北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

技術士のこれから

2011-02-23 23:54:08 | Weblog
 技術士という資格を持っている人たちで作る技術士会に招かれて、パネルディスカッションのパネラーとして参加してきました。

 技術士というのは文部科学大臣が認定する国家資格で、技術分野では最高の資格とされていて、「○○もって社会福祉の増大に寄与する」とされているもの。

 建設コンサルタントを開業するには必須の技術資格で私も一応取得してあるのですが、どうもあまり世の中に知られていないのが難点。

 今日のテーマはそんな技術士の知名度をあげることをどう考えるか、というもの。知名度と言ってしまうとコマーシャルが足りないだけのことのように思えますが、つまりは社会の中でのステータスを上げたい=もっと一目置かれたい、ということです。

 会場はプロレスかボクシングの興業のように会場のど真ん中にテーブルが置かれて、司会者と四人のパネリストが座り意見を交換するという、ちょっと変わった趣向で行われました。なかなか刺激的でしたね。


                  【会場は薄暗かったなー(笑)】


    ※    ※    ※    ※


 技術士の知名度が低い、と言うのはもう50年になんなんとする技術士の世界ではずっと昔から言われ続けてきたことで、今更という感もするのですが、それならそれで静かな水面に石を投げ入れるくらいの刺激を与えなければわざわざ呼ばれた意味もないというものです。

 そもそも「技術士の知名度を上げたい」というのは、そのことによって自分たちが売っている技術の価値をもっと評価して欲しいということにほかなりません。

 だから技術士会としてどういう活動をしたらよいか、というような話になりがちなのですが、会としてどうしようという方針も打ち出せないというジレンマに陥っているというのが現実なのです。

 私の考えは「会や組織が自分の価値を高めてくれることなどない」と思うべきだ、ということ。皆が自分自信の価値をそれぞれ高めるからこそ職能としての技術士の価値が高まると思った方が良いのです。

 皆が特権意識にぶら下がっているのではなく皆が頑張って仕事はもちろん、自由な時間で社会に対して建設的な提言や活動を行うことで自分自身の価値を高め、結果として仲間のステータスを支えれば良いのです。

 二宮尊徳の報徳で言えば「推譲(ゆずる=進んで差し出すこと)の精神」に他なりませんよね。


    ※     ※     ※     ※     ※


 そのために私が大事だと思うことは二つでした。

 一つは自分の言いたいことをしっかりまとめて形にする訓練をしようということ。本を読んだり人から聞いたり、ネットから情報を得てまとめても良いけれど、今この瞬間自分自身が言いたいこと、主張したいことは何かをまとめる訓練ができているでしょうか。

 TPPに賛成?反対?それはなぜでしょう? 増税に賛成?反対?それはなぜ?

 公共事業削減に賛成?反対?それはなぜ?こういうことを技術的な背景が分からない市民や発注者から聞かれた時に端的に答える訓練をしなくてはなりません。まずは「主張しよう!」です。

 

 二つ目は、「自分の主張を聞いてくれるチャンネルを保持しよう!」ということ。どんなに良い言葉であっても声が小さかったり、聞いてくれる人がいなければどうしようもありません。

 ブログを書き続けるというのは自分の主張を記録に留めてストックにするという意味と、主張に耳を傾けてくれる人とのチャンネルを保持し続けるための努力の両方の意味があります。 
 
 誰でもやろうと思えばやれることですが、それをしないまま誰かが自分の価値を高めてくれないかなあ、と思っているのはちょっと残念です。

 会場からは「NPOのお手伝いなどをすると、行政に通じてしっかりした文章が書ける人として重用されますよ」という体験談も寄せられました。そうした1人1人の努力が積み重なって行けばよいのです。まさに「一灯照偶、万灯照国」ではありませんか。


    ※     ※     ※     ※     ※

 
 まあ自分よりも年上の先輩が多い中で若輩者が暴論をぶったものですが、「行蔵は我に存す、毀誉は他人の主張(勝海舟)」ということにいたしましょう。

 さて、今日の成果は参加者皆さんの一人一人にどのように感じられて、行動に移されるでしょうか。

 技術士の世界は変われるでしょうか。
  

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

技術士のこれから

2011-02-23 23:54:08 | Weblog
 技術士という資格を持っている人たちで作る技術士会に招かれて、パネルディスカッションのパネラーとして参加してきました。

