映画『天気の子(てんきのこ』は、「天使の子(てんしのこ)」ではないかと。
映像の美しさには圧倒されて感じたことを書きます。
新海誠さんは、少々屈折した少年時代、
長野の自然にこころ慰められたと話します。
その風景が映像の原点です。
基本的な色は、青、白、緑でしょう。日本の風景です。
『天気の子』では、無彩色(グレーから黒)が加わりました。
日本の自然があんなに美しいのだろうかと思われるかもしれませんが、
風景は、人の感性によってまったく違って映ると思います。
新海さんの感性では真実なのです。
普通の感性の人には、誇張された風景に見えるでしょう。
それは、新海さんが普通の人にも風景の美しさを知ってもらうための脚色(文字通り)をしているからです。
例えば、私が撮影した写真を例に挙げてみます。
映画に海と船の映像が出てきますが、下の画像から光線や影を動かしていけば全く違った映像になると思います💦
この画像は私の目で見たものですが、新海さんの感性は『天気の子』の映像に仕上げるのです。
↓ 瀬戸内を遠ざかる高速船ですが、新海さんなら光の中に疾走する映像に仕上げられると思います。
↓ この絵は英国の風景作家ターナーの絵ですが、その美しさの圧倒された思い出があります。
ターナーさんには風景がこのように見えるのだと思います。
新海さんと同じですね。
次は、葛飾北斎の富岳三十六景から
この青と白のコントラストとダイナミズムには目を見張った思い出があります。
世界が魅了される絵ですね。
『天気の子』は紛れもなく、日本の美の伝統の中にあります。
読みいただきありがとうございました。