北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

風と土

2011-02-02 23:49:01 | Weblog
 夜飲んで帰る途中で掛川の知人から酔っぱらった勢いの電話が入りました。

「いや、今こままささんの話題になってね。『どうして掛川に残ってもらえなかったものかねえ』なんて話になって懐かしくなったものですから」とのこと。

「はは、所詮は任期付きですからね。風の又三郎みたいなもので、どこか新鮮で新しい気風をもたらすことはできても、それを根付かせて地道に自分たちのものにするのは地元の人たちでしかないんですよ」
「はあ、そんなものですかねえ」

 こんなやりとりのなかで、掛川の三年間を懐かしく思い出しました。

 掛川で助役をやりながら当時の市長さんの姿を見ていてすごいと思ったのは、人に関する情報が徹底的に頭に入っていること。

 なにか市内での話題があると、「そうそう、彼のおやじさんは○○で働いていて、△△さんの部下だった時があってそのときにこんなことがあったよ…」というような情報が次から次に出てきます。

「そうか、じゃあ△△さんにちょっとお願いをしてみようかなあ」と言う風に、人間関係だけではなくそこでの貸し借りや上下関係、信頼があるかないかまでを瞬時に頭に浮かべることができるのです。

 政治は役所と議会で物事が決まる、などという単純な風にはできていなくて、陰で信頼関係を築いておいてそこでお願いをしたり「あなたに言われたら仕方がないなあ」というような力学でちょっとずつ前に進んでいるのだ、ということがよくわかったのです。

 しかしまたそうした関係性が却ってしがらみとなって身動きが取れなくなったりすることもあって、世の中と言うのは実に面白いものです。


 そういう意味では突然赴任してきて日が浅いような者には、大昔の出来事など知らないという無茶や無鉄砲さがあると同時に、前例にとらわれない新しい気風をもたらす作用があるとも言えそうで、この両面をどう生かすかが鍵。

 日本の政党政治を見ていると、人気がありそうな人をぽっと推薦して票を獲得しようとする「風の選挙」をするところと、地道に地域の役をやり一歩一歩地歩を固めながら出世して得票をしようとする「地の選挙」をするところがあります。

 そのどちらにも良し悪しはあるけれど、人々の期待を得るには、追い風を吹かせられるのか、はたまたそれは向かい風になるのか。

 安定した土を求めるのか、それとも変わらないことを不満に思うのか、様々に移ろいやすい時々の民意を的確に反映することが求められます

 風が吹いて世間を揺り動かし、土がそれを地域に根付かせてゆく。こうした風と土の作用で地域の「風土」は形成されてゆくのでしょう。昔の人はうまく言ったものです。



 アフリカのエジプトで政権が揺らいでいます。民衆の中に吹き荒れる刷新を求める風と安定を求める土の綱引きが続いているようです。


    ※     ※     ※     ※     ※


 風は良いけれど、風邪はいけません。

 薬で小康状態を保っていますが早く体力を回復しなくては。
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お茶の周辺教養を増やしたい

2011-02-02 08:00:35 | Weblog
 掛川のサトーさんから掛川茶に対する思いのこもったブログ記事を紹介されましたが、私もお茶に関する記事を書いていたのを思い出しました。

≪茶産地の個性化≫ by 掛川のサトーさん
 http://bit.ly/ewbpYC



 茶産地の手揉み茶って甘くて本当に美味しいんだけど、飲んだことのある人はそう多くはいないでしょうね。
 手揉み茶を飲むと、「お茶って何?」と考えさせられます。


【千葉市と市川市の防災公園を訪ねる】2007-5-18

 数年前に千葉の防災公園を見学した帰りに、掛川の東山製茶の皆さんが有楽町駅で掛川茶の宣伝をしているのを見たときの記事があるのを思い出しました。

 イケメンの手揉み茶を味わってとても感動したのですが、あの手揉み茶は簡単には味わえませんね。あれもウリになるんですけどねえ。

 http://bit.ly/dXvWyt


【お茶プレッソってなに?】2009-12-17
 築地でお茶プレッソなる飲み物が出たという記事がありました。そういえばその後どうなっているんでしょうねえ
 
 http://bit.ly/gOlgfh

 お茶を巡る周辺教養を少しずつ増やしてやると、お茶についてもっと関心がわくのだと思います。

 そういう意味で榛村前市長が取り組んできた生涯学習はすばらしい運動だったのだな、と改めて感じ入ります。
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