恐ろしいことに、不調の原因は、母親から産み落とされる瞬間から
始まることもあるようです。
P.50 誕生前の赤ちゃんの腸は完全に無菌状態だが、
お母さんの産道を通ってくる間に何兆個もの細菌にさらされていく、
そういった細菌がマイクロバイオーム(腸内細菌叢)の土台となり、
免疫システムの基礎ともなり、
赤ちゃんは年月をかけてそれら細菌を成長させていくことになる
P.51 先駆的な医師たちは、帝王切開で誕生した赤ちゃんにお母さんの
膣の分泌物を塗りつけるという試みを始めている。
母乳にも細菌が含まれている。母乳自体の消化を助けるバクテリアが
母乳そのものの中に含まれている。
(中略)生まれて数時間のうちに触れるこういった細菌が
体内のマイクロバイオームの最初の糧となり、赤ちゃんのその後の
生涯を通しての腸の健康状態の推移が決まっていくのだ。
清潔過ぎる環境で育ったり、幼いうちに一つあるいは複数の抗生物質で治療する
必要がでてきたら、それまでに形成されてきた腸内細菌の多様性はほぼ一掃され、
腸は毒性のある細菌株の影響をより受けやすい状態になってしまう。