街がクリスマスの装飾に彩られるなか、 わたしにとって今年最後の公演に行って来ました。
先月のウルバンスキ指揮 東響さんの公演を観たあと、 生の演奏をコンサートホールで聴ける歓びをとにかくもう一度味わっておきたくて (感染の抑えられている今なら大丈夫!)と、 すぐに予約したのでした。
ジョナサン・ノット音楽監督指揮の東京交響楽団を観るのは 恥ずかしながら私はまだ2度目? 昨年の第九公演をはじめ、 配信などで何度もノット監督の姿を拝見しているのでそんな気がしないのですが、 振り返ったら 2018年のマーラーの10番、 ブルックナーの9番という「遺作」公演のとき以来でした。
今回は、、
ブラームス:ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 op.83
ピアノ:ゲルハルト・オピッツ
ルトスワフスキ:管弦楽のための協奏曲
***
当初発表のピアニストのかたが体調不良により来日できないことになり、 11月末までピアニストの発表がなかったのですが、 ソロリサイタルで来日公演をなさっていたゲルハルト・オピッツさんが、急遽弾いてくださることになり、 代役という言葉にはあたらないような大ベテランの演奏に触れることができたのでした。
オピッツさんの演奏ぶりは まるで鍵盤のうえを両手で優雅に撫でているかのようなのに そこから驚くようなゴージャスな響きが生まれてきて、 あの響きが生まれるのは お身体が大きいせいでしょうか…? 安定感たっぷりの心地良さでした。
そしてともかく美しかったのは オケの方と一緒に弾くところ。。 オーボエさんとだったり、 チェロさんとだったり。 そのときの共鳴し合うハーモニーの得も言われぬうつくしさ。 あ、そうそう、、 今回 席に着いた時、 楽器の配置がいつもと逆になっているのに気づいて、、 クラシック無知の私はこういう楽器の配置は誰が決めるんだろう… 楽譜に書いてあるのかな… などと不思議に思っていました(対抗配置というのだそうです)
でもその配置が私の耳とこの日の席にはどんぴしゃりで、 弦の響き合い、 コントラバスの存在感、 ピッチカートの弾み、 そこへ溶け込む優雅でゴージャスなピアノの響き、、 すべてが一体化したシンフォニーの美しさにうっとりと聴き入っていました。
特に特にチェロさんとピアノの共演はほんとうに素晴らしくて、 終わった時 オピッツさんがチェロさんをしきりに称えていらしたのも拍手喝采でした。 オピッツさん自身も感動なさったのか、 ノット監督と思わず両手で握手、、 このコロナ禍の世の中になってから、 両手を握り合うのはタブーになってしまいましたけど、 本当に気持ちが高まったらそうしてしまうのよくわかります。。 こちらまで胸アツ…
ブラヴォーが言えない代わりに弾けるような拍手の嵐が起こっていました。
***
後半のルトスワフスキ。
ルトスワフスキはポーランドの指揮者ウルバンスキ君もレコーディングしており、 いかにも緻密に構築するウルバンスキ氏が大好きそうな… と思っていましたら、、 ノット監督率いるルトスワフスキの熱量の凄さに圧倒されました~~!!
