昨年に観て感激した『この世界の片隅に』を再び観ました。
ほとんどこのような経験はありません。
DVDなどではありますが映画館ではありません。
そしてわかったことは、覚えていないことが多いことです。
覚えていることはごく一部といたほうがよいでしょう。
もちろん年齢のせいもあると思います。
愕然とするのは重要な場面を覚えていないということです。
これには参りました。
映画が始まるとすぐに青空バックにタイトルロールなのですが、その場面も覚えていません。
早速涙腺が緩みます。
挿入曲は、「悲しくてやりきれない」。
もちろん、ザ・フォーク・クルセダーズです。
これは感動ものです。
主人公は、北條すずさん。声優は、のんさん。二度見でも見事の一言です。
すずさんはとてももてます。
性格がいいことと、小さくて可愛いからでしょう。
夫になる男性からは一目ぼれされ、幼馴染にも思われ続けます。
でも、嫁ぎ先の小姑には残残いじめられます。
円形のはげができてしまいます。
当時の嫁入りとは、夫の「家」に嫁ぐわけですから新たな労働力の獲得そのものです。
嫁入りに失敗すると働き場所も失うことになります。
女性の仕事場は本当に限定されています。
この映画にも遊郭が出てきますが、そこで働くことで生計を立てざるをえなかった女性も多かったし、
海外の遊郭へ行かざるを得ない女性もいました。
実家とのつながりは彼女たちの命綱でもありました。
すずさんにも命綱がありました。
確かな「片隅」だったわけです。
この映画の後半は涙なしには観れないのですが、
最後のシーンは全く記憶にありませんでした。
今回、初めて観たようです。
なんという記憶。