真備町の中心地から船穂町へ向かいます。左上から中央地点です。
左上から小田川が流れ、中央上から高梁川が流れて合流します。
高梁川の水位が高くなり小田川にバックウォーター(逆流)が発生しさらに支流の川も越水、決壊し町中が泥の池と化しました。
小田川と高梁川の合流点を南に付け替える計画です。中央に見える池を水路にすることになります。
池の傍に柳井原という集落があります。この村を守るために堤防をつくる必要があると思います。
この村はかつて小田川の合流点を変える計画には反対したようです。わかる気がします。
この柳井原に仮設住宅が建設されました。
といってもムービングハウスを持ってきたのですからいわゆる建築型の仮設住宅とは全く異なります。
↓国際規格のコンテナ仕様です。木造です。
↓集会所です。コンテナの連結ですね。
長坂先生が住民に生活状況や住居の使い勝手について意見を聞いています。
こちらがトレーラーハウスです。
昨年の7月~8月に真備町の避難所に行っていた折に、このトレーラーハウスの入居募集が掲示されていました。
良いアイデアだと思いました。
ただ建設地が真備町から距離があるということもあり被災者の方は迷われたように聞きました。
確かに今まで住まれていた真備町のようにはいきません。生活は不便でしょう。
ムービングハウスの場合は軒下がありません。
改良方法はいろいろあるとのことです。
以下に長坂先生の報告メモから再掲します。
⑤移動型仮設住宅の実践 長坂俊成氏(立教大学教授)
・2018年西日本豪雨で初めて応急仮設住宅としてムービングハウス(移動式木造住宅)とトレーラーハウスの活用を提案し、
日本で初めてムービングハウスとトレーラーハウスが災害救助法上の応急仮設住宅と仮設集会所として採用された。
2018年北海道胆振東部地震でも採用され、マイナス20度を超える寒冷地でも高い住宅性能が確認された。
建設型と比較して、救急スピード、住宅環境性能、コスト面においてムービングハウスの高い優位性が確認された。
北海道では約3分の一のコストとなった。(建設型1200万円、ムービングハウス約450万円)
・ムービングハウス=国際コンテナサイズのため輸送がたやすいこと、また連結して二層や五連結も可能。
まだ始まったばかりの取り組みです。
これからブラッシュアップしていけば、とても期待ができる試みです。
お読みいただきありがとうございました。