ルトスワフスキを生で聴くのは初めてだったのですが、 生で聴くとこんなにも立体的でマジカルで、 あれよあれよと驚きの連続で、 ノット監督はものすごいエネルギッシュ。
曲のタイプは全然ちがうけど、 ちょっとボレロのように同じ旋律で楽器がつぎつぎに加わって行ったり、 追いかけっこをするように こちらの楽器のあとをあちらの楽器がエコーのようについて行く、 というように音楽がすごく立体的に幾何学的に構築される。 ノット監督は暗譜で縦横無尽に指先と身体全体でそれを捌く(暗譜でないとあのめくるめく楽曲でページをめくっているヒマはないと思えるほど)。 見ているこちらもスリリングとわくわくが止まらない。。
対抗配置というのが このときも強く印象づけられました。 なんだかあっちとこっち、 対角線上に楽器が鳴ったり、 こちらからあちらへ、、 旋律を追いかける様子が波のような曲線のような、、 音に図形を感じ取ったり、 音に色彩を感じ取ったりする能力のある人が世の中にはいるそうですが、、 昨日のルトスワフスキを聴いていた私にはつぎつぎに変容するいろんな図形がいっぱい見えるような気がしました。
やはりこれは現場で そこで鳴っている楽器の音に身を浸してこその音楽だと思いました。 それが出来ることの喜び。。 ノット監督の様子も、 全身で嬉々としてオケを操り、 どんどん前傾姿勢になって、、笑
(このときも3年前のブルックナー9番を思い出し、 あの時はノットさんに東響さんが喰らいついて行く、という感じに思えたのが、 今度は一緒に一体化して燃焼しているみたいに見えて、 共に長い年月を歩んできた結果なんだろうな…と感動でした)
ラストはノット監督の〆のガッツポーズ! やったぁ… 完全燃焼。。。
、、 音楽的な感想が書けなくてスミマセン。。 素晴しかったです。 ノット監督にずっとずっと東響さんと一緒にやっていただきたいです。 一人一人を讃えるように全身で喜びをあらわしながら オケの間を歩き、 客席のあちこちに手を振って挨拶なさるノットさん、、 そのお姿には音楽を愛する情熱や この状況のなかで音楽の場をひとびとと共有できる喜びがいっぱいに感じられて、 ほんとに愛さずにはいられません。。 こちらもただただ感謝感激です。。
楽しかった~~。 素晴しかった~~。
昨日の公演もニコ生の中継がされて、 私もこのあとまた思い出しながら、 みなさまのコメント見ながら、 ふたたび楽しめる、、 それもまた幸せ♪ (大絶賛のようでしたね)
https://live.nicovideo.jp/watch/lv334559166
ノット監督はこのまま日本に滞在されて 年末の第九を振って下さるそうです。。 オミクロン株の様子如何では来年 また海外の演奏家のかたの来日も困難になったり 演奏会に行けなくなったりするかもしれない、、。 そう思うと一回一回の機会がほんとうに貴重に思える。。
音と音が響きあう空間。
そこにいて 耳をすまして 音が描く調和とダイナミズムのなかに身を置ける有難さ。
ミューザのクリスマスツリーにも 音楽がいっぱいでした♪
先月のウルバンスキ指揮 東響さんの公演を観たあと、 生の演奏をコンサートホールで聴ける歓びをとにかくもう一度味わっておきたくて (感染の抑えられている今なら大丈夫!)と、 すぐに予約したのでした。
ジョナサン・ノット音楽監督指揮の東京交響楽団を観るのは 恥ずかしながら私はまだ2度目? 昨年の第九公演をはじめ、 配信などで何度もノット監督の姿を拝見しているのでそんな気がしないのですが、 振り返ったら 2018年のマーラーの10番、 ブルックナーの9番という「遺作」公演のとき以来でした。
今回は、、
ブラームス:ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 op.83
ピアノ:ゲルハルト・オピッツ
ルトスワフスキ:管弦楽のための協奏曲
***
当初発表のピアニストのかたが体調不良により来日できないことになり、 11月末までピアニストの発表がなかったのですが、 ソロリサイタルで来日公演をなさっていたゲルハルト・オピッツさんが、急遽弾いてくださることになり、 代役という言葉にはあたらないような大ベテランの演奏に触れることができたのでした。
オピッツさんの演奏ぶりは まるで鍵盤のうえを両手で優雅に撫でているかのようなのに そこから驚くようなゴージャスな響きが生まれてきて、 あの響きが生まれるのは お身体が大きいせいでしょうか…? 安定感たっぷりの心地良さでした。
そしてともかく美しかったのは オケの方と一緒に弾くところ。。 オーボエさんとだったり、 チェロさんとだったり。 そのときの共鳴し合うハーモニーの得も言われぬうつくしさ。 あ、そうそう、、 今回 席に着いた時、 楽器の配置がいつもと逆になっているのに気づいて、、 クラシック無知の私はこういう楽器の配置は誰が決めるんだろう… 楽譜に書いてあるのかな… などと不思議に思っていました(対抗配置というのだそうです)
でもその配置が私の耳とこの日の席にはどんぴしゃりで、 弦の響き合い、 コントラバスの存在感、 ピッチカートの弾み、 そこへ溶け込む優雅でゴージャスなピアノの響き、、 すべてが一体化したシンフォニーの美しさにうっとりと聴き入っていました。
特に特にチェロさんとピアノの共演はほんとうに素晴らしくて、 終わった時 オピッツさんがチェロさんをしきりに称えていらしたのも拍手喝采でした。 オピッツさん自身も感動なさったのか、 ノット監督と思わず両手で握手、、 このコロナ禍の世の中になってから、 両手を握り合うのはタブーになってしまいましたけど、 本当に気持ちが高まったらそうしてしまうのよくわかります。。 こちらまで胸アツ…
ブラヴォーが言えない代わりに弾けるような拍手の嵐が起こっていました。
***
後半のルトスワフスキ。
ルトスワフスキはポーランドの指揮者ウルバンスキ君もレコーディングしており、 いかにも緻密に構築するウルバンスキ氏が大好きそうな… と思っていましたら、、 ノット監督率いるルトスワフスキの熱量の凄さに圧倒されました~~!!