 技術士というのは文部科学大臣が認定する国家資格で、技術分野では最高の資格とされていて、「○○もって社会福祉の増大に寄与する」とされているもの。

 建設コンサルタントを開業するには必須の技術資格で私も一応取得してあるのですが、どうもあまり世の中に知られていないのが難点。

 今日のテーマはそんな技術士の知名度をあげることをどう考えるか、というもの。知名度と言ってしまうとコマーシャルが足りないだけのことのように思えますが、つまりは社会の中でのステータスを上げたい=もっと一目置かれたい、ということです。

 会場はプロレスかボクシングの興業のように会場のど真ん中にテーブルが置かれて、司会者と四人のパネリストが座り意見を交換するという、ちょっと変わった趣向で行われました。なかなか刺激的でしたね。


                  【会場は薄暗かったなー(笑)】


    ※    ※    ※    ※


 技術士の知名度が低い、と言うのはもう50年になんなんとする技術士の世界ではずっと昔から言われ続けてきたことで、今更という感もするのですが、それならそれで静かな水面に石を投げ入れるくらいの刺激を与えなければわざわざ呼ばれた意味もないというものです。

 そもそも「技術士の知名度を上げたい」というのは、そのことによって自分たちが売っている技術の価値をもっと評価して欲しいということにほかなりません。

 だから技術士会としてどういう活動をしたらよいか、というような話になりがちなのですが、会としてどうしようという方針も打ち出せないというジレンマに陥っているというのが現実なのです。

 私の考えは「会や組織が自分の価値を高めてくれることなどない」と思うべきだ、ということ。皆が自分自信の価値をそれぞれ高めるからこそ職能としての技術士の価値が高まると思った方が良いのです。

 皆が特権意識にぶら下がっているのではなく皆が頑張って仕事はもちろん、自由な時間で社会に対して建設的な提言や活動を行うことで自分自身の価値を高め、結果として仲間のステータスを支えれば良いのです。

 二宮尊徳の報徳で言えば「推譲(ゆずる=進んで差し出すこと)の精神」に他なりませんよね。


    ※     ※     ※     ※     ※


 そのために私が大事だと思うことは二つでした。

 一つは自分の言いたいことをしっかりまとめて形にする訓練をしようということ。本を読んだり人から聞いたり、ネットから情報を得てまとめても良いけれど、今この瞬間自分自身が言いたいこと、主張したいことは何かをまとめる訓練ができているでしょうか。

 TPPに賛成?反対?それはなぜでしょう? 増税に賛成?反対?それはなぜ?

 公共事業削減に賛成?反対?それはなぜ?こういうことを技術的な背景が分からない市民や発注者から聞かれた時に端的に答える訓練をしなくてはなりません。まずは「主張しよう!」です。

 

 二つ目は、「自分の主張を聞いてくれるチャンネルを保持しよう!」ということ。どんなに良い言葉であっても声が小さかったり、聞いてくれる人がいなければどうしようもありません。

 ブログを書き続けるというのは自分の主張を記録に留めてストックにするという意味と、主張に耳を傾けてくれる人とのチャンネルを保持し続けるための努力の両方の意味があります。 
 
 誰でもやろうと思えばやれることですが、それをしないまま誰かが自分の価値を高めてくれないかなあ、と思っているのはちょっと残念です。

 会場からは「NPOのお手伝いなどをすると、行政に通じてしっかりした文章が書ける人として重用されますよ」という体験談も寄せられました。そうした1人1人の努力が積み重なって行けばよいのです。まさに「一灯照偶、万灯照国」ではありませんか。


    ※     ※     ※     ※     ※

 
 まあ自分よりも年上の先輩が多い中で若輩者が暴論をぶったものですが、「行蔵は我に存す、毀誉は他人の主張(勝海舟)」ということにいたしましょう。

 さて、今日の成果は参加者皆さんの一人一人にどのように感じられて、行動に移されるでしょうか。

 技術士の世界は変われるでしょうか。
  

 
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする