバゲットを購入して家に帰った。

ザルツプレッツェルは塩気が強めで香ばしい匂い。もちろん昨日だったらもっと旨かったとは思うが、硬い表面とボソッとした食感もビールには合う。やっぱりドイツ・ビールと一緒に食べてみるともっと合うのかな。チーズスティックは少しだけ炙って食べた。特に際立った特徴は無いのだが、繋ぎにはOK。季節のフォカッチャは大きく切った野菜とパンをいい塩梅の配分で食べるのが難しいが、もちろんワインにピッタリ。そして定番のバゲット。ここのバゲットは常食としているので「いつもの味」としか言いようがないが、たまに他所の店のクラムが残念なバゲットを食べると、何て幸せだと思うこともある。普段使いのものが旨いという幸せ。庭に生えている大量のバジルで作ったバジル・ペーストを塗って、少し炙ってほとんど平らげてしまった。(勘定は¥1,000程)

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ブーランジェ ペイザン

岐阜県関市池田町66

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てんぐ @名古屋市熱田区・金山 (※閉店)

2014年09月18日 | 名古屋(熱田区・中川区)

(更新されていないが)ここの店のホームページにたどり着いた時に、「金山地区で最も古い居酒屋」という記述を見かけた事があったので、一度入ってみたかった居酒屋「てんぐ」。金山橋を渡った線路沿いの角にあった。店に入ってカウンターに座る。確かに店は古い感じだが、いわゆる老舗っぽい雰囲気ではない。60年代末頃の創業になるのかな。「昭和酒場」といった感じと言えば想像してもらえるだろうか。調理場には男性が1人、給仕にも男性が1人。近所のサラリーマンと思しき先客が何組か入っている。

まずお酒を注文。燗酒を頼んで銘柄を聞くと上喜元(山形)とのこと。吟醸酒で有名な蔵だ。外看板には大きく「國盛」(愛知)と出ているので、燗酒ならそれが出てくると思ったが、色々変えているのかな。2合徳利で運ばれた。最近大きい徳利は珍しい。やや酸味が強めのお酒だった。つまみにはこちらの名物料理だという活どじょうの唐揚を注文。創業の頃からあるメニューだそうだ。自分の目の前に生きたどじょうが入ったプラスチック水槽があり、そこから何匹かすくい出して調理が始まった。外がまだ明るいので店の横を駅に向かって歩く人が見える。

演歌が流れる店内で、どじょうの唐揚をつまむ。独特の食感はあるが、天ぷらにするとクセはあまり感じない。そのまま塩味で食べた。これはビールの方がいい感じ。次は砂肝を追加した。冷蔵ガラスケースの中には良さそうな魚も並んでいた。そんな魚を選んで一杯やるにはいい感じのお店だ。残念ながらこの日は店の中に華がなかったが…(笑)。(勘定は¥2,000程)

呑み処 食べ処 てんぐ

愛知県名古屋市熱田区波寄町21-1

 

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Sin City (UNCUT Magazine) / Various Artists

2014年09月17日 | 雑誌付録CD

Sin City (UNCUT Magazine) / Various Artists (2004)

英音楽誌「UNCUT」の2004年2月号の付録CDは「Sin City : 14 L.A. Rock Classics」と題して、米ロサンジェルスにちなんだロックを14曲収録。時代は様々で、全てのアーティストがLA出身かどうかは知らないが、錚々たる面子のコンピレーション・アルバム。付録CDを編集させたら2大巨頭の「UNCUT」と「MOJO」。どちらもイギリスの音楽誌というのもすごいが、それぞれにクオリティの高いCDを編纂し、付録としている。近年はどちらかと言うと「MOJO」誌の方が企画もセンスも含めて優位じゃないかと思うが、どちらにせよ雑誌の付録とは思えない素晴らしい内容。日本でもほんの一時、雑誌に付録としてつけるCDがモノになりそうな気配があったが、結局雑誌自体の値段が上がってしまうのと、企画の上で長続きせず、尻すぼみになってしまった。

