北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

ニセアカシアのこと

2006-06-24 23:54:15 | Weblog
 日中少しは晴れ間も出ましたが、夜には霧のような雨が街を覆いました。週末の天気は回復しそうです。

 お天道様が見たい~
 
【季節を彩るニセアカシア】
 公園のニセアカシアの花が散り落ちて雪のように降り積もっていました。

 内地の春は桜吹雪が美しいのですが、この時期の北海道のニセアカシアの白い花吹雪もおつなものです。晴れたら外に出てみましょう。

 ニセアカシアはマメ科の木ですが、学名をRobinia pseudoacacia(ロビニア・シュードアカシア)と言います。このpseudoという部分がラテン語で「ニセ」を意味する事から確かにニセのアカシアという学名なのです。

 日本には1873年にもたらされたという記録もあるようですが、昔はアカシアと呼ばれていた時期がありました。しかし、本家本元のネムノキ科のアカシアが日本に入ってきた事から区別する意味で、学名に基づいてニセアカシアと呼ばれるようになったのだとか。

 アカシアの蜂蜜も、西田佐知子さんのヒット曲『アカシアの雨がやむとき』に歌われているのは本当はこのニセアカシアのことなのです。

 このニセアカシアは根の部分で、マメ科植物に特有の根粒菌という菌と共生をしているのですが、この根粒菌は空中の窒素を肥料分として根に固定する力があるのです。そのため肥料分の少ない土地でもすくすくと育ち、裸地を緑化する力が強いのです。

 しかしその成長力の強さがあだになり、どこでも強く生きて繁殖するために本来の生態系を乱すという声が強くなりつつあります。また根が浅いところにとどまる事から強い風に弱く、また冬期の除雪の際に機械によって傷がつくと腐朽菌が入り込んで折れやすいというデメリットも目立ち始めました。

 自分自身は何も変わっていないのに、かつては役立つとされたものも、時代の移り変わりや社会環境の変化の中で評価が変わってしまうと言う事は良くある事です。

 植物は変わらなくても自分自身は変える事が出来るはず。社会の変化についていったり時代を先取り出来るのも変えられる自分自身のはずです。

 言い訳をするのは止めて、これからの社会の行く先を見据えて自分だけは変化し続けたいものです。

 ニセアカシアの香りが漂うのは初夏の札幌の一風景です。 
コメント (1)
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