岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

「アララトの聖母」とは? その3

2010-08-03 20:57:47 | 世界のなかま


映画「アララトの聖母」を理解するためには、
アルメニア使徒教会にも触れなくてはなりません。
かつて、このブログにも書きました。
http://blog.goo.ne.jp/kokakuyuzo/e/15b1d8d14c4940a7302041d11a136df0

アルメニアは中東では珍しく、キリスト教の国です。
もちろん、カソリックでも東方教会でもありません。
世界で初めて、キリスト教を国教としたという栄誉を持つ国です。

アルメニア使徒教会には「聖母子像」がレリーフに描かれています。
このレリーフと、ゴーキーの母子像が繋がっていきます。

アララト山、アルメニア使途教会、聖母子像をたどる旅を主人公のラフティが行います。
その旅は、父親の言霊を聞くたびでもあったのです。
彼はアルメニア共和国の旅を続け、アルメニア教会の聖母子像を見つけます。
そして、最後にアララト山を目指します。
しかしアララト山はトルコの占領下にあります。

ラフティはコマーシャルの撮影隊に紛れ込みアララト山に近づくことができました。
撮影隊へのお礼は未現像のフィルム巻をカナダに持って入ることでした。
アララト山を写したフィルムと言われて。

彼はそのフィルムを手荷物にして、カナダに入国しようとします。

当然、税関史によるチェックは免れません。

実はラフティが持つ未現像のフィルム巻にはヘロインが入れられていました。
そのことはラフティは知りません。
税関史はそのフィルム巻の中身を怪しみはじめます...


映画「アララトの聖母」は、この入国のシーンから始まります。

今までの記述は、映画が進む中で徐々にわかってくることです。

私なりに映画を再構成していると言えるかもしれません。

つづく。

※写真は、夕暮れを走る有森裕子さん。もちろん銅像です。

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