L.A.のロックというくくりが日本人には分かりづらいが、アメリカの音楽業界では今でもそうした振り分け方(西海岸、東海岸、南部など)が残っているのかな。自分のイメージとしては、明るく、屈託のない音楽と、それに相反する屈折した音楽という2面性を感じさせるのがLAの音楽という感じがするが、どうだろう。いわゆる一般的に誰にも知られたような曲は収録されていないのだが、LAを語るにおいて重要なアーティストが多数収録されている。ロックと言いつつ、現在のL.A.において重要なヒップ・ホップのN.W.A.も収録されているのがミソ。最後にドアーズ(The Doors)の「L.A.Woman」が入っていたら自分にとっては完璧だったな。それだとベタ過ぎて蛇足か。

オークションにて購入(¥504)

01 Shiva Burlesque - Do the Pony
02 The Flying Burrito Brothers - Sin City
03 Little Feat - Tripe Face Boogie
04 Tim Buckley - Chase the Blues Away
05 Green on Red - Sea of Cortez
06 Rickie Lee Jones - Little Mysteries
07 Wiskey Biscuit - Kids Hangin' Out
08 Gene Clark - Dark of My Moon
09 The Blasters - Hollywood Bed
10 Frank Zappa & The Mothers of Invention - Son of Suzy Creamcheese
11 Jane's Addiction - Strays
12 N.W.A. - Straight Outta Compton (Extended Mix)
13 Randy California & Spirit - 2000 Miles
14 Love - The Red Telephone

 

 

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キッチンくま @愛知県江南市

2014年09月16日 | 愛知県(尾張)

愛知県江南市の駅と市役所の間くらいにある洋食屋「キッチンくま」。この名前の洋食屋にはずいぶん昔から馴染みがあった。名古屋空港(現・県営名古屋空港)近くの豊山にある大きな店が同じ店名。子供の頃から空港へ行く途中の車の中からよく見ていた(入った覚えは無いのだが)。看板も似たような感じだったので、きっと関係がある店じゃないだろうか。平日の夜に自動車で訪問。店横の駐車場に車を停めて中に入る。オーソドックスな洋食レストランといった佇まいだが、割と新しい感じで広く、テーブル席が並んでいる。先客が何組か居て、そのうちのカップル1組はご両人ともヘビースモーカーのようだったので、なるべく遠いテーブル席を選んで座った。

メニューを開いて眺めてみると、なんとなくエビフライ、ハンバーグ推しのような感じだった。でもこの日はすでに好物の「オムライスの口」になってしまっていたので、あまり迷わずオムライスを注文。厨房はかなり広いように見えるが、テーブルの仕切りが高く、自分が座った席からは厨房の中の様子は見る事が出来ない。コックさんがオムライスを作るところが見えると嬉しいのだが、残念。

しばらくしてクラシックなスタイルのオムライスが運ばれた。ケチャップがのったオーソドックスなオムライス。形がきれい。これこれ、これが好きなんです。中はケチャップライスで、マッシュルームも入っている。しっとりとした感じで旨い。平皿の上にはサラダも少々盛られている。ささっと美味しくいただいた。こういうオムライスはホッとします。次はエビフライかハンバーグか…。(勘定は¥750)

この後の記事はこちら

 

キッチンくま

愛知県江南市赤童子町大堀48

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五條 @名古屋市西区・円頓寺

2014年09月14日 | 名古屋(中村区・西区)

円頓寺(えんどうじ)商店街の一番端、五条橋の袂にあるどて焼「五條」。創業は昭和52(1977)年というから意外と古くない。でも店は貫禄充分。夜になると、周りは暗くなり、この店の灯りがなんともいい雰囲気。飾り気のない店の佇まいが期待させてくれます。入口は向かって両側にあり、ちょっと覗いて空いてそうな方へ。店に入ると手前が焼き台、そして向かい合ったカウンター。焼き台の前に主人とカウンターの中に女将。そして手伝いの若い人の3人。幸いにも少し空きがあったので、すんなりと着席。さっそく冷や酒(常温の酒)と、とん焼、きも焼を注文。

常連と思しき客が多いが、特に居心地は悪くない。常連と話す女将の口調が、噂通りきつめ(笑)。まぁ、事前に知っていたからどうとも思わないし、言うほどひどいもんでもない。普通に呑んでりゃごく普通。でも、これ他所の土地の人が全く知らずに入ったら、その口調にびっくりするかもね。時々「〇ねっ!」などと信じられない言葉が聞こえてくるし(笑)。煙草を吸い、ビールをひっかけながらべらんめえ口調で話す女将。これも、まぁ慣れてしまえば楽しいBGMです。最近の慇懃無礼なコンビニ接客の居酒屋よりずっと面白い。