ルトスワフスキを生で聴くのは初めてだったのですが、 生で聴くとこんなにも立体的でマジカルで、 あれよあれよと驚きの連続で、 ノット監督はものすごいエネルギッシュ。
曲のタイプは全然ちがうけど、 ちょっとボレロのように同じ旋律で楽器がつぎつぎに加わって行ったり、 追いかけっこをするように こちらの楽器のあとをあちらの楽器がエコーのようについて行く、 というように音楽がすごく立体的に幾何学的に構築される。 ノット監督は暗譜で縦横無尽に指先と身体全体でそれを捌く(暗譜でないとあのめくるめく楽曲でページをめくっているヒマはないと思えるほど)。 見ているこちらもスリリングとわくわくが止まらない。。
対抗配置というのが このときも強く印象づけられました。 なんだかあっちとこっち、 対角線上に楽器が鳴ったり、 こちらからあちらへ、、 旋律を追いかける様子が波のような曲線のような、、 音に図形を感じ取ったり、 音に色彩を感じ取ったりする能力のある人が世の中にはいるそうですが、、 昨日のルトスワフスキを聴いていた私にはつぎつぎに変容するいろんな図形がいっぱい見えるような気がしました。
やはりこれは現場で そこで鳴っている楽器の音に身を浸してこその音楽だと思いました。 それが出来ることの喜び。。 ノット監督の様子も、 全身で嬉々としてオケを操り、 どんどん前傾姿勢になって、、笑
(このときも3年前のブルックナー9番を思い出し、 あの時はノットさんに東響さんが喰らいついて行く、という感じに思えたのが、 今度は一緒に一体化して燃焼しているみたいに見えて、 共に長い年月を歩んできた結果なんだろうな…と感動でした)
ラストはノット監督の〆のガッツポーズ! やったぁ… 完全燃焼。。。
、、 音楽的な感想が書けなくてスミマセン。。 素晴しかったです。 ノット監督にずっとずっと東響さんと一緒にやっていただきたいです。 一人一人を讃えるように全身で喜びをあらわしながら オケの間を歩き、 客席のあちこちに手を振って挨拶なさるノットさん、、 そのお姿には音楽を愛する情熱や この状況のなかで音楽の場をひとびとと共有できる喜びがいっぱいに感じられて、 ほんとに愛さずにはいられません。。 こちらもただただ感謝感激です。。
楽しかった~~。 素晴しかった~~。
昨日の公演もニコ生の中継がされて、 私もこのあとまた思い出しながら、 みなさまのコメント見ながら、 ふたたび楽しめる、、 それもまた幸せ♪ (大絶賛のようでしたね)
https://live.nicovideo.jp/watch/lv334559166
ノット監督はこのまま日本に滞在されて 年末の第九を振って下さるそうです。。 オミクロン株の様子如何では来年 また海外の演奏家のかたの来日も困難になったり 演奏会に行けなくなったりするかもしれない、、。 そう思うと一回一回の機会がほんとうに貴重に思える。。
音と音が響きあう空間。
そこにいて 耳をすまして 音が描く調和とダイナミズムのなかに身を置ける有難さ。
ミューザのクリスマスツリーにも 音楽がいっぱいでした♪