札幌の山の手南小学校を見学してきました。
この小学校は校長先生の積極的なリーダーシップによって校内の環境整備が整っていて、保護者との関係も良好。先生たちのモチベーションも大いに上がっています。
仕事柄あちこちの小学校を見ることがありますが、それらの中でも刮目すべき学校運営が行われていて他校の模範たる学校と思います。
校内のまずは職員室を見学させていただいてまず驚くのは、パソコンなどによる業務支援体制への試行を積極的に行っていること。できるだけ先生たちの教務負担を軽くして子供達に向き合う時間を確保するという明確な方針を立ててそれを実行しているということです。
流行っているからなんとなくIT化をしているのではなく、『全ては子供達のために行うのだ』という方針を校長先生が自ら打ち出してそれを率先して実行している行動力が立派です。
IT化を行うことで、例えば出席状況の把握が効率的で簡単になっています。担任の先生が出席を取ってそれを職員室に戻って担当の先生に渡すと、実に簡単にデータが打ち込めるシステムになっていて、生徒全体の出欠状況の他に個別の子供の様子が一枚の表になって出てきます。
これを見れば健康状態など個別の子供の微妙な変化にも気がつきやすくなると言うのです。まさにIT化のメリットを最大限に生かしていると言えるでしょう。
※ ※ ※ ※
IT化だけではなく、教室では子供達の学習態度もゆるがせにしないという姿勢が強固です。
まず私のような外部の人間でも校長先生と一緒ならば各教室に自由に入れます。外部の人間が静かに入って先生の授業風景や子供達の様子を見学することに対して実にオープンで、先生も子供達もそうしたことに慣れていて気が散るようなことはほとんどありません。
子供達の机の上にの持ち物にもルールがあります。教科書、ノートの他には定規、黒鉛筆、赤鉛筆、青鉛筆しか置かないという指導です。
筆箱もボールペンもマーカーもなくて、全員が同じ種類の文房具で授業を受けます。
【机の上にはこれだけしか置かせないのがルールです】
「こうすると生徒の気が散らないんです。これをやっているのが秋田県です。その起立は立派なものでした」とは校長先生の弁。
また各教室には洗濯物を干すような針金が張ってあります。何のためかと思いきや、そこには良いノートの見本や振り返りたい学習内容がぶらさげられています。良い見本とはどんなものかや、振り返りたい事柄などを確認するのには情報発信のための空間と量が必要でその実践です。
【洗濯物のように資料が張り出されています】
※ ※ ※ ※ ※
「ちょっとノートを見せてくれる?」と校長先生がある子の算数のノートを手に取りました。「これ何冊目?」「三冊目です」「あ、本当だ、『No.3』って書いてあったね」
「ノートが何冊目かは大事なんですか?」と私。すると校長先生は「大事です。秋田では年間に3~4冊のノートを使っていました。書く量こそが学習の積み重ねであって、端的に成績に出てきます」
うーむ、深い!
※ ※ ※ ※
教室を出ると、壁になにやら板が取り付けられていました。
「これは何ですか?」「ああ、これですね」
見ると蝶番(ちょうつがい)で取り付けられていて持ち上げると棚になりました。
「子供達が作る立体作品なんかはこうやって展示出来るんです。いちいち机を持ってくるのは大変なのでみんなで工夫して作ってみました」
【これが…】
【こうなれば棚になります】
※ ※ ※ ※
私にとっては目からウロコの実践の数々。前回見せていただいた時よりも格段に進化しています。しかしこれだけ頑張っていても結果のでないこともあると言います。
「子供達の体力が弱いんです。体力テストでは我が校の生徒たちの成績は全国の平均に届いていません。車中心の生活で遊ぶ力も弱っているように思うのですが、こればかりは一朝一夕には改善が難しいのです」
「改善への取り組みはどうされていますか?」
「集団での体力向上は時間のゆとり的にも難しいので、まずは個人からと言うことで縄跳びを奨励しています。達成カードを作ったりしてモチベーションが上がるように工夫してみていますが、やはり家庭との連携が大切ですね」
※ ※ ※ ※
こちらの小学校では校長先生が自らパワーポイントによって自校の基本方針や大事にしたいことがらをまとめて評議員会で説明してくれます。
リーダーが進むべき道を具体的に示して率先して語るという躍動的な組織に必須のリーダーシップが出来上がっています。
同じく組織を預かるものとして見習うべきことが多く、やはり学校とはいろいろなことを教えてくれるものだと思いました。
私たちは良い事例というものをたくさんその目で見て、「敬」の心を養わなければいけません。
理想とすべき高みをイメージしたうえで、そこに至らない自分を恥じる。そこにこそ自分を奮い立たせる力が湧いてくるのです。機会があればぜひとも実際に視察していただきたいものです。
良いものを見せていただきました。感謝です。
この小学校は校長先生の積極的なリーダーシップによって校内の環境整備が整っていて、保護者との関係も良好。先生たちのモチベーションも大いに上がっています。
