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自衛隊中央病院のホームページに掲載されています。
「ダイヤモンド・プリンス号」から搬送された新型コロナウイルス感染者(陽性)104症例です。
抜き書きです。
乗員、乗客104名です。
平均年齢は68歳、男女比半々。
乗員は30~50代
乗客は70代中心(総じて元気な高齢者という印象)
国籍は17の国と地域
48%に基礎疾患あり、高血圧が最も多い(32%)
臨床症状、所見、治療、重症度
無症候性陽性者の割合が高い
軽症例 41.3%
重症例 26.9%
多い症状:発熱28.8%(全体)、咳等41.3%(全観察機関)
酸素投与が必要:13.5%(うち半分は高流量酸素投与が必要)
人工呼吸管理(気管挿管):1例
まったく症状や所見がなかった症例は全体の31.7%。
死亡者はなし。
「我々は無症状であるいは軽微な症状に関わらずCT検査で異常陰影を認める病態をSilent Preumoniaと呼んでいる。Silent PreumoniaからApparentになる際は、発熱や咳等の増悪や呼吸困難の出現ではなく、高齢者ではSp02の低下、若年者では頻呼吸の出現で気付くことが多かった」
症状増悪は初発から7~10日目である。
比較的症状はゆっくりと進行した。このため疾患の増悪に気付きにくい恐れがある。
高齢者の死亡率上昇に関係している可能性がある。
重症で救命できた症例の中には、基礎疾患がなく年齢もそれほど高齢でない症例が少なからず見られる。
これらの症例に共通する因子は不明。
PCR検査の精度は、感覚的に70%程度の感度。
クルーズ船からの症例の約86.5%は軽症のまま軽快した。
重症化について
発症から7-10日目から緩徐に進行するものがほとんどであったが、病勢のピークアウトにも時間がかかり、その後の軽快も非常にゆるやかな印象がある。中等症~重症化しても適切な酸素投与を実施するなどの対応をとれれば救命可能な症例が多いと考えらえる。
続きます。
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