コップに入れられた酒と串をいただく。酒は白鶴。とん焼ときも焼は濃いめのタレで、旨い。焼き加減もなかなか。ハシゴの2軒目で腹は減っていないので、つまみとして「なんこつ」だけ追加。これは豚の軟骨のスライスを炭火で炙って塩で味付けしてあるもので、脂の甘みとコリコリの食感が抜群。酒を含めてどの品も値付けが安いし、さっと呑んで帰るにはとても良い店だった。次はもう少し長居して、串カツとどて煮をいただいてみよう。(勘定は¥1,000程)

どて焼 五條

愛知県名古屋市西区那古野1丁目37-28

 

( どて焼五條 とん焼五條 とんやき五條 ごじょう 五条 どてやき どて焼 五條橋 五条橋 )

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しげ吉 (2) @岐阜県関市

2014年09月12日 | 岐阜県(中濃)

岐阜県関市の超人気鰻屋「しげ吉」に再訪。この日は混むと分かっているお盆休み。自分なら絶対避けたい日だったが、遠方から連れが来て、どうしても行きたいという事だったので、仕方なく訪問した(偉そうにすいません)。お店の開店時間は11時だが、もちろんその前にと30分前に店に到着。ただ…店舗周辺はもうカオス状態(笑)。行列があるのだが、列を離れている人もいて、何組待ちかも分からない。整理員のおじさんも出動しているが、基本的には道路に一時停止する車を誘導するのが仕事のよう。とりあえず列の最後尾と思われる場所に並ぶ。駐車場も大混雑で、近隣の他県ナンバーのみならず、関東、関西ナンバーまでいっぱい。お盆だから帰省している人達も多いんだろう。店からは案内が何もないので不安だったが、開店時間になると女性店員が順番に人数確認をし始めた。以前はフードコートで使うような呼びベルが渡されたが、今回は何も渡されないので、自分の番が何時くるのかは全く分からない。大丈夫だろうか?

以前はかなり待った覚えがあるので、なんとか時間を潰して、試しに1時間程して戻って店の中に入ってみると、自分の2組前に並んでいた人が呼ばれている。危ない、危ない。皆が待っているレジ横に焼き場があって煙もうもうなので、腹を減らして待つ身にはつらい。結局それからすし詰めの店舗内で10分程待って呼ばれたので、この日の待ち時間は開店前を合わせて都合100分程。もうこの時点で昼の分の鰻は終了との事。いやぁ、相変わらず凄い人気です。自分ひとりだったらこんなに待てないが…。それはさておき、小上がりの相席のテーブルに座って、丼の並(自分)と上(連れ)をそれぞれ注文した。

20分程して丼が運ばれる。素晴しい香り(待ったしね…)。鰻はカリッとした食感がありつつも口に入れるとふわっとしており、焼き加減も申し分ない。混雑していても雑じゃない。ここの場合いつも混んでるから同じ事か。この日のたれはいつもよりやや多めだったが、バランスは崩しておらず、旨い。自分の愛用している山椒と同じ銘柄の山椒(と思われる)をかけると、鮮烈な香りが加わり、より風味が増して、すこぶる旨い。よく、鰻が本当に好きな人は山椒なんてかけない、あるいは鰻が旨ければかける必要がない、って語る人がいるが…山椒にもよると思うんだけどなァ。これに肝吸いと漬け物がつく。同行した連れ(鰻が大好物)も満足したようだ。よかった、よかった。それにしても鰻の値が下がる日は来るのだろうか…。(勘定は¥2,600/並)

前回の記事はこちら

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しげ吉

岐阜県関市山王通1-3-29

 

( 関 せき しげよし うなぎ 鰻 うなぎ丼 鰻丼 うな丼 うなどん )

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Tin Machine / Tin Machine

2014年09月12日 | クラシック・ロック

Tin Machine / Tin Machine (1989)

