実家の両親の唯一と言ってよい楽しみは麻雀です。
普段は町内会の人たちが集まって地域の会館で週に2回の麻雀大会を楽しんでいるのですが、このコロナのせいで開館は閉鎖。普段の楽しみがなくなりました。
町内会の麻雀大会以外にも、私の弟と彼の高校生になる息子、つまり私の甥っ子がほぼ毎週土曜日の午前中に訪ねて卓を囲んで楽しんでいます。
今年は高校受験だというのに甥っ子は大の麻雀好きで、冬休みの特別講義の合間を縫って両親のもとに通っています。
正月三が日の今日二日は、ほぼ快晴の朝に車を走らせて、私も参戦して今年の運試しです。
普段は参加している母親ですが、こういうときは雀荘のおばちゃん役で、「おばちゃん、コーヒー」「おばちゃん、みかん頂戴」といってこき使っています。
思えば、中学生時代から始まった家族麻雀は、もう50年になろうかという歴史があります。
父には「人とできないのであればテレビゲームの麻雀ゲームを持ってこようか?」と言ってみましたが「もうそういうのはわからないからいいよ」とのこと。
さすがに90歳ともなると新しいことは始められないのでしょう。
"雀荘のおばちゃん"に用意してもらったお昼ご飯を食べてさらに続きをやろうとしたところ、父は「あれ?僕はどこに座っていたかな」と言います。
弟はこともなげに「こっちだよ」と座っていたところを指さしますが、もうそんな風景にも慣れているのでしょう。
あと何度こうやって笑いながらいられるものか。
麻雀がだんだん貴重な時間になってくるお正月です。