以下の文章は2020年1月11日に書いたものですが、
あれよあれよという間に、アカデミー賞作品賞を獲得しました。
アカデミー賞は米国国内賞だと思っていただけにびっくり。
アジア初の快挙だということ、なるほどです。
凄いですね!
日本では韓国映画が上映されることが非常に少なくなかなか正当に評価されません。
情けない話ですね。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
2020年1月11日
昨日に続いて韓国映画を観ました。
『パラサイト』、カンヌ国際映画祭最高賞パルムドール受賞作品です。
ただこれだけでは面白いかどうか、わかりません。
そして、ストーリーはほとんど聞こえてきません。
言わないんですね。皆さん。
見終わると、初めに聞いていなかってよかった!と思いました。
すべてに渡って超一流です。
ストーリー、シナリオ、編集、映像、音響効果、俳優、もちろん監督。
物語は複雑ではありません。
主要な登場人物は10名です。
2家族+αです。
韓国と韓国人はどうしてこのような映画をつくれるのでしょう。
映画こそ国別対抗戦ですからね。
日本映画で対抗できる映画といえば、やはり『万引き家族』です。
日韓比較文化論も展開できるでしょう。
ただ、『パラサイト』のパワーはすごいです。
『万引き家族』は疑似家族を描いて鋭く日本の未来を照射します。
一方、『パラサイト』は家族のきずなが強すぎる韓国社会の盲点を突きます。
表面的には下流家族と上流家族がパラサイト(寄生生物)になろうという企みを始めるばかりにとんでもない展開に陥るという話です。
韓国は家族の絆が強く学歴社会です。
受験の合否が人生を左右されると言われます。
前法相疑惑でも分かります。
でも人間の能力としては、合否が別れても差がないようです。
下流家族だって能力があります。
その能力を駆使して上流家族に寄生していくのです。
しかし、この下流家族だけが寄生しているのでしょうか。
本当の寄生生物は上流家族ではないだろうか、と監督は問いかけているように思いました。
何とかネタバレしなくて済みそうです。
現代の課題がいっぱい込められています。
とにかく見てくださいね。
お読みいただき有難うございました。