P.55 食物や水から始まり、化粧品、シャンプー、コンディショナー、石鹸、
日焼け止め、メークアップ製品、化粧水や薬、はてはペットフードまで
あらゆるものに抗菌剤が含まれている。
この辺の話から、上記のものをフツーに使っている人たちの懐疑心が広まり、
「そんなの大袈裟じゃないの?」「国が認可してるモノよ」という反撃が始まります。
だから私は教室の生徒さんたちには、お伝えするけれど、一般の友人には喋りません。
著者の患者M(35歳)は線維筋痛症、manseihi、多発性硬化症、慢性関節炎、
過敏性腸症候群で便秘と下痢を繰り返し、初診は車椅子でやってきた。
食事日誌を見ると、極端に食物繊維の摂取量が少なく、咀嚼回数も少ない。
P.58 細菌のバランス不足を調べる検便と、欠乏栄養素を見つけるための
有機酸検査の結果、
葉酸やビタミンB12を含むいくつかのビタミンBの値が非常に低く、
ビタミンDと亜鉛の値も極めて低かった。
検便の結果、乳酸菌を含むある種の菌株が大幅に減少しており、
病原性酵母の異常増殖もみられ、彼女の症状が
有効なバクテリアとビタミンBの欠乏だとわかった
著者の処方は、「食事の改善(プロバイオティクス酵母を豊富に含んだ食物を多く)
ビタミンB12、ビタミンD3のサプリメント、プロバイオティクスのサプリメント、
亜鉛、乳香油(フランキンセンス)の摂取を促した。」
そして3週間後には車椅子から立ち上がることができ、90日後に殆ど快癒した。
実際の体内では、腸壁の密着接合を開閉するゾヌリンという物質がキーで、
この物質の異常放出は①細菌との接触、②グルテンとの接触が引き金であるらしい。
(以上、P.67)
P.68 私たちの日々の選択(例えば、何を食べるか、どんな製品を使うのか、
生活の中のストレス・レベル、飲む薬など)が、病気と健康を区別している。
幸いにして(?)私達日本人は、シリアルやオレンジジュースなどの洋風朝食よりは
味噌汁・おにぎりなど、グルテンの少ない食事の人が多いようなので、
食物由来のリーキーガット症候群は未だ少ないのかもしれません。
でも、ちょっとした不調で病院に行けば、簡単に抗生物質が処方され、
日常生活の中で抗菌剤が溢れていることは確かですから、
もともと腸内細菌叢のバランスが悪い人が、不調を起こしやすいのでしょう。