星のひとかけ

文学、音楽、アート、、etc.
好きなもののこと すこしずつ…

クララ・シューマンからオールコットへ… 

2023-01-27 | 文学にまつわるあれこれ(ほんの話)
今日も寒いですね。。

朝、拭いたはずの窓ガラスがみるみる曇っていって、、 このあとは都心でも雪になるかも…

珈琲は朝食後に一度だけ、、 という習慣をやぶって 午後の一杯をいただいています。。 ほんのちょっぴり Myers's Rum を垂らして…。 身体とともに心までちぢこまってしまいそうなこんな寒い日には ちょっとだけ甘やかしてもいいかも… 

 ***

チェット・ベイカーの「Chet Baker Sings: It Could Happen to You 」を聴いています。 1958年作品、 チェット29歳ごろの声。。 このレコードは持っていないので 以前にパソコンにダウンロードしてあったもの、、

なぜこの人の歌声はこんなにほっとするんだろう… 前に彼のレコードを買った時に、 「優しい息子が歌ってくれているみたい…」なんて書いた気がするけれど、 甘く素直な歌声は 65年経っても若々しいまま…

 ***

19世紀ロマン派の作曲家シューマンの妻でピアニスト&作曲家だったクララ、、 そしてシューマンが病に斃れ 他界したあと、 クララ・シューマンの子供たちと家庭を支え続け、 クララが亡くなるまでの40年余りにわたって交流と手紙のやりとりを続けたブラームス、、
この二人の書簡集『クララ・シューマン ヨハネス・ブラームス 友情の書簡』をあちこちと拾い読み… (本の詳細は みすず書房>>

、、 同時代、、 ということで想い出して、 以前にも書いた『ルイーザ・メイ・オールコットの日記 もうひとつの若草物語』のなかの1866~67年のあたり、、 ルイザのヨーロッパ滞在の日記をめくったりして…

この同じ頃、、 夫を亡くしたクララ・シューマンは生活の為、 生まれたばかりの7人目の乳児をのこして演奏旅行にも出掛けたりしている。。 

一方、 ルイザは、、 ニース、 パリを経て、 イギリスに渡る。。 フランスではオペラ鑑賞をしたり、、 イギリスでは晩餐会や音楽会、、

 リストーリを二度鑑賞、一度はメーディアを、二度目はエリザベスを。あんなに素晴らしい演技を見たのは初めて。とくにエリザベス女王の演技が素晴らしかった――若くて熱情的でなまめかしい女性から気難しい老女への変貌ぶり …略

、、 ここで書かれているリストーリとは Adelaide Ristori 当時人気を博したオペラ女優のことらしい (wiki >>) エリザベスを演じたときらしい写真も載っています、、

、、そういえば オルコットのピカレスク小説といえるような『愛の果ての物語』の中で、 主人公を助けるオペラ女優が出てこなかったかしら…? うろ覚え… 、、でもあの小説はまさに ルイザの欧州旅行の結晶といえるような。。 悪党の夫の手から逃れて 都市から都市へ、、 まるでガイドブックのようにヨーロッパ巡りをするお話でした、、

演奏旅行の旅先からのクララの書簡、、 ルイザの日記、、 そして『愛の果ての物語』、、 ならべて読んでみるのもきっと面白いことでしょう、、 19世紀半ばのヨーロッパが生き生きと見えてくるかも…

それにしても 170年も前の女性たちの凛としていること。。 ルイザもこの欧州の旅の間にも 家計を助けるために小説を寄稿して原稿㈹を稼いでいることが日記にも。。 そして帰国したのちに『若草物語』を書くことになるのですね…







あちらこちらへ思いは飛んで、、 連想ゲームのように本を開いて、、 こんなとりとめのない読書も、、 またいつか どこかへ繋がっていくのかもしれません…



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外はますます冷え込んできた模様…


ほんとうに雪になるかも…  ほんの少しなら降ってもいいな…




音楽と本と 美味しいもの…



週末  暖かくお過ごしくださいね…
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