prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「パプリカ」

2007年01月22日 | 映画
夢、というのは極度に個人的なものだから、人に夢の話をされてもおよそわからないのをわかるように媒介するツールが、ここに出てくるDCミニなのだが、他人のイメージを大勢で共有する、という意味で映画も同じような機能を持つ。

原作に比べて映画からの引用や刑事が自主映画を作っていた過去など、映画絡みの描写が増えたのもそのせいだろう。
その他、ネットに広告、孫悟空やピノキオなどの有名なお話など、さまざまなメディアが「現実」と「イメージ」=夢とをつなぐ装置として大幅に援用されているのが脚色の知恵の見せどころで、ポップアート的なセンスに作者の才能を見せる。

ヒロインのパプリカがいやに色っぽく描けている。
(☆☆☆★)