北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

オンリーワンの魅力づくり

2013-12-13 23:25:51 | Weblog

 

 来年一月に釧路で開催される「ふゆトピア」の打ち合わせのために釧路出張。

 札幌も朝雪が積もっていましたが、釧路も朝から雪が降り始めたそうで、釧路には珍しい雪化粧が出迎えてくれました。

 今日はふゆトピアのプログラムの中で行われるパネルディスカッションの打ち合わせで、パネラーの皆さんと初めての顔合わせ。

 テーマは「道東エリアの冬期観光の展望について~観光資源の掘り起こし」というもので、パネラーには釧路をはじめとした道東地域の第一線で活躍している人たちに集まっていただきました。

 ふゆトピアそのものは、雪や氷をなんとかしようということだけではなく、冬の文化や遊びまで含めた冬のライフスタイル提案がもともとの始まりでした。

 そこで今回は、道東の冬期観光の振興についてをパネルディスカッションのテーマにしたのでした。

 パネラーの一人は、根室でバードウォッチングで海外から多くの観光客を呼び込んでいる新谷さん。新谷さんは、元はANAに勤務していたことがあって、その時には旅の提案という仕事もしていたのだとか。

 そこで感じたことは、「道東にはいくつもナンバーワンになれる要素がある」ということでした。「最も東の岬」、「日本で最も早い日の出がみられる」…などなど。

 「しかし、ナンバーワンはしばしばナンバーツーで代用が効くんですね。ノシャップ岬で初日の出を見なくても、銚子の犬吠埼でも同じような初日の出は見られるんです。でもオンリーワンだったら代替はできません。ここへ来なくてはできないこと、見られないものがあれば、それはきっと立派な観光の資源になると思うんです。その一つが鳥の世界なので、私は根室でしか見られない鳥のガイドで地域にお客さんを呼び込もうと思っているんです」

 オンリーワンの資源に磨きをかければかけるほど、遠くからでもお金をかけてでも行きたいというお客さんが現れてくれることでしょう。

 その先鋭的な価値に気が付くかどうか、磨きをかけられるかどうかなのでしょうね。

 

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 そしてその一方でもう一つは、障害を排除することで可能となる旅のお話。

 もう20年以上も前のこと、羽田からの札幌便は冬はガラガラで、どうやったらお客さんに乗ってもらえるかというので会議が開かれました。

 そこでスキー客をターゲットにしたらどうか、というアイディアが出されたのですが、当時は若者中心のスキー客は長野や新潟に行くのが当たり前で、「北海道まで高いお金をかけてスキーへ行く客なんかいない、ダメダメ」と極めてネガティブな反応だったそう。

 ところがその会議のメンバーをよく見ると、その中には一人もスキーをするメンバーがいなかった(笑)。

 改めてパイロットやCAなど、スキーをするメンバーにそのあたりを聞いてみると、「行きたいけど、子供がいるからねえ」という反応。

 そこでまずは到着地に託児所付きのスキーツアーを提案しこれを初めてみたそう。

 ある程度の反応があったので、次はスキー場に託児所をつくってそこで子供を預かりながら両親にスキーを楽しんでもらうツアーを実施。

 最後には、子供をスキースクールに入れて、その間に両親がスキーを楽しむというツアーにまで発展したのだそう。

 要は、駄目だといわれたことでも突き詰めて障害を取り除いてみると、資源性が浮き彫りになって魅力的な旅にすることができるという例でした。


 
    ◆   


 道東はまだ高規格道路がつながっていないために、距離が遠いというハンデを背負っています。こうした障害を取り除いたときに、地域にはどのような可能性が広がってくるでしょうか。

 障害を取り除いたときには、地域の魅力合戦になるに違いありません。

 道東にはオンリーワンは多いのです。その日のために、地域のオンリーワンの魅力を探して磨きをかけておきましょう。

 自分の目が曇っているならば、よそ者の目と感性を借りましょう。

 道東のポテンシャル、まずは自分の目で見て楽しむことじゃないでしょうか。

 自分が楽しんでこその魅力ですしね。

 パネルディスカッションが楽しみになりました。

 

コメント
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