職場から東北へ出向して、現地で災害復旧事業に当たっている仲間からの現地報告会がありました。
特に早急に急がれる事業は、津波で大きく被害を受けた河川の堤防や水門の復旧ですが、現地は地震によって大きく地盤沈下をしているために、堤防の高さを高くしなくてはなりません。
当然今までの土地に加えて広がる分の土地を取得しなくてはいけないのですが、地域の人たちに中には亡くなっていたり相続が発生していたり、あるいは土地を手放すことを拒否している人などもいて、事業の進捗には苦労している様子がうかがえました。
それにしても、道内で転勤を繰り返す限りはどこへ行っても知っている人に見守られるに違いありませんが、一度外へ出るということは、自分の出身の看板を背負いながら、他人の釜の飯を食べるということ。
そして仕事ぶりをはっきりと評価されることでもあります。
そのときに、誠実で真面目でしっかりとした仕事をすることで、離れるときには残念がられるようになる。
それこそが転勤族にとっての最大の勲章に違いありません。
今回来てくれた出向組の若手の中には、現地で仮設住宅に住まいしながら仕事をしている人もいるとか。
苦労だろうけれど苦労と思わずにそれをチャンスと思う前向きな気持ちでチャレンジを続けてほしいものです。
離れるときには自分も泣いてしまうくらいにのめり込むことだよ、なんて、アドバイスにしてはちょっとキザだったでしょうか。
その一日の仕事の進捗に、東北地方の復旧・復興がかかっています。