久しぶりに聴いたデイヴィッド・ボウイ(David Bowie)のティン・マシーン(Tin Machine)。ボウイが自身のキャリアをリセットしようとバンドを組み、ハードなロックに向かったこのアルバムが発売されたのが1989年。このファースト・アルバムの後に「もうヒット曲は演らない(嘘ばっかり)ツアー」を敢行して来日したので、ボウイの中で、なんとか自分のキャリアに染みついてしまったぬるい部分を払拭しようとしたことが伺える。このアルバムが発表された頃は悪あがきにしか感じられず、1990年の来日も全く興味が湧かなかったが、こうして時を経て聴いてみると、そのクオリティはなかなか。セカンドを聴いた時にも思ったが、ストレートなロックンロールで、あまり商業的な成功が無かったのは充分理解出来るが、なかなか素晴らしいクオリティのアルバムだ。

イギー・ポップ(Iggy Pop)のバンド・メンバーだったセイルズ兄弟(Bs,Drs)を屋台骨にして、それまでのポップを極めてしまったボウイがそこから脱却しようとしているのが分かる。ただそのストレートなアプローチから、ジョン・レノン(John Lennon)の曲を演ったり、陳腐な曲展開や、リフがあるのはご愛嬌か。それでも発表された当時に聴いた時よりもずっと素直に楽しんで聴けた。この路線が長く続かなかったのは仕方のないところだが、この後の「Black Tie White Noise」ではまだ中途半端なところも散見出来るものの、その後はオルタナティヴからの影響を隠そうとはしなかった。その時々で、流行や時代の流れに翻弄されつつ、消化していくのは彼の得意技だから、どうしても通るべき道だったのだろう。ボウイ版「バンドやろうぜ」。

中古店にて購入(¥280)

  • CD (1989/5/23)
  • Disc: 1
  • Format: Import
  • Label: Capitol/Emi/Sbk/Chrysalis

 

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浅田屋 @名古屋市西区・那古野 (※閉店)

2014年09月11日 | 名古屋(中村区・西区 老舗)

那古野の古い町並みの中にある麺類食堂「浅田屋」。佇まいはまさに昭和食堂といった感じ。創業は昭和17年(1942)だとか。昼食時を少し回った頃に店に入ってみた。夏用の白い暖簾をくぐると、意外にも入口は自動ドア。中に入ると奥に広く、左側が厨房、土間にテーブル席と小上がりがある。厨房には丈の短い暖簾も掛かっていていい感じ。この日は地元の人達とサラリーマンでいっぱい。人気あるんだなぁ。壁には黒い木札の品書きと、紙の短冊に書かれた品書きがびっしり。うどん、きしめん、そば、ご飯ものと何でも揃っているのが麺類食堂ならでは。小腹が空いている程度だったので、単品できしめんを注文。あっという間に丼が配膳された。

きしめんのつゆは溜り醤油由来でとても濃い色をしている。普通のうどんのつゆと比べたら「真っ黒」と表現していいかも。それでも味自体はさほど濃くなく、(花かつおのせいもあってか)出汁の風味も良く、グイグイと飲めてしまう程度。平打ちの麺はあまり太くなく、柔目の茹で加減。葱、ほうれん草、蒲鉾、甘く煮た揚げ、そして花かつおがのる典型的な具の数々。きしめんとしては強い個性は無く、オーソドックス。でもそれが旨い。

食べ終わる頃には店も空いてきたが、落ち着ける店だな。お手洗いをお借りしたが、奥の奥にあり、生活感溢れる住居部分を通り抜けさせてもらった。この日の夜にたまたまこの店の前をもう一度通ったが、大勢のとても賑やかな声が聞こえてきた。夜も大人気のようです。涼しくなったら今度は味噌煮込みを食べに来よう。(勘定は¥430)

※ご主人がお亡くなりになったため閉店したとのことです(平成29年10月現在)

 ↓ 夜の浅田屋はとても賑やかだった

浅田屋

愛知県名古屋市西区那古野1丁目18-5

 

(あさだや あさだ屋 なごの 円頓寺 えんどうじ)

