P.80 ヨガのレッスンの場合、インストラクターの声だけ聴いて、
自分の体と心の状態を確認していくうちに、自然と
何も考えず感じるだけになり、頭を空にする時間が増えていきます。
そして筋肉が感じるもの、皮膚が感じる空気、
身体の奥で動く感覚だけに集中することが可能になります。
周囲のすべての雑音が消え、
自分の体の周りに大きな空間ができた感覚が生まれてきます。
体の一つ一つの反応、細胞を感じるようになるのです。
P.81 最初は鏡を使って自分を見つめることで自分の体を確認しますが、
継続していくうちに鏡に向き合うことなく、
自分の体と心を頭にイメージしながら、
自分の目に頼ることなく内観をすることが可能になります。
日々の変化、心のあり方が明確にポーズを通して現れます。
自分の強さと弱さが同居することに気が付き、それをともに愛し、
そしてよい方向に育てようと考えられるようになります。
自分の心と体を見つめること、
それが「感覚力」を呼び起こしてくれます。
私自身は過去数十年、色々な場所でヨガの片りんに触れ、本も読んできましたが、
このような解説は初めてです。とても面白いと思います。