私が掛川市の助役をしていたときに、東京の霞が関に挨拶に行き知人と会った時など、よく「掛川って人口はどれくらいなの?」と聞かれました。
「どれくらいだと思います?」と聞き返すと、「30万人くらい?」と言われたものです。
東京の中心にいて全国を相手にしているような人たちは、しばしば人口規模に比例して名前を聞くという印象を持っています。
「えへへ、8万人くらいですよ(まだ市町村合併前だったので)」
「へえ、案外小さいんだね。でもその割にはよく名前を聞くからなあ」
それもこれも、ひとえに当時の榛村市長さんが小規模地方自治体の代表のような立場で各種の国の審議会の委員として重用されたり、独自の政策が国の目を引いていたからです。
地方自治体は人口規模で序列があるわけではありません。
どんなに小さなところでも独立した行政体として自立した政策で住民を幸せにしようと工夫しています。
そういうところに国の政策の半歩先を行くような先見性がある政策をおこなうところはやはり目立つのです。
かつて掛川はそういう町だったし、その一員となったことには今でも誇りを感じます。
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さてそんななか、10月上旬に掛川出張が決まりました。
掛川市役所で久保田市長さんにもお会いできるように調整をしていただき、その後にはちゃんとした仕事として市役所を相手にプレゼンテーションと意見交換の予定をいれていただきました。
掛川訪問は久しぶりのことで、この間に掛川時代に一緒に仕事をした市役所の同僚・友人たちの多くが退職をされましたし、中には病気になった友人もいます。
その一方で、当時は若かった部下の人たちが今では幹部として立派に市役所行政を支えているというのも頼もしく映ります。
久しく会っていない友人も多いので、この機会にぜひ少しでも多くの人たちと会っておきたいと思います。
今回の仕事をきっかけに、掛川繋がりが強くなれば少し頻繁に掛川を訪問することができるかもしれず、その点は少し期待をしています。
これまでに転勤などで移り住んだことがある場所は心の故郷としてしっかり記憶に残っています。
そんな場所は定期的に訪れて"定点観測"をするのが私の興味の一つです。
むかしよく行ったお店はまだ繁盛しているのかどうか、新しくできた建物や無くなってしまったところもあるかもしれません。
そんな街並みや物売りの変化にこそ時代の波が表れます。
さて、掛川の現状はどうなったことでしょう。
今から掛川訪問を楽しみにしています。