北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

北海道遺産は地域学の集大成です

2006-03-16 23:18:06 | Weblog
 道路の路面から雪がほとんど消えました。少しほこりっぽくなっていますが、春を感じる風が吹いています。
 コートを春用に代えました。

【改めて北海道遺産】
 北海道遺産を推進する北海道遺産推進協議会の方が訪ねてきて、改めて北海道遺産について説明をしてくださいました。

 北海道遺産は、次の世代へ引き継ぎたい有形・無形の財産の中から、北海道民全体の宝物として選ばれたもので、北海道の豊かな自然、北海道に生きてきた人々の歴史や文化、生活、産業など、多くの分野にわたっています。

 第1回選定分としては平成13年10月22日に25件が決定・公表され、また平成16年10月22日に第2回選定分27件が決定・公表され、北海道遺産は総計52件となっています。

 例えば自然では「宗谷丘陵の周氷河地形」や「積丹半島と神威岬」、歴史では「札幌苗穂地区の工場・記念館群」や「江別のれんが」、食べ物では「ジンギスカン」に「ラーメン」、文化では「姥神大神宮渡御祭と江差追分」に「アイヌ口承文学」など実に多岐にわたっています。

 北海道遺産の目下の問題は、これらがまだまだ地域にしっかりとは認識されておらず、ビジネスや名物などを生み出すような動きになっていないことです。

 それでも観光ツールとしてはロゴマークを作ったりして他との差別化に努めています。なかでも、シィービーツアーズという旅行会社が「○○と行く北海道遺産の旅」という面白そうな企画を売り出していることが特筆されます。

 小説家の選考委員に合田一道さんという方がいらっしゃいますが、「合田一道と行く松浦武四郎と天塩川の旅」が今年の夏に向けて募集されていますが面白そうですよね。

 以前には、箱館戦争(誤字ではありません)の旅などを行ってみたところ、なにげない海岸を「ここに新政府軍が上陸したのです」と解説されたり、ただの原っぱのはずが「ここが最初の合戦の場所になりました」と紹介されるだけで同行者の中には感激して涙ぐむ人も現れるほどだったとか。

 このような質の高い案内を受ける旅というのは、これからはますます人気が出てくると思われます。現状に甘んじていないで、新しい旅の形を提案するという創意工夫力こそが経済活動の源泉です。

 様々な団体がそれぞれに切磋琢磨して企画を盛り上げて欲しいものです。

    ※    ※    ※    ※

 次に話題は情報提供に及びました。
「まだまだ情報提供が不足しているのではありませんか。これからの情報提供の形も写真と文章ではなく、動画によるビデオクリップでおくることが出来ると良いと思うのですが」と言うと、
「実はもうNTTドコモさんのご協力で番組を配信していて、それをネットでもアップしているんですよ」とのこと。

「それは知りませんでした。北海道遺産のホームページにはリンクが貼られているのですね」と訊くと、
「それが、探せばリンクを探せるのですがトップ画面のわかりやすいところではありませんね」とのこと。

 実際にホームページを探してみると、確かにドコモさんのところにたどりつけると一話2分程度のビデオクリップが貼られているのですが、いかにも判りづらいところにあるのでした。これは残念。

 しかしこうしてビデオで見るとそれぞれの北海道遺産にまつわる物語やドラマが伝わってきます。自分たちの故郷を改めてよく知るきっかけとしての地域学の集大成そのものです。

 我が組織でもこれらを軽んじずに、北海道の財産として観光や地域づくりに活かしたいものです。開発局では稚内の北防波堤ドームと旭橋、小樽港防波堤、北海幹線用水路、天塩川、石狩川などが登録されています。

 ちなみにナレーションは俳優の竹中直人さんが担当してくれています。一度ご覧下さい。

 



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