仕事柄あちこちの小学校を見ることがありますが、それらの中でも刮目すべき学校運営が行われていて他校の模範たる学校と思います。
校内のまずは職員室を見学させていただいてまず驚くのは、パソコンなどによる業務支援体制への試行を積極的に行っていること。できるだけ先生たちの教務負担を軽くして子供達に向き合う時間を確保するという明確な方針を立ててそれを実行しているということです。
流行っているからなんとなくIT化をしているのではなく、『全ては子供達のために行うのだ』という方針を校長先生が自ら打ち出してそれを率先して実行している行動力が立派です。
IT化を行うことで、例えば出席状況の把握が効率的で簡単になっています。担任の先生が出席を取ってそれを職員室に戻って担当の先生に渡すと、実に簡単にデータが打ち込めるシステムになっていて、生徒全体の出欠状況の他に個別の子供の様子が一枚の表になって出てきます。
これを見れば健康状態など個別の子供の微妙な変化にも気がつきやすくなると言うのです。まさにIT化のメリットを最大限に生かしていると言えるでしょう。
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IT化だけではなく、教室では子供達の学習態度もゆるがせにしないという姿勢が強固です。
まず私のような外部の人間でも校長先生と一緒ならば各教室に自由に入れます。外部の人間が静かに入って先生の授業風景や子供達の様子を見学することに対して実にオープンで、先生も子供達もそうしたことに慣れていて気が散るようなことはほとんどありません。
子供達の机の上にの持ち物にもルールがあります。教科書、ノートの他には定規、黒鉛筆、赤鉛筆、青鉛筆しか置かないという指導です。
筆箱もボールペンもマーカーもなくて、全員が同じ種類の文房具で授業を受けます。
【机の上にはこれだけしか置かせないのがルールです】
「こうすると生徒の気が散らないんです。これをやっているのが秋田県です。その起立は立派なものでした」とは校長先生の弁。
また各教室には洗濯物を干すような針金が張ってあります。何のためかと思いきや、そこには良いノートの見本や振り返りたい学習内容がぶらさげられています。良い見本とはどんなものかや、振り返りたい事柄などを確認するのには情報発信のための空間と量が必要でその実践です。
【洗濯物のように資料が張り出されています】
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「ちょっとノートを見せてくれる?」と校長先生がある子の算数のノートを手に取りました。「これ何冊目?」「三冊目です」「あ、本当だ、『No.3』って書いてあったね」
「ノートが何冊目かは大事なんですか?」と私。すると校長先生は「大事です。秋田では年間に3~4冊のノートを使っていました。書く量こそが学習の積み重ねであって、端的に成績に出てきます」
うーむ、深い!
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教室を出ると、壁になにやら板が取り付けられていました。
「これは何ですか?」「ああ、これですね」
見ると蝶番(ちょうつがい)で取り付けられていて持ち上げると棚になりました。
「子供達が作る立体作品なんかはこうやって展示出来るんです。いちいち机を持ってくるのは大変なのでみんなで工夫して作ってみました」
【これが…】
【こうなれば棚になります】
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私にとっては目からウロコの実践の数々。前回見せていただいた時よりも格段に進化しています。しかしこれだけ頑張っていても結果のでないこともあると言います。
「子供達の体力が弱いんです。体力テストでは我が校の生徒たちの成績は全国の平均に届いていません。車中心の生活で遊ぶ力も弱っているように思うのですが、こればかりは一朝一夕には改善が難しいのです」
「改善への取り組みはどうされていますか?」
「集団での体力向上は時間のゆとり的にも難しいので、まずは個人からと言うことで縄跳びを奨励しています。達成カードを作ったりしてモチベーションが上がるように工夫してみていますが、やはり家庭との連携が大切ですね」
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こちらの小学校では校長先生が自らパワーポイントによって自校の基本方針や大事にしたいことがらをまとめて評議員会で説明してくれます。
リーダーが進むべき道を具体的に示して率先して語るという躍動的な組織に必須のリーダーシップが出来上がっています。
同じく組織を預かるものとして見習うべきことが多く、やはり学校とはいろいろなことを教えてくれるものだと思いました。
私たちは良い事例というものをたくさんその目で見て、「敬」の心を養わなければいけません。
理想とすべき高みをイメージしたうえで、そこに至らない自分を恥じる。そこにこそ自分を奮い立たせる力が湧いてくるのです。機会があればぜひとも実際に視察していただきたいものです。
良いものを見せていただきました。感謝です。