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このブログについて

2014年09月11日 | このブログについて

<このブログについて>

ブログに訪問下さり、ありがとうございます。

このブログは以前「OCNブログ」にて「ハリーの聴いて食べて呑んで」と題し書き綴ったハリーこと私が、購入したCDやDVDの備忘録として始めたものを「gooブログ」に移転して継続している私的な記録です。

<音楽レヴュー>

小学生の時からアナログ・レコードを集め始め、棚が一杯になり、CDになり変わってもどんどん増え続け、最近はブックオフなどのチェーン店や、オークションなどでも簡単に購入出来るようになった為、(自分にとっての)掘り出し物を探しているうちに以前購入したものを忘れ、また同じものを購入してしまったり、アナログで持っている音源を棚から出すのが面倒だというだけでわざわざ買い直したり、という愚行が多くなってきましたので覚え書きとしてブログを始めました。当初はCDレヴューの記事ばかりだったのですが、我が家を侵食するCDの数が余りに増えたため、購入を(これでも)自重しており、だんだんと食べ歩きの記事が多くなってきました。尚、記述の購入金額は、送料等全ての経費を加算した金額です。

<訪問した飲食店の紹介>

以前から老舗飲食店を訪問したり、明治~昭和(~戦後期)の近代建築を見て廻るのが好きだったため、外食の機会は多かったのですが、近年、戦後辺りから始められた(あるいは後を継がれた)飲食店店主の高齢化による閉店が顕著になり、以前に自分が訪問した店に再訪すると、既に無くなってしまっている、というような状況が続いているので、歴史ある店には行けるうちに行っておこうと訪問頻度が高くなっています。ちなみに本ブログにおいて「老舗」とは基本的に昭和20年代までに創業した店を指しています(自己基準)。創業年は一応いくつかの情報を参考にしていますが、店によっては記述がまちまちだったり、そもそも創業年については店も適当な事を述べている場合も多いのであくまでも参考とし、このブログからの引用はお控え下さい。

食べ歩きのレヴューに関しては、原則、店内撮影はありえませんので味気ないものになっております。基本的に写真は店の外観のみ(一部例外はあると思います)。しかも小さい写真にして、店先の細々としたものが分かりにくいようにしています。特に(色々な意味で)ひどいと思った店はレビューいたしません(そのため訪問していても記事にしていない店は沢山あります)。少々辛口のコメントを書く事があっても、行く価値の無い店は一店も掲載しておりません。食の嗜好や基準は人によって様々ですし、たった1回、あるいは数回の訪問だけでその店を計ろうなどとは毛頭考えておりません。味だけでなく雰囲気、人、佇まいも味わっておりますので、その店の好き嫌いはぜひ皆様が実際に店に行ってお感じ下さい。

以前の記事には、店がオフィシャルのホームページを立ち上げていない場合、営業情報閲覧の為、店名に某有名ログのリンクを貼ることが多かったのですが、(基本的に)店側に掲載拒否権が無いあの会社の傍若無人な方針と、「CP」ばかりで”風情”や”歴史”を解しない酷いレビューが目に余るあのサイトがどうしても好きになれませんのでリンクは止めにしました。

記事は実際の訪問日時と記事にした日とは著しく乖離があります。1、2ヵ月以上遅れて記事にすることがほとんどです。記事の中に嘘偽りは絶対にありませんが、載せた金額や内容は訪問時のものとご理解下さい。

<近代建築の観察>

歴史には疎いし、建築に関する基本的な知識も全くありませんが、近代建築(このブログでは明治~昭和期の建築)を見て廻るのが好きです。これが江戸時代以前の建物になるとほとんど興味がなくなるのが不思議ですが、西洋の様式を急速に採り入れ、和式と融合させていった時代と進取の気風、その名残りに面白味を感じているんだと思います。観察はしても考証など出来る訳でもないので、現場に立って「うわぁ」「すげぇ」「ふぇー」など間抜けな声を出して面白がっているだけです。建築年に関しては一応、国及び各都道府県市町村のデータや新旧の書籍、複数のブログ等を参考にさせてもらっていますが、データの食い違いが多い為、参考程度として載せています。

<その他>

掲載している写真は一部(メーカー等から公式に発表されているもの)を除いて基本的に全て自身で撮影したものです。転載はしないで下さい。記事の内容について引用、転載をされる場合はご連絡下さい。

ハリー(